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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 23
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集落は高い柵に囲まれていて虫や獣避けの結界が張られている。
入口の門の所に守衛の詰所があり、冒険者の出入りをチェックしている。
「おや、子供の冒険者パーティーかい?しかも、皆、従魔持ちかい?凄いなぁ。保護者一人で大丈夫かい?」
父親と同年代と思われる守衛さんが、冒険者カードを確認しながら、気さくに話しかけてきた。
「二人ともしっかりしているので、大丈夫です。従魔も、二匹ですので、多くはないですよ」
「え?二人?」
リョウのカードを確認しようとしていた守衛さんの手が止まり、ユキと、リョウの頭の上の烈震を見る。
「その子は、魔族じゃないのかい?それに、このトゲネズミはペットかい?」
「ぎゃぁ~?」
ドゴン!
トゲネズミと言われた烈震が、鋭い目付きになって、守衛さんの目の前に大岩を出現させた。守衛さんは、驚きの表情のまま固まって、脂汗が出ている。
「そっ、その方は、名のある方ですか?まっ、魔力が急に膨れ上がったようですが…」
守衛さんは、目だけ動かし俺を見ると、そう問いかけてきた。
「ガラン様より預かった『烈震』です」
「はぁ?わ、私の知っている『烈震』様は、マクー大陸に居られる四大竜王の一柱なのですが?」
「その竜王です。半年前に転生したそうです」
「えっと、その御方が何故、此処に?」
「いろいろ事情がありまして、一緒に旅することになりました。ギルド登録は、これから相談するところです」
「は、はぁ…、えっと、大丈夫なんですか?もしもの時に…ガラン様の加護とかあるんですか?」
まだ神格化はしてないけれど、同等と考えられている竜王に対して畏怖の気持ちが大きいらしく、すごく心配そうな視線を向けられた。
「ガラン様の加護はありませんが、私とこの子は、ユピロー様の加護が、この子は、モンディール様の加護で、この子は、魔族ではなく、雪の女王付きの魔獣です」
俺の説明を聞き、守衛さんは瞬きが多くなり、一人では答えが見つけられなかったらしく、少し待つように言い残して、門の中に掛けていった。
「これって、どういう状況?僕達、集落に入れないの?」
「いや、集落には入れると思うが…結界に引っ掛かるのかな?俺達が入ると、結界に何かしら作用してしまうのかもしれない。ここは、大きな魔力を持つモノがいないから、いきなり入って結界の装置を壊したなんていったら、今までの稼ぎが飛んでしまうしな」
「えっと、そうなる場合、烈震くんは、野営になるの?」
「いや、烈震だけじゃなく、俺達…いや、リョウとココは入れるか、他はたぶん無理だな。ここの結界を切ってもらって、烈震か俺が張れば問題ないと思うけど」
「それは、魔力量が多いからなの?」
「それもあるけど、加護持ちも関係してくる。特に、クラリーちゃんは、おっさんの召喚まで許されてるから、質の違う結界内に入り、魔力が遮断された時点で、おっさんが飛んできてしまうかも…」
「あ…」
「……やっぱり、クラリーちゃん、最強?」
「地上で限定すれば」
「私ではなく、モンディール様がです」
入口の門の所に守衛の詰所があり、冒険者の出入りをチェックしている。
「おや、子供の冒険者パーティーかい?しかも、皆、従魔持ちかい?凄いなぁ。保護者一人で大丈夫かい?」
父親と同年代と思われる守衛さんが、冒険者カードを確認しながら、気さくに話しかけてきた。
「二人ともしっかりしているので、大丈夫です。従魔も、二匹ですので、多くはないですよ」
「え?二人?」
リョウのカードを確認しようとしていた守衛さんの手が止まり、ユキと、リョウの頭の上の烈震を見る。
「その子は、魔族じゃないのかい?それに、このトゲネズミはペットかい?」
「ぎゃぁ~?」
ドゴン!
トゲネズミと言われた烈震が、鋭い目付きになって、守衛さんの目の前に大岩を出現させた。守衛さんは、驚きの表情のまま固まって、脂汗が出ている。
「そっ、その方は、名のある方ですか?まっ、魔力が急に膨れ上がったようですが…」
守衛さんは、目だけ動かし俺を見ると、そう問いかけてきた。
「ガラン様より預かった『烈震』です」
「はぁ?わ、私の知っている『烈震』様は、マクー大陸に居られる四大竜王の一柱なのですが?」
「その竜王です。半年前に転生したそうです」
「えっと、その御方が何故、此処に?」
「いろいろ事情がありまして、一緒に旅することになりました。ギルド登録は、これから相談するところです」
「は、はぁ…、えっと、大丈夫なんですか?もしもの時に…ガラン様の加護とかあるんですか?」
まだ神格化はしてないけれど、同等と考えられている竜王に対して畏怖の気持ちが大きいらしく、すごく心配そうな視線を向けられた。
「ガラン様の加護はありませんが、私とこの子は、ユピロー様の加護が、この子は、モンディール様の加護で、この子は、魔族ではなく、雪の女王付きの魔獣です」
俺の説明を聞き、守衛さんは瞬きが多くなり、一人では答えが見つけられなかったらしく、少し待つように言い残して、門の中に掛けていった。
「これって、どういう状況?僕達、集落に入れないの?」
「いや、集落には入れると思うが…結界に引っ掛かるのかな?俺達が入ると、結界に何かしら作用してしまうのかもしれない。ここは、大きな魔力を持つモノがいないから、いきなり入って結界の装置を壊したなんていったら、今までの稼ぎが飛んでしまうしな」
「えっと、そうなる場合、烈震くんは、野営になるの?」
「いや、烈震だけじゃなく、俺達…いや、リョウとココは入れるか、他はたぶん無理だな。ここの結界を切ってもらって、烈震か俺が張れば問題ないと思うけど」
「それは、魔力量が多いからなの?」
「それもあるけど、加護持ちも関係してくる。特に、クラリーちゃんは、おっさんの召喚まで許されてるから、質の違う結界内に入り、魔力が遮断された時点で、おっさんが飛んできてしまうかも…」
「あ…」
「……やっぱり、クラリーちゃん、最強?」
「地上で限定すれば」
「私ではなく、モンディール様がです」
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