猫を飼いたいと思ったのだけど…

kaoru

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子猫 6

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 お昼を食べた後、まったりしてるとチャイムがなった。
 モニターを見ると兄が、段ボールを抱えている姿が映し出されていた。

「兄が来ましたね」

 今回も、セイさんが先に玄関に出て待っている。ジェドくんは、部屋から出ずに入り口で伏せて玄関を伺っている。

 ガチャリと鍵を開け、ドアを開いて兄と目が合うと、挨拶もせずに、段ボールをつき出してきた。

「捕まえた猫だ。頼むぞ」

「わかった」

「じゃぁな」

「じゃ、気をつけて帰ってね」

「ああ…」

 ふー、久々に会った兄は、少し痩せていた。
父さんとうまくいってないのかな?

『何だ?兄とも仲が悪いのか?』

「いえ、仲が悪いというわけではないですけど、あまり話はしないですね。年も少し離れているし、長男だから家を継ぐ為にいろいろ忙しいそうでしたから…あまり、接点がなかったんです」

『それにしても、素っ気ないな…兄なら、一人暮しの妹をもっと気遣っても良いのではないか?』

「…たぶん、そういう余裕がないんだと思います。兄が結婚して三年になるんですが、子供がまだなので、父に何か言われていて、お嫁さんの方のケアで大変なんだと思います。ワタシがいれば、ワタシが言われてたんですが……」

『チッ、お主の親父は三行半を出すつもりなのか?…くだらんな。今はそんな話は聞かんと思っておったが、まだ、そんな考えをする奴がおるのだな』

「そうですね…昔ながらの風習とかがいろいろと残っている土地なので、都会から見たら時代遅れの考えでも、地域的にはそんなことなくて…それが、良いとか悪いとかは、言えませんけど、ワタシには、合わなかったんですよね」

『ん、それで良い。十人十色、皆、それぞれ違うのだから、何かに縛られず、自由に動けばいい』

「みぃ~」

「あっ、ごめんねー」

 小さな段ボールの中から、高くて、か細い声が聞こえてきた。
 慌てて下に置き蓋を開けると、長毛の子猫が顔を出して…

「え?セイさん!この子大丈夫なんですか?ど、どうすれば…えーと、このまま病院?いや、餌とか与えた方が良いですか?」

『腹をすかしておる。柔らかい餌がいいな。それから、風呂に入れてやれ』

「え、猫って、お風呂嫌いなんじゃないんですか?」

『まぁな、しかし、ここまで酷いと一度洗ってやった方が良いだろう。チッお主の家の者は何をやったのだ?』

「さ、さぁ?でも、ただ汚れてるだけなんですね?でも、なんか目もうまく開けれない感じ?ちょっと、顔だけでも先に綺麗にしましょう」

 段ボールから出てきた子猫は、白色だと聞いていたのに、赤茶色で毛は絡み合っていてゴワゴワで、目は目ヤニなのかな?ショボショボとしていて、猫らしい感じがしない。
 段ボールのまま、お風呂場に持っていき、ハンドタオルを濡らして顔を拭いてあげる。
 毛に付いている赤茶色の物を拭き取る。

「土ですね。赤土の水溜まりにでもはまったのかな?」

 ハンドタオルを三枚使い汚れを落とし、白い毛になると、目もパッチリと開いて可愛らしい顔になる。
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