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新たな旅立ち
ダンジョン創り 20
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バーンさんとの話の中で、リョウの装備に使用したミスリルスパイダーの特別製の布を織ったのは麓にある集落だと聞き、そういえば、リョウ達の為に生地を頼んでおいた事を思いだし、寄ってみることにしたが…
「大丈夫ですか?私も参りましょうか?」
と、クラリーちゃんに心配された。
「いや、自分で行ってみるよ。見えない配慮がされてるとクラリーちゃんも言ってたでしょ」
「はい、そうは聞いてますけど…」
「大丈夫。変に暴走はしないよ」
「その様な事を心配してる訳ではありません!」
ん?何やら、怒られてしまった。
まぁ、ふふふ。
そんな俺たちを見て、シスがなんだか含みのある笑いをした感じがして、そちらに振り向くと、目を反らされた。
なんだよ。
まぁ、生意気ね。
「クラリーちゃん、私もついて行くから大丈夫よ。それに、仕立は、ディルが自分でやるから、反物を貰うだけよ、安心して」
「ディル様が?」
「ふふ、本当は、触りたくないみたいだけど、バーンの仕事に当てられたみたいね。良いものを作ってもらえそうよ。期待して待っていてね」
「そうなのですか?」
ちっ、シスにはお見通しということか…
「うん、まぁ、そうだね。鎧の下に着るものだから、何か希望があれば、聞いておくよ」
「それなら―」
クラリーちゃんの機嫌が治り?嬉しそうに関節部分や首回りを少し厚めにしてほしいとお願いされた。
そういったところは、消耗が激しいということかな?
まぁ、でも、ミスリルスパイダーの糸は丈夫さが売りだからな、良い物が作れるだろう。
ということで、集落によって反物をもらい、特別な生地の事を聞くと、本来、完全予約でないと手に入れられないということなのだが、バーンさんの紹介、しかも、バーンさんに卸したハギレがあるからと譲ってもらえた。
面白い素材が手に入ったから、ほくほくでトガレーに帰ってきたけど…
「あれ?そういえば、なんでここまでついて来たの?」
バレンから降りて何気に振り向けば、おっさんとシスが並んで立っている。
「「…」」
なんだか哀れみの目を向けられた。
「な、なに?」
「あのねディル、私も、リョウくんの装備に良い機能を付与するって言ったでしょ」
「ああ、そうか、で、何、付与してくれるの?」
「それをリョウくんと相談したいから、ついて来たの!」
そうでしたか…思っているより、リョウの事を考えてくれてるんだ。ありがたい。
「で、おっさんは?」
「…バーンが、ミスリルスパイダーの織物は特別な道具が必要と言っていただろうが、どんなものか聞いてなかったが、お前、知っておるのか?」
「あっ…」
「まぁ、興味のあることに一直線、職人だから仕方がないかも知れんが、ちゃんと、情報を得て、道具も揃えんと失敗するぞ」
「はい…そっか、普通の生地とは違うんだった…」
そういう訳で、二柱と一緒に集落に戻ると、引きった笑顔の守衛達に迎えられた。
部屋に戻ったがリョウ達の姿は見えないので、ミスリルスパイダーの生地の扱いについて教えてもらうことにする。
「ミスリルスパイダーは、外殻の色が似ているからその名前が付いたとされるが、それだけではないのだぞ。その外格を活用するために使う道具もミスリル製でないと加工出来んのだ」
「げっ!そうなの?ミスリル製の道具なんて持ってないよ」
「そうであろうな。ほれ、これを使え」
ポンと渡された包みを開けると、青みのかかった銀のハサミが数種類と、針が出てきた。
「これは?」
「こうなることが予想されたから、ヘパイトスと作っておいたのだ。お前の成人祝いだ、大事に使えよ」
「え?マジで?」
驚きすぎて、ちょっと、頭が真っ白に…ハッと、我にかえって、おっさんに向き合いお礼を言おうとすると…
「ちょっと待ちなさい。モンディール、私とガランも協力して、用意した品でしょ。なんで、自分だけの手柄にしようとしてるのかしら?」
「おや?そう聞こえたか?いや、悪かった。素材集めをシスとガランが、製作をヘパイトスとワシがやったのだ」
なんか、わざとらしく、おっさんが言い替えたが、皆からこんな凄いお祝品を貰って、メチャクチャ嬉しい。
「他にもあるでしょ。出しなさい」
「ん?アレも、渡すのか?」
「だって、リョウくんが、ここのダンジョンを創ったのよ。これからも、手を加えるだろうし、必要になるわよ」
「ああ、そういうことか。ククク、早速、趣味に走らせるのだな」
俺が、ちゃんとお礼を言おうとしたら、二柱は、そんな会話をしていた。
「ほれ、これも受けとれ、守衛に話して、土地を分けてもらえるようにしよう。リョウのために、家を建てられるようにな」
と、ノコギリやスミツボ、数種類のノコギリやノミの大工道具が納められた箱を渡された。
「え?これも、ミスリル製?」
「ミスリルは、魔力と相性が良いからな、それに、魔力を送ると精霊達が手伝い易くなる。因みに、ミスリルスパイダーの生地を切るときは、ミスリルのハサミに熱をもたせながら切るのだが、どれぐらいの温度で綺麗に切れるか決まっておらんのだ。その生地ごと違うから、気を付けるのだぞ」
「そ、そうなんだ…うん、でも、嬉しい。ありがとう」
「ふふ、魔術で出来るような事も、道具を使ってコツコツと作るの好きだものねぇ」
「え、だって、楽しいじゃん」
「良いものを作って、招待してね」
「うん、頑張る!」
「大丈夫ですか?私も参りましょうか?」
と、クラリーちゃんに心配された。
「いや、自分で行ってみるよ。見えない配慮がされてるとクラリーちゃんも言ってたでしょ」
「はい、そうは聞いてますけど…」
「大丈夫。変に暴走はしないよ」
「その様な事を心配してる訳ではありません!」
ん?何やら、怒られてしまった。
まぁ、ふふふ。
そんな俺たちを見て、シスがなんだか含みのある笑いをした感じがして、そちらに振り向くと、目を反らされた。
なんだよ。
まぁ、生意気ね。
「クラリーちゃん、私もついて行くから大丈夫よ。それに、仕立は、ディルが自分でやるから、反物を貰うだけよ、安心して」
「ディル様が?」
「ふふ、本当は、触りたくないみたいだけど、バーンの仕事に当てられたみたいね。良いものを作ってもらえそうよ。期待して待っていてね」
「そうなのですか?」
ちっ、シスにはお見通しということか…
「うん、まぁ、そうだね。鎧の下に着るものだから、何か希望があれば、聞いておくよ」
「それなら―」
クラリーちゃんの機嫌が治り?嬉しそうに関節部分や首回りを少し厚めにしてほしいとお願いされた。
そういったところは、消耗が激しいということかな?
