異世界人拾っちゃいました…

kaoru

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新たな旅立ち

ダンジョン創り 21

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 帰ってきたリョウ達に、大人げなく、大工道具や裁縫道具を自慢すると、リョウが少年らしい丸い目を更にまん丸にした。

「へ?ミスリル製の…?え?それって、この世界だと普通なの?」

 そんな風に驚いて神々を見る。

「普通という括りが分からんが、わりとあるぞ。素材が特殊な物があるからな。まぁ、今回の中では、スミツボが、一番数が少ないな」

 代表でおっさんが答える。

「えっと、この世界に…というか、魔術がある世界にスミツボとか必要なの?」

「まぁ、どうしても必要かと問われれば、否、と答えるな。しかし、こういった道具は、精霊達と楽しみながら作業をするための物なのだ。まぁ、言ってしまえば、精霊の玩具だな」

「そ、そうなんだ…ミスリルの大工道具に裁縫道具…ハハハ…」

 リョウが子供らしかぬ乾いた笑いをもらす。

 俺だって、こんな道具初めて見たからな…少し気持ちは分かるが、これで、出来ることが増えたのだ。ふっふっふっ、喜びの方が大きくて、小躍りしたくなる。

「…なんか、ディルが、キモい」

 なっ?

「リョウくん?何気に酷くないかい?」

「えー、だって、そんなニタニタ笑顔で、採寸されるの怖いよ。まぁ、理由は分かったけど、あんまり凝ったものは作らないでね」

 なっ?

「凝った物って?鎧の下に着る物だから、普通のシャツやタイツだぞ」

「ホントに?神様達みたいに、なんか付与とかしない?」

「そういうことは、俺は、出来ないぞ。素材をいかすだけだ」

「はぁ、それなら良かった。クラリーちゃんの鎧みたいに、過剰な効果つけられるのかと思った」

「「「え?」」」

 採寸を終えた俺は、早速、型紙作りに取りかかる為に、机に移動しようとすると、固まっている三柱の神の姿が視界に入ってきた。

「じいちゃん達どうしたの?」

「物に何かしら効果を付けるのは、よくないのかのう?」

 戸惑いながら、じいちゃんがリョウに聞いた。

「ううん。スゴく便利でありがたいけど…あんまり、多いのはちょっと…」

「モンディールのは、過剰に盛りすぎなのね?」

「…まぁ、クラリーちゃんに危険がないようにだから、しょうがないのかもしれないけど…ちょっとね。その時その時の状態で、より良い装備を揃えたりしたいじゃん。自分の成長具合も確かめられるし」

「モンディールは、過保護過ぎたのね。ふふ、じゃぁ、リョウくんは、装備にどんな効果が付いてたら嬉しい?」

「どんな…そうだなぁ」

 ここで、バーンさんから預かった装備を思い出した。
 …リョウに、白い目でみられてしまったが、仕方がないじゃないか、やりたいことが目の前にあったんだから…

 はい、ごめんなさい。

 リョウは、バーンさんが作った装備を見て嬉しそうな顔をしたが、直ぐに、困った顔になる。

「どうしたんだ?何か、おかしな所があったか?」

「ううん。素材の良さも聞いてるし、デザインもカッコイイから、嬉しいけど…」

「ん?」

「…この色は、僕に合わないよね?」

 青銀のミスリルスパイダーの外殻と、ベルト類は白っぽい皮で出来ている軽装備を見て、リョウを見てみる。
 黒い髪に黒い瞳、肌は俺達エルフとダークエルフの中間のような日に焼けた肌をしている。
 うーん、リョウの肌の色からいえば、確かに、青みがかった色より、黄色、橙、なんかの暖色系が似合うな。

「…ちょっと、微妙な感じはするかな?」

「いや、ちょっと、じゃないよね。スッゴい違和感あると思うよ」

「クク、そんな心配は無用だぞ。ちゃんと、色を変える方法があるから安心してよいぞ。大抵の場合、ミスリルスパイダーの素材というのを自慢したいから、色を変える者は少ないのだがな」

「えー、そうなの?まぁ、タリクさんとかならそのままでも似合うけど…僕には無理、もうちょっと暗い色にして」

 「それなら、楽だ」と、おっさんが手をかざし、装備を一撫ですると、ちょっと霞がかった夜空のような色になった。

「なにしたの?」

「熱しただけだ。熱して表面を少し焦がしたのだ。余りやり過ぎると強度が落ちるが、上手くやれば、耐久性を上げることが出来る。どうだ、この色は?」

「もう少し、黒っぽくならないかなぁ?」

 という言葉を聞き、おっさんがまた装備を一撫ですると、深い青みを帯びた光沢のある黒になった。

「おお、これなら大丈夫だよね」

 喜んで装備を身に纏う。

 今までは、お金もなかったから、一般的な皮の装備を着せてたけど、やはりオーダーメイドだとキッチリ身体に合うから、格好いい。子供ながら、一人前の冒険者に見える。

「今までの、皮より軽い…それに、メチャ動きやすい」

 靴の時と同じように、跳んだりして確かめている。
 あの装備に合った靴がいるな、後、頭部はどうしようか…

「リョウくん、とても似合っているわよ。モンディールが自動サイズ調整は付けてたみたいね。他に、何か欲しいものはある?」

 シスが今回の目的である付与の話をし出すと、ちょっとだけ、空気になっていたじいちゃんや烈震親子にユキにミンテが、夕飯はどうなっているのか気にし出した。

 あ…

 俺は、ミンテを連れて慌てて外に飛び出し、夕食の準備をする。その後から、ユキや烈震達も来て、肉を多めになんて言っている。
 
 いくら楽しみな事があっても、ちゃんと食事はしないとな。
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