異世界人拾っちゃいました…

kaoru

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牧場見学

タリク 1

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 結局、モンディールに押しきられ、クラリーちゃんの鍛練も俺が行うことに…

「一緒に頑張ろうね」

「はい、リョウ様、よろしくお願いします」

 リョウと、クラリーちゃんは、直ぐに受け入れ、なんの疑問も持っていないようだし…タリクさんは、ユピロー様の孫だと分かった時点で、俺に対して、跪き祈るようにクラリーちゃんの事をお願いしてきたので、引くに引けなくなってしまった。

「ど、どうなるかわかりませんよ。ちゃんと、魔力操作が身に付く保証はないですよ」

「分かっております。しかし、モンディール様も、頼りにしているご様子。取得出来るきっかけだけでも良いので、ご教授下さい。お願いします」

 あっ、いや、そんな風に言われても、どうすれば取得出来るのかなんて、俺も知らないんですが…とは、言えず。

「検討してみます…」

 と、答えてしまった…

 大体、俺は魔力操作を持っていないのだ。

 長兄のリッジは持っている。
 
 リッジも、リョウやクラリーちゃんと同じように、光と闇の魔力持ちだ。リョウの事で二種持ちが鑑定魔法を修得できる事を知ったけど、俺は、今まで、魔力操作持ちが、鑑定魔法を修得出来るのだと思っていた。
 魔力操作は、とにかく使い勝手が良さそうだった。特にリッジの使い方は、独特で、光と闇、それぞれの属性魔法に、反属性の魔力を混ぜて変種の魔法を作り上げてしまうのだ。しかも、混ぜる量も自由自在、無限と思うほどの効果の違う魔法を次々と作り出していた。

 要は、自分の魔力を感じとり、操作するってことだろ?瞑想と鍛練で、身に付くという考えは分かる気がする…でも、十年やって身に付いていない。
 何が、いけないのだろう?

 こんなときに、知識の神であるユピローじいさんの神託でもあればいいのに、こういう時程、黙りなんだよなぁー。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「牧場見学に、私達も一緒にですか?」

 モン族の修行場を借りれることになったので、リョウと二人で通い、クラリーちゃんとタリクさんと一緒に修行を開始して三日目、明日は、予約した牧場見学の日だ。
 昨日、メリロットに相談し、人数が増えても良いか確認したところ、問題ないと言うことなので、タリクさん親子も誘うことにした。

「誘っていただいて、嬉しいのですが…」

 戸惑いながら、タリクさんは、断りの言葉を口にした。
 クラリーちゃんも、慣れた様子で、リョウにお土産話を頼んでいる。

 理由を聞けば、元々、弱視で他の子と遊ぶにも制限があったり、手のかかる時期に、カトリーナさんの実家に預けていたことも関係しているのか、大勢の人や初めての事があると、感情が不安定になりすぎて、体調を崩すのだという。
 感情によって、火炎現象が起こるようになってからは、特に、変わったことはさせないようにしているのだそうだ。

「そんなぁ…ディル、何とかならないの?一緒に行きたいよぉ」

 頼られるのは嬉しいが…何とかね…

「そういえば、打ち込み練習の時に着ていた甲冑は、クラリーちゃんの力を押さえる作用なのですか?」

「えっと、いえ、熱を吸収するだけだと聞きました」

 …熱を吸収ねぇ、カトリーナさんの火傷対策だから、それで良いのか?それなら、普段着でも、そういった機能を持たせれば…
 ちょっと、聞いてみるか…
 どうせ、観ているのだろ?

「リョウ、ちょっと、クラリーちゃんの甲冑を鑑定してくれないか?」

「甲冑を?」

「ああ、原理が分かれば、同じ効果の服が作れるかも知れないだろ?お前は、ユピロー様の加護があるから、おっさんのでも出来るだろう」

「え?ああ、そう、そうですね。全然、思い付きませんでした」

 何か、対策がとれるかもと、タリクさんも賛成してくれたので、早速、リョウにみてもらう。

 熱吸収鎧兜…クラリー用…自動サイズ調整付

…製作者  バーン
…効果添付 モンディール

 モンディールの魔力により発せられる熱を吸収出来る。曾祖父の愛情こもった鎧兜。

…ディルへ…

 ワシが特別加工した皮を使っておる。今からでは、間に合わんぞ。

『はぁ?だったら、普段着用のも用意しておけよ!』

 それが、出来ればこんなにも苦労はしとらんわ!なんのために、お主に、頼んだと思うておるのだ。

『どういう事だよ』

 クラリーの父タリクの影響だと、言っておるだろ。

『はぁ?タリクさんに聞いたけど、特に問題のあるスキルや魔術は持ってなかったぞ』

『虚心』が有っただろうが?
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