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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 35
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リョウ達を送り出した後、バレンと烈震を連れて、じいさんが、雷を落としたお陰で集まった雷鳥達を弓で狩っていく。
いつもは、もう少し標高の高いところにいるのだが、雷が落ちると二、三日その落ちたところに来て、雷の影響で変質した植物や虫、砂なんかを食べる習性がある鳥で名前もそこから来ている。
ピンポイントでおっさんにだけ落としたと思ったのだが、どうやら、集落周辺にも少し影響が出るようにしてくれたらしい。
食事について愚痴ったからかな?
なんせ、この鳥は、メチャクチャ旨いのだ。三十センチ程のまるっこい鳥は、煮て良し焼いて良し、塩漬けにしてもよく、繁殖力もそれなりにある。
トガレー地方の名物だ。
昨日の夜は、守衛さんから、地竜の剣が落ちた時の物をお裾分けしてもらって、食べたのだが、皆、気に入っていた。
「ルールル、くるる、るる」
『えーと、…ディルで漬け込んだ、串焼きが食べたいと言ってますよ?』
五羽程狩ったところで解体をしていると、一部、内臓処理をしてくれていた烈震が何かを訴えてきた。
「あー、はいはい…」
処理を終えた肉に岩塩をまぶそうとした手を止めて、乾燥野草の中からディルの束を取り出す。
ウィル族は基本、植物から名をもらうので、こういう時は、ややこしい…リッジみたいに、一部だけ使ってくれれば良いのにと、思うことが度々ある。
二羽分の肉に、ディルを細かくしたものをまぶし、レモングラスを編んだものにつつむ。今日の夕飯のメインだな。
後は、岩塩と辛味のあるペパなんかと一緒にふって、朴の葉や山葡萄の葉で包んでおく。
「さて、この後はどうしようか?」
『また、クラリーちゃん達やリョウくんの様子を見るのでは?』
「…まぁ、クラリーちゃんの方は見に行くかな。リョウの方は、おっさんが居るからな…」
と、口にすれば、後ろに、また、温かい風が…
「なぜ、ワシが居ると見に来んのだ?」
「だぁー、なんで、ここに居るんだよ!驚かすな!」
「リョウ達が、座り込んでしまったのでな、暫くは見ている方も暇なのだ」
「座り込む?どんな鍛練だ?」
「瞑想のようなものだな。ただ、お前達とは違う、特種な脚の組み方で行うのだ」
「瞑想か、太刀使いは、そういうのも必要なのか?」
「太刀使いだけではないだろう。すべての武器や魔術に共通している。が、エルフ族は、感情や魔力が落ち着いているから、あまり、重要視されてないな。クラリーは、本当に、特種であった。人魚の血のせいかのう。まさか、タリクがパルー族の血を引いているとは…」
「ん?おっさんでも、そこは、見えなかったのか?」
「何度言えば分かる。おっさん言うな!ああ、ワシどころか、ユピロー様や出産を司っとる女神達も見ることは出来なんだし、空にも記録がないのだ」
「え?そんなことが、あるのか?」
「ああ、いくら空でも、海底までは観れんのだ。だから、海の中は、不明な点が多いのだ。形作りの神の影響もあるとワシ達は思うとる」
「海の神、ネルトス様も?」
「…ネルトス様かぁ、まぁ、ワシはよく知らんでな、だから、あまり話したくないが…生き残りであるからなぁー」
ああ、そう言うことか、海の神のネルトス様は、形作りの神の子だとされている。始まりの物語の大雨の中、産声を上げたから…
雪の女王と同じで、周りの者との交流がないので、謎の多い神様だ。
「人魚族って、少数部族だよね」
「そうだ。ワシが知っとるのも、三十人あまりの集落だ。他にも、二ヶ所あるそうだが、五十人に満たないと言われてる。陸地でも生活出来る半魚人族の方が増えているそうだ」
「人魚族って、陸地では住めないの?」
「ああ、秘薬を使わねば陸地に上がることは出来んはずだ」
「え?じゃあ、タリクさんの両親はどこで?」
「それなのだ。秘薬を使い、この大陸に住んでいた者だと思うのだが、その記録がないのだ」
「そんなことあるの?」
「ああ、お主が思うとるほど、空は、全知ではないのだぞ。我らが力を使い、聖地にした土地は見えないし、竜王クラスまで上り詰めた者達の事もだ。ダンジョン内のことだって見えんぞ」
「そうなの?俺やリッジはウザいぐらい観られてる様に感じるけど」
「ウザイいうな。お前達は、まぁ、ちょっと変わっておるから、観察の対象になっておる。ただ、四六時中見れるわけでもないのだぞ。その辺りは、ユピロー様が制限しておる」
「ホントに?」
「なんだその目は?本当だぞ。基本は、数人で集まり話しているときや、旅の道中だけだ。一人の時間や寝ている時まで観てる訳ではないぞ」
「そのわりには、タイミングよく現れるよね」
「我らの名を出すからだ。神の名を口にすれば、観察対象になるのだ。で、興味があれば、力になるぞ」
「興味がなければ?」
「特に必要性がなければ、観察で終わるな」
「ふーん、じいちゃんも?」
「さぁ、それは、分からんな。ユピロー様―」
ズドッ
「おふっ!また、焦がされた…」
おっさんが、じいちゃんのこと言うと、雷が落ちるらしい…おっさんは、ぶつぶつ言いながら、チリヂリになった髪を修復する。
「じゃあ、タリクさんの両親の事は、調べようがないの?」
「いや、母親は、分かっておる。ただ、雪の女王と同じようにな、子供との魔力が合わずに…」
「あっ、それで、パルー族では育てられないタリクさんは、捨てられたってこと?」
「いや、預けられたのだ。それが、海賊に襲われていたところを、ワシが山から見付けて助けたのだ」
「は?」
いつもは、もう少し標高の高いところにいるのだが、雷が落ちると二、三日その落ちたところに来て、雷の影響で変質した植物や虫、砂なんかを食べる習性がある鳥で名前もそこから来ている。
ピンポイントでおっさんにだけ落としたと思ったのだが、どうやら、集落周辺にも少し影響が出るようにしてくれたらしい。
食事について愚痴ったからかな?
