異世界人拾っちゃいました…

kaoru

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冒険の始まり

ハバー大陸一周の旅 53

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「いや、モンディールから聞いとらんのか?ワシらは、そんな監視はしとらんぞというか、出来んのだ。お前達兄弟は、生まれた時からワシらと等しい力を持っていたのでな。最悪、雪の女王の様になっていても、おかしくなかったのだ。それが、膨大な魔力を内に秘めたまま生まれでた。それが吉となるか凶となるのか、予見の神も、運命の女神達も観れんし、ハラハラしどうしなんじゃよ」

 え?俺…俺達ってそんなに、危険人物みたいな存在なの?

「それなら何で、空なり、天上に連れていかれなかったんだ?雪の女王は特殊な生い立ちだけど、普通、地上に合わない突然変異は、神が預かっていただろ?」

「ああ、そうした方が良いのではと、連絡を受け、観に来たのだが、リッジの時も、お前の時も、連れていかず地上で育てよと天啓があったのでな」

 ん?

「最高神に天啓?誰から?」

「さぁ?」

「…本当に、知識の神なのか?」

「一応、その筈じゃ」

「一応って…まぁ、その話は、もっと、時間があるときにして、食べ終わったら、雪の女王の城に行く準備しようか」

「そうだね。ちょっと、気になる話題だったけどね」

「聞いてはいけない事ばかり、聞いてしまったような…」

「「「「「…」」」」」

 リョウは、正直だ。クラリーちゃんや他の皆は、複雑な表情…いや、ユキは最後のジャムサンドにかぶりついて、機嫌が良さそうだ。

「極寒の所に行くって感じなの?空気が薄いとか…あれ、氷の城で調理って出来るの?火気厳禁とかじゃないの?」

「いや、そのままで大丈夫じゃ。招待を受けたのなら、ワシが送ろう。アガトーが居るだろうから、細かいことは、あやつに聞け」

「え?このまま?」

「ああ、外から行くのであれば、極寒なんで準備は必要だが、城に入ってしまえば、適温に保たれておる」

「おい!さっきは、外から行かせようとしたのに、そんな説明なかったよな?」

「…そうだったかな?」

「まぁ、いい、適温って、雪の女王の感覚は、俺達と同じなのか?」

「寒さに強く、暑さに弱いという種というだけで、他の地上人とさほど変わりはないぞ。ユキを見ても分かるだろう。温かい物も食べとるではないか」

「あっ、そういえば、調理中、火の側にもいたね」

「確かに、その辺気にせず、俺達と同じもの出してしまっていたな」

「みんな、美味しかったです」

 うん、ユキが満足そうにしてるので、雪の女王も大丈夫なのだろう。

「じゃぁ、片付けてから…」

「よいよい。それはワシがやっておく、皆は荷物を持って来い。城へ送るぞ」

「え?」

「意外そうな顔するでない。ワシだってそれぐらい出来るぞい。さぁさぁ、言う通りにするのだ」

「ああ、じゃぁ、よろしく…荷物を持ってくるよ」

 皆で、寝室に荷物を取りに行き、戻ってくると、既に綺麗になった器や鍋がテーブルの上に置かれていた。

「おお!」

 リョウが、それを見て、また、目を輝かせる。

「これらも、持ってくか?」

「ああ、ありがとう。助かったよ。こんなにも、便利な魔術が合ったんだ」

「ふっふっふっ、汚名返上出来たかのう?」

「ちょっとね」

「そ、そうか…」

 綺麗になった物をミンテに預け。

「じゃぁ、女王の城へ行こうか、先ずは、疲労回復のお茶で、明日のための仕込みが出来ればいいな」

「アガトーにも、連絡しておいた。では、城への門を開くぞ」

 じいちゃんがそう言って、右手を振り上げ呪文を唱えつつ下ろすと、その場が四角く切り取られた様になり、貸部屋とは違う風景が見えた。

「うわっ、ゲートだ!スゴーイ」

 リョウのテンションが、最高潮だ。
 見知った風景なのかユキも、はしゃいだようになり、二人で早々門を潜ろうとしたが、リョウがピタリと止まり、こちらを振り向いた。

「どうした?」

「だ、誰か、居るんだけど…あの前に出る勇気がない」

 はぁ?どう言うことだ?
 誰か、と言ってはいるが、恐ろしい魔獣なのか?しかし、ユキは構わず門を潜ったぞ?
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