オラクル

kaoru

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第一章 碧玉

四話

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 泣き疲れたフーは、ククに寄りかかり眠ってしまった。

 何でこんなことに…

 ククは、そう思わずにいられない。本来棲んで居た場所を捨て、平穏が訪れたと思っていたのに、突然の呼び出しで義務を果たせと言われ、さもなければ、本来の棲み処から離れる事を許さぬと言われ、仕方がなく話を聞けば、ある目的の為に幼子と旅をしろと言う。

 他人と接するのが嫌になり、逃げて来た自分に幼子の面倒など見れる訳がないのに…何を考えているか…

 まだ暫く起きそうにないフーを見て、ククは、また息を吐き、自分も眼を閉じた。

 ククは、特殊な存在だった。

 何故かと言われれば、誰も出生を知らないからだ。気がついたらそこに居た。周りの者も自分も何時からそこに居たのか分からない。ただ、気がついたらソコに居たのだ。
 そして、自分の知らぬ間に問題が起こってしまった。
 ククの存在を知り、ククに夢中になってしまったモノが居たのだ。
 しかも、そのモノには既に契りを交わすモノが居て、ククに決闘を申し込んできた。それが嫌で逃げ出した。姿を変え、誰も訪れる事のない地でひっそりと暮らしていたのだ。
 
 それなのに…

 嫌々ながら、幼子に会いに来てみれば、自分に課せられた使命を理解していない様子で泣き出してしまった。しかも、自分が住んでいた場所のハズなのに、ここはどこだと聞かれた。

 さて、どうすればいいのか…

 フーが、起きた時にどう説明すれば良いのか悩んでいると、こちらに向かってくる人の気配を感じた。注意深く観察すると、知っているモノの何かを持っている。
 少し考え、ここに来させる事にする。

 その者は、ククの張る結界内に踏み込んだ瞬間、身体を硬直させ動きを止めた。

 ほぉー、アレに気づくか…

 ククは、面白そうに呟くと、フーを起こすように身体を揺らした。
 
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