まぁ、でも、ミスリルスパイダーの糸は丈夫さが売りだからな、良い物が作れるだろう。
ということで、集落によって反物をもらい、特別な生地の事を聞くと、本来、完全予約でないと手に入れられないということなのだが、バーンさんの紹介、しかも、バーンさんに卸したハギレがあるからと譲ってもらえた。
面白い素材が手に入ったから、ほくほくでトガレーに帰ってきたけど…
「あれ?そういえば、なんでここまでついて来たの?」
バレンから降りて何気に振り向けば、おっさんとシスが並んで立っている。
「「…」」
なんだか哀れみの目を向けられた。
「な、なに?」
「あのねディル、私も、リョウくんの装備に良い機能を付与するって言ったでしょ」
「ああ、そうか、で、何、付与してくれるの?」
「それをリョウくんと相談したいから、ついて来たの!」
そうでしたか…思っているより、リョウの事を考えてくれてるんだ。ありがたい。
「で、おっさんは?」
「…バーンが、ミスリルスパイダーの織物は特別な道具が必要と言っていただろうが、どんなものか聞いてなかったが、お前、知っておるのか?」
「あっ…」
「まぁ、興味のあることに一直線、職人だから仕方がないかも知れんが、ちゃんと、情報を得て、道具も揃えんと失敗するぞ」
「はい…そっか、普通の生地とは違うんだった…」
そういう訳で、二柱と一緒に集落に戻ると、引きった笑顔の守衛達に迎えられた。
部屋に戻ったがリョウ達の姿は見えないので、ミスリルスパイダーの生地の扱いについて教えてもらうことにする。
「ミスリルスパイダーは、外殻の色が似ているからその名前が付いたとされるが、それだけではないのだぞ。その外格を活用するために使う道具もミスリル製でないと加工出来んのだ」
「げっ!そうなの?ミスリル製の道具なんて持ってないよ」
「そうであろうな。ほれ、これを使え」
ポンと渡された包みを開けると、青みのかかった銀のハサミが数種類と、針が出てきた。
「これは?」
「こうなることが予想されたから、ヘパイトスと作っておいたのだ。お前の成人祝いだ、大事に使えよ」
「え?マジで?」
驚きすぎて、ちょっと、頭が真っ白に…ハッと、我にかえって、おっさんに向き合いお礼を言おうとすると…
「ちょっと待ちなさい。モンディール、私とガランも協力して、用意した品でしょ。なんで、自分だけの手柄にしようとしてるのかしら?」
「おや?そう聞こえたか?いや、悪かった。素材集めをシスとガランが、製作をヘパイトスとワシがやったのだ」
なんか、わざとらしく、おっさんが言い替えたが、皆からこんな凄いお祝品を貰って、メチャクチャ嬉しい。
「他にもあるでしょ。出しなさい」
「ん?アレも、渡すのか?」
「だって、リョウくんが、ここのダンジョンを創ったのよ。これからも、手を加えるだろうし、必要になるわよ」
「ああ、そういうことか。ククク、早速、趣味に走らせるのだな」
俺が、ちゃんとお礼を言おうとしたら、二柱は、そんな会話をしていた。
「ほれ、これも受けとれ、守衛に話して、土地を分けてもらえるようにしよう。リョウのために、家を建てられるようにな」
と、ノコギリやスミツボ、数種類のノコギリやノミの大工道具が納められた箱を渡された。
「え?これも、ミスリル製?」
「ミスリルは、魔力と相性が良いからな、それに、魔力を送ると精霊達が手伝い易くなる。因みに、ミスリルスパイダーの生地を切るときは、ミスリルのハサミに熱をもたせながら切るのだが、どれぐらいの温度で綺麗に切れるか決まっておらんのだ。その生地ごと違うから、気を付けるのだぞ」
「そ、そうなんだ…うん、でも、嬉しい。ありがとう」
「ふふ、魔術で出来るような事も、道具を使ってコツコツと作るの好きだものねぇ」
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