快適 異世界生活―保護者のエルフと家造り&神と一緒にダンジョン経営?―

kaoru

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マクー大陸で家造り

祝い事

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 階段を降りた先は…

「綺麗ですね」

『甘くて良い香りがします』

『本当に、癒されますね』

『ふわぁ、女王様にお土産にします!』

 今度は、紅梅に白梅が、満開の林の中に出た。女性達は大喜びだ。

 ……あれ?松竹梅ってこと?なんだか、おめでたいね。でも、お祝いすることなんて、あったかな?

 そんな事を思って、なんとか樹を凍りづけ出来ないか、悪戦苦闘してるユキちゃんを見ていたら、その樹から魔物の反応が…

「ああ、せっかく綺麗でしたのに、もう、散ってしまうのですね。しかも、攻撃体勢になるなんて、風情がないですねぇ」

 って、クラリーちゃんが、すでに、剣も抜いて、盾もしっかり構えてた。

 今までの流れで、察知したんだね。早っ!

 うん、僕も予想はついてたけどね。早々、散った花の後には既に五センチ程の丸い実が鈴なりで、それが、こちらに向かって飛び出してきた。

「…また、このパターンなんだね」

「今までより、速く、多くなっておりますよ」

「もう、せっかくの綺麗な実なのにこれも、食材にならないのかな?ばあちゃんの梅の甘酢漬け、好きだったんだよなぁ…」

 梅干しや梅シロップも…

 はぁ、お腹空いてきた。これが終わったら、お昼にしよう。と、決めて、襲ってくる梅の実の魔物を切り捨てる。今回、あまりに数が多いので、ちょっと、避けきれないモノもあるけど、流石、神様が手を加えた防具は優れていて、ほとんどダメージはない。

 そして、切った魔物の後には、直径三十から五十センチ、長さは三メートルぐらいありそうな丸太が転がっている。
 これは、ミンテの収納量越えそうだぞ…

『ふわー…これ全部は、無理です。入りませんよ…』

 やっぱりね。

 討伐し終わって、周りを見れば…材木店が開けそうな程の丸太が転がっていた。

「トレント材ですか?」

「ううん。梅の木の林で、梅の実の魔物を退治したのに…アイテムは、何故か、桜の木だったよ」

「桜の木?」

「うん、梅より遅い時期に咲く花で、同じように綺麗な花を咲かせる木だよ。種類によっては、美味しい実をつけるのもあるんだ」

 そういえば、ハバー大陸には、梅の木に似たものはあったけど、桜はなかったな…スーンはどうなんだろ?タクマさんに聞いてみよう。

「リョウ、木材とは違うもの出てました。これ、何ですか?」

『こっちにも、違うもの落ちてますよ』

 ユキちゃんとココが持ってきたのは…

「リョウ様、どうしました?」

 考え込んだ僕をクラリーちゃんが、覗きこんできた。

「あっ、分かった」

『なに?なに?どうしたの、何、分かったですか?』

 ココ達が持ってきたのは、どう見ても酒樽なんだよね。こっちの世界では、妖精属は、子供でもお酒が飲めるが、人属は、なるべく成人してからという決まりがある。これは、身体のつくりと魔力の質が違うからで、パーティーメンバーに人属の未成年者がいる場合、薬用や料理用のお酒でさえアイテムとして出ないハズなんだ。
 それなのに、何でかなぁ…と、思っていたんだけど、理由が分かった。
 ニホンに居るときに一度だけ見たことがあったな。

「シス様達からの、御祝いの品だよ。リッジさんとメリロットさんの新居の完成祝!たぶん、今日、ディルが、完成させたんじゃないかな?」

「では、ディル様に連絡してミンテちゃんを向かえに来てもらえますかね?」

「うん、それで、アイテムを置きに行けばいいんだよ」

 早速、ミンテに頼んで、ディルに連絡して来てもらう。

 で、転移してきたディルは、呆れたような顔をした。

「…いくら、祝い事とはいえ、大量過ぎないか?」

 ははは…、木材も山になっているけど、お酒も全部で十三樽もあった。更に、梅の実を使った果実酒まで五瓶も出てきた。

「良いじゃん。木材は、ディルが使わないぶんは、ギルドで売ればいいし、お酒は、結婚式の分もあるんじゃない?」

「…なんだかなー、シスやモンディールが、転異者の習慣とか聞いて、面白がって真似してるけど、こんな物まで、アイテムにしなくても、自分で渡せばいいのに…」

「お祝い事にお酒が出るのは、この世界でも変わらないから、よかったじゃん」

「…まぁな」

「家が完成した事のお祝いでもあるんだし、近所の人に配ってもいいんじゃない?」

「ふぅ、そういうことか、そして、この大量の木材で家具も作れって…もっと、分かりやすく、発注して欲しいよ」

 あっ、桜の木って、そういう意味だったんだ。

「トレントと松の丸太と竹もあって、持ちきれないから、アイテム置きに行ってもらってもいい?」

「ん、ミンテだけ戻るってことか?」

「そう、まだ、トレントの大木がとれてないんだよ」

「分かった。じゃぁ、お前達は、休憩でもしててくれ」

「うん!行ってらっしゃい」

 ディルとミンテを送り出してから、昼食の準備に取りかかる。と、言っても、朝ディルが持たせてくれたテオクレープ包み、中身は、蒸し野菜と生ハムのバゼル和え、それと一緒に持たされた、既に切ってある野菜やきのこを入れた包みを、非戦闘員のユキちゃんに預けてあったので、出してもらう。
 クラリーちゃんが、小鍋に水をはり、火魔法で温めてくれていたところに、包みを開いて入れていく、沸騰したら、塩コショウで味を調えスープを完成させる。
 ココには、蒸し鶏の肉を用意してきたのでそれを食べやすくわけて、ミンテには、サラダだけど、ココと同じ蒸し鶏を少し散らしてあげる。スライムのタマちゃんには、魔術で出した水を専用の容器に入れれば、そこに飛び込み、ぷかぷか浮きながら、吸収する。

 そうやって、用意をしてる間にディル達は二往復してアイテムを置いてきてくれた。
 しかも、二度目に戻って来るときにディルが、木の実の入ったパウンドケーキを持ってきてくれたので、デザートまでしっかり美味しくいただきました。
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