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新たな旅立ち
ダンジョン創り 19
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「ふ、ふむ。流石と言うべきかな…」
「そ、そうね…」
若干、おっさん達の顔が引きつっている様に見えるのは気のせいかな?
「しかし、これでは、魔獣や獣さえも敵対するものは、おらんのではないか?」
「え?」
「おそらく、そうね。余程、歪んだ精神状態なら分からないけど、通常では、ディルに牙を向くモノはいないでしょうね」
「えーと、それだと、どうなるの?」
「どうにもならんだろ。目的地まで、地形の障害以外の危険はないから、採取し放題じゃないか?好きな材料集められるぞ」
「烈震に、バレンも居るのよ。障害なんて無いに等しいわ。後は、川や海の中ね。まぁ、アガトー様がいるし、パルー族とも顔見知りになったみたいだし、直に解消されそうね」
「ん、そうだな。既に、神の領域に来てる様なもんだな」
「そうね。夢だかなんだか知らないけど、もう、好きなように家造れるわよ。良かったわね」
にこにことシスが言ってくれるけど…なんか、違う。
いやまぁ、本当に危険が伴う冒険に憧れて、冒険者になった訳じゃないけど…ただ、採取出来れば、それで良いかと聞かれれば…うーん、どうなんだ?
なんとも言えない複雑な気持ちがする。
ああ、ノーリスク、ハイリターンを嫌がっていた冒険者の気持ちが少し分かった。それなりの努力をして欲しいものを手に入れてこそ価値があるという事だな。
ま、俺の場合、材料があれば…冒険者じゃなく、職人でいいんだけどね。
リョウ達には、俺専属の採取者になって貰おうかなぁ…
いや、そうなると俺はどうやって稼ぐんだ?工芸品を売る場所もないし、作りながら売る行商人か?商業ギルドにも入っておいた方が良いかな?いや、でもそんなに儲けがでるか?
………ノーリスクハイリターンで、稼いでおいてから、リョウ達に依頼するか。
「どうしたの?そんな考え込んじゃって、嬉しくないの?」
「ちょっと、複雑、簡単に手に入ってしまうと、ありがたみがないような気がして、職人に専念したいけど、そうなると稼ぎがなぁ…」
「ダンジョンを提案してきた冒険者みたいな事言うのね。まぁ、時間は沢山あるんだから、ゆっくりと考えなさい」
沢山ね…
「職人といえば、バーンの奴が、リョウの防具が出来たと言っておったぞ。素材のウチに火属性の防御力を上げておいたが、ミスリルスパイダーは、あまり相性が良くないから、過信するなよ」
「お、ちょうどいい、明後日、昇級試験なんだよ」
「あら、本当にちょうど良いわね。私も手を加えてあげるわね。さぁ、行きましょ♪」
ふふーんと機嫌良く、ユキ達を抱いてモン族の集落に向かうシスの後にクラリーちゃんを抱っこしたおっさんが、やれやれとため息混じりについて、そこに並ぶようにココも岩から下りてきた。
…神が手を加えた装備。
リョウが、また、チートがどうとか喜ぶのかな?
バーンさんが、リョウの為に用意してくれたのは、胸当てと腰巻きに籠手、脛当。首から下の主な、急所が防御できる感じになっている。
本業は炭焼きで、防具作りは趣味ということらしいけど、おっさんがついているからか、本職にしても良いんじゃないかっていうぐらい、きっちり作られているように思う。と、言っても、装備については、あまり知らないからなぁ…
この中で不思議なのは、腰巻きというか、腰蓑の様なものだ。胸当てから下の部分を守るように太めのベルトになっていてその下に膝丈の前下がりのスカートがついたようになっているが、動きやすい様に、リョウの利き脚である右足部分はスリットが入っているのだが、なんというか、柔らかい少し厚めの革?じゃないなぁ…うーん、今まで触ったことのない感触のモノで出来ている。色からいえば、胸当てとかと同じミスリルスパイダーの名前の由来の金属と同じ銀色なのだけど…
「ククク、不思議そうな顔をしとるな」
「…これも、ミスリルスパイダーから出来てるんですよね?」
意地悪そうなおっさんは、無視して、バーンさんに訪ねてみる。
「ハッハッハッ、ディルさんは、初めてかい?これは、ミスリルスパイダーの外殻と糸をある条件下で融合させると出来る特別な糸で織ったものなのだよ。加工をするのも特別な道具を使うが、出来映えを見れば、苦労の甲斐があるって品じゃ。どうだ、おもしろいだろ」
「形の自由さに加え、糸だけより防御力も上がるというわけですか?」
「そうじゃ。金属ではどうしても武骨な感じがするがこれなら、身軽なリョウ君にぴったりじゃないかと思って使ってみたのだ。胸当てや脛当のベルト部分の補強にも使っているんだよ」
そう言われて、他のものを見てみると、確かに、ベルトの縁取りに使われていたり、肌の当たる部分に張られていたりと、デザイン的に綺麗な上に、機能面でも優れている作りになっている。
はぁ…、これが趣味なんだ…参ったなぁ…
畑違いだけど、こんなの見せられたんじゃ、何か作りたくなってきてしまう。
「そ、そうね…」
若干、おっさん達の顔が引きつっている様に見えるのは気のせいかな?