なんせ、この鳥は、メチャクチャ旨いのだ。三十センチ程のまるっこい鳥は、煮て良し焼いて良し、塩漬けにしてもよく、繁殖力もそれなりにある。
トガレー地方の名物だ。
昨日の夜は、守衛さんから、地竜の剣が落ちた時の物をお裾分けしてもらって、食べたのだが、皆、気に入っていた。
「ルールル、くるる、るる」
『えーと、…ディルで漬け込んだ、串焼きが食べたいと言ってますよ?』
五羽程狩ったところで解体をしていると、一部、内臓処理をしてくれていた烈震が何かを訴えてきた。
「あー、はいはい…」
処理を終えた肉に岩塩をまぶそうとした手を止めて、乾燥野草の中からディルの束を取り出す。
ウィル族は基本、植物から名をもらうので、こういう時は、ややこしい…リッジみたいに、一部だけ使ってくれれば良いのにと、思うことが度々ある。
二羽分の肉に、ディルを細かくしたものをまぶし、レモングラスを編んだものにつつむ。今日の夕飯のメインだな。
後は、岩塩と辛味のあるペパなんかと一緒にふって、朴の葉や山葡萄の葉で包んでおく。
「さて、この後はどうしようか?」
『また、クラリーちゃん達やリョウくんの様子を見るのでは?』
「…まぁ、クラリーちゃんの方は見に行くかな。リョウの方は、おっさんが居るからな…」
と、口にすれば、後ろに、また、温かい風が…
「なぜ、ワシが居ると見に来んのだ?」
「だぁー、なんで、ここに居るんだよ!驚かすな!」
「リョウ達が、座り込んでしまったのでな、暫くは見ている方も暇なのだ」
「座り込む?どんな鍛練だ?」
「瞑想のようなものだな。ただ、お前達とは違う、特種な脚の組み方で行うのだ」
「瞑想か、太刀使いは、そういうのも必要なのか?」
「太刀使いだけではないだろう。すべての武器や魔術に共通している。が、エルフ族は、感情や魔力が落ち着いているから、あまり、重要視されてないな。クラリーは、本当に、特種であった。人魚の血のせいかのう。まさか、タリクがパルー族の血を引いているとは…」
「ん?おっさんでも、そこは、見えなかったのか?」
「何度言えば分かる。おっさん言うな!ああ、ワシどころか、ユピロー様や出産を司っとる女神達も見ることは出来なんだし、空にも記録がないのだ」
「え?そんなことが、あるのか?」
「ああ、いくら空でも、海底までは観れんのだ。だから、海の中は、不明な点が多いのだ。形作りの神の影響もあるとワシ達は思うとる」
「海の神、ネルトス様も?」
「…ネルトス様かぁ、まぁ、ワシはよく知らんでな、だから、あまり話したくないが…生き残りであるからなぁー」
ああ、そう言うことか、海の神のネルトス様は、形作りの神の子だとされている。始まりの物語の大雨の中、産声を上げたから…
雪の女王と同じで、周りの者との交流がないので、謎の多い神様だ。
「人魚族って、少数部族だよね」
「そうだ。ワシが知っとるのも、三十人あまりの集落だ。他にも、二ヶ所あるそうだが、五十人に満たないと言われてる。陸地でも生活出来る半魚人族の方が増えているそうだ」
「人魚族って、陸地では住めないの?」
「ああ、秘薬を使わねば陸地に上がることは出来んはずだ」
「え?じゃあ、タリクさんの両親はどこで?」
「それなのだ。秘薬を使い、この大陸に住んでいた者だと思うのだが、その記録がないのだ」
「そんなことあるの?」
「ああ、お主が思うとるほど、空は、全知ではないのだぞ。我らが力を使い、聖地にした土地は見えないし、竜王クラスまで上り詰めた者達の事もだ。ダンジョン内のことだって見えんぞ」
「そうなの?俺やリッジはウザいぐらい観られてる様に感じるけど」
「ウザイいうな。お前達は、まぁ、ちょっと変わっておるから、観察の対象になっておる。ただ、四六時中見れるわけでもないのだぞ。その辺りは、ユピロー様が制限しておる」
「ホントに?」
「なんだその目は?本当だぞ。基本は、数人で集まり話しているときや、旅の道中だけだ。一人の時間や寝ている時まで観てる訳ではないぞ」
「そのわりには、タイミングよく現れるよね」
「我らの名を出すからだ。神の名を口にすれば、観察対象になるのだ。で、興味があれば、力になるぞ」
「興味がなければ?」
「特に必要性がなければ、観察で終わるな」
「ふーん、じいちゃんも?」
「さぁ、それは、分からんな。ユピロー様―」
ズドッ
「おふっ!また、焦がされた…」
おっさんが、じいちゃんのこと言うと、雷が落ちるらしい…おっさんは、ぶつぶつ言いながら、チリヂリになった髪を修復する。
「じゃあ、タリクさんの両親の事は、調べようがないの?」
「いや、母親は、分かっておる。ただ、雪の女王と同じようにな、子供との魔力が合わずに…」
「あっ、それで、パルー族では育てられないタリクさんは、捨てられたってこと?」
「いや、預けられたのだ。それが、海賊に襲われていたところを、ワシが山から見付けて助けたのだ」
「は?」
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