「しかし、これでは、魔獣や獣さえも敵対するものは、おらんのではないか?」
「え?」
「おそらく、そうね。余程、歪んだ精神状態なら分からないけど、通常では、ディルに牙を向くモノはいないでしょうね」
「えーと、それだと、どうなるの?」
「どうにもならんだろ。目的地まで、地形の障害以外の危険はないから、採取し放題じゃないか?好きな材料集められるぞ」
「烈震に、バレンも居るのよ。障害なんて無いに等しいわ。後は、川や海の中ね。まぁ、アガトー様がいるし、パルー族とも顔見知りになったみたいだし、直に解消されそうね」
「ん、そうだな。既に、神の領域に来てる様なもんだな」
「そうね。夢だかなんだか知らないけど、もう、好きなように家造れるわよ。良かったわね」
にこにことシスが言ってくれるけど…なんか、違う。
いやまぁ、本当に危険が伴う冒険に憧れて、冒険者になった訳じゃないけど…ただ、採取出来れば、それで良いかと聞かれれば…うーん、どうなんだ?
なんとも言えない複雑な気持ちがする。
ああ、ノーリスク、ハイリターンを嫌がっていた冒険者の気持ちが少し分かった。それなりの努力をして欲しいものを手に入れてこそ価値があるという事だな。
ま、俺の場合、材料があれば…冒険者じゃなく、職人でいいんだけどね。
リョウ達には、俺専属の採取者になって貰おうかなぁ…
いや、そうなると俺はどうやって稼ぐんだ?工芸品を売る場所もないし、作りながら売る行商人か?商業ギルドにも入っておいた方が良いかな?いや、でもそんなに儲けがでるか?
………ノーリスクハイリターンで、稼いでおいてから、リョウ達に依頼するか。
「どうしたの?そんな考え込んじゃって、嬉しくないの?」
「ちょっと、複雑、簡単に手に入ってしまうと、ありがたみがないような気がして、職人に専念したいけど、そうなると稼ぎがなぁ…」
「ダンジョンを提案してきた冒険者みたいな事言うのね。まぁ、時間は沢山あるんだから、ゆっくりと考えなさい」
沢山ね…
「職人といえば、バーンの奴が、リョウの防具が出来たと言っておったぞ。素材のウチに火属性の防御力を上げておいたが、ミスリルスパイダーは、あまり相性が良くないから、過信するなよ」
「お、ちょうどいい、明後日、昇級試験なんだよ」
「あら、本当にちょうど良いわね。私も手を加えてあげるわね。さぁ、行きましょ♪」
ふふーんと機嫌良く、ユキ達を抱いてモン族の集落に向かうシスの後にクラリーちゃんを抱っこしたおっさんが、やれやれとため息混じりについて、そこに並ぶようにココも岩から下りてきた。
…神が手を加えた装備。
リョウが、また、チートがどうとか喜ぶのかな?
バーンさんが、リョウの為に用意してくれたのは、胸当てと腰巻きに籠手、脛当。首から下の主な、急所が防御できる感じになっている。
本業は炭焼きで、防具作りは趣味ということらしいけど、おっさんがついているからか、本職にしても良いんじゃないかっていうぐらい、きっちり作られているように思う。と、言っても、装備については、あまり知らないからなぁ…
この中で不思議なのは、腰巻きというか、腰蓑の様なものだ。胸当てから下の部分を守るように太めのベルトになっていてその下に膝丈の前下がりのスカートがついたようになっているが、動きやすい様に、リョウの利き脚である右足部分はスリットが入っているのだが、なんというか、柔らかい少し厚めの革?じゃないなぁ…うーん、今まで触ったことのない感触のモノで出来ている。色からいえば、胸当てとかと同じミスリルスパイダーの名前の由来の金属と同じ銀色なのだけど…
「ククク、不思議そうな顔をしとるな」
「…これも、ミスリルスパイダーから出来てるんですよね?」
意地悪そうなおっさんは、無視して、バーンさんに訪ねてみる。
「ハッハッハッ、ディルさんは、初めてかい?これは、ミスリルスパイダーの外殻と糸をある条件下で融合させると出来る特別な糸で織ったものなのだよ。加工をするのも特別な道具を使うが、出来映えを見れば、苦労の甲斐があるって品じゃ。どうだ、おもしろいだろ」
「形の自由さに加え、糸だけより防御力も上がるというわけですか?」
「そうじゃ。金属ではどうしても武骨な感じがするがこれなら、身軽なリョウ君にぴったりじゃないかと思って使ってみたのだ。胸当てや脛当のベルト部分の補強にも使っているんだよ」
そう言われて、他のものを見てみると、確かに、ベルトの縁取りに使われていたり、肌の当たる部分に張られていたりと、デザイン的に綺麗な上に、機能面でも優れている作りになっている。
はぁ…、これが趣味なんだ…参ったなぁ…
畑違いだけど、こんなの見せられたんじゃ、何か作りたくなってきてしまう。
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