14 / 37
Chapter.2 ラットヴィル編
Episode.12 真実を知る為に
しおりを挟む
あの後、俺がルドルフさんと家に戻ると美味しそうな匂いが部屋中を充満していて夕飯への期待が膨らんだ。
「村長さんから賢者様達にと良い食材を頂いたので、今晩はご馳走です」
ダリアさんがそう言い、にっこりと笑顔を浮かべる。
「まじですか!? いやっほぉぉぉぉ!」
そのダリアさんの気遣いに俺は全力で喜びを表現する。
元はと言えば俺が今回の旅に同行した理由が偶には違う食事を楽しみたい、という事だったのを今思い出した。
「随分嬉しそうね?」
そんな俺の姿をフィオは悔しそうに顔を歪ませながら睨んでくる。
彼女からしたら、俺の反応は今まで自分の出していた食事に不満があったと言われている様なものなのでその反応は当然だ。
しかし、今の俺は喜びを抑えられない。
何故なら、現実世界を生きていた人間としては修行僧の様なあの食事はとてもじゃないが耐えられないからである。
「……あんた、帰ったら野草のスープ一週間ね?」
背後から何か小さいのが呟いているが、今の俺の耳には入らない。
その理由は……
「はい、ロストさんの分」
コニーが元気よく運んできたのは肉の焼ける良い匂いと甘辛いソースに包まれた料理――
そう、新鮮な肉料理である。
「肉だぁぁぁぁ!」
俺はテンションが最高潮に達し、その場で喜びの舞を踊る。
「……やっぱ二週間にするわ」
直後、とてつもなく恐ろしい発言が背後から聞こえてきた。
母さん、聞いてください。
俺、ルドルフさんの屋敷に帰ったら死ぬかもしれません。
Episode.12 真実を知る為に
「いただきます」
皆それぞれ食卓に並び、食事の挨拶をする。
「うまうま」
俺は凄い速さで目の前の肉に齧り付き、新鮮な肉の喜びを噛みしめる。
「何か変わってる食感だけど旨い」
食べてみると俺の想像していた食感と違い、筋ばっていて脂身の少ない鳥肉といった感じだった。
「そうですか? 良かった、実はこの料理は村の名物なんです」
その俺の感想にダリアさんは嬉しそうに笑い、料理の事を説明してくれる。
「この肉は何の肉を使ってるんですか? 鳥?」
俺は食べるのを継続しながら、何の肉が使われているのか聞いてみた。
「鼠です」
「え゛っ?」
その返答に俺の思考が一瞬で停止する。
「牛……」
「鼠です」
信じたくない真実を聞かされ、俺の中で必死に食べられる肉に変換しようとする。
「豚……」
「鼠です」
が、その度にダリアさんが丁寧に説明してくれるので見事に失敗に終わった。
「なるほど、この村のラットヴィルとはここからきておるのか?」
全く動じないルドルフさんが、肉を食べ続けながら村の名前の由来についてダリアさんに尋ねている。
「はい、この村では鼠の……」
それからダリアさんがこの料理について色々語ってくれていたが、俺にはそこからの記憶はない。
ただご馳走という事で出されたものを残す訳にはいかず、終始引き攣った笑顔で完食したという事実だけは覚えている。
暫く肉料理はトラウマになるかもしれない。
その後すぐにトイレに行くと嘘をつき、外へ飛び出した。
「お゛う゛ぇぇぇぇ」
そして、近くの茂みに駆け寄ると胃の中にあったものを全て吐き出す勢いでリバースする。
いくら新鮮な肉と言っても鼠肉は、俺にはハードルが高すぎたのだ。
「全く、だらしないわねぇ」
リバースを続けていると後を追って来たのか、フィオが呆れ顔で声をかけてきた。
「う゛っ、うるせー……」
何時もなら売り言葉に買い言葉な会話も俺が弱っているので成立しない。
「やっぱり、あたしの料理が一番よね?」
そんな俺を見てフィオは、何故か勝ち誇った様に勝利宣言をする。
「いや、それはない」
それに素直に頷くのが癪だった俺は、彼女のその宣言を否定する。
「……あんた、覚えてなさいよ」
すると、フィオはいつもの様に地団駄を踏みながら悔しがる。
フィオとの間抜けなやり取りをしている間に吐き気は治まり、本調子に戻った。
「すっきりしたんなら戻るわよ?」
まだ少し不満気なフィオは、俺の調子が戻ったのを確認してコニーの家へ戻ろうと移動を始める。
リバースする事に集中していてすっかり忘れていたが、辺りは既に真っ暗で一人で出歩くのは危険な時間帯となっていた。
ただ暫く暗闇にいたので目が慣れ、暗い中でも微かにだが周囲を見渡す事が出来る。
「ん、人?」
そのおかげなのか、離れた場所に人が歩いているのを気付く事が出来た。
「まさか、こんな時間に人なんて……」
フィオはいる訳ないと言いたかったんだろうが、俺の視界の先に本当に人がいたので黙ってしまった。
俺はよく目を凝らし、その人物がどんな姿をしているか確認する。
何故なら、その人物が昼間知り合った人に背格好が似ていたからだ。
「ウォレスさん?」
そして、その人物がウォレスさんである事が判明する。
彼は周囲をキョロキョロ見回した後、森へ続く道を歩き出した。
俺は彼の行先が気になり、ついて行こうか考える。
「やめておきなさい」
それを見透かしたのか、ついて行こうとする俺にフィオが釘を刺してきた。
「何でだよ?」
「ついて行ったら、きっと後悔するわよ」
フィオの言葉の意味は俺も薄々だが気付いている、結論を出すのを避けていたのにそれが無駄になるかもしれない。
関わるべきではない、そう考えるのが一番簡単だ。
でも、信じて笑いかけてくれたコニーを裏切ってしまうんじゃないか、そう考えると関わらないという選択肢は選べそうにない。
「悪い、やっぱり気になるから行くわ」
親切で止めてくれたフィオに謝罪しつつ、俺はウォレスさんの後を追う為に追跡を始めた。
「はぁ……」
そんな俺の行動を見て背後からフィオの深い溜息が聞こえてくる。
「あんた一人じゃ危険だし、ついて行ってあげるわよ」
「ありがとう」
悪態をつきながらもそう言ってついて来てくれるフィオに俺は、苦笑しながらも感謝の気持ちを伝えた。
「村長さんから賢者様達にと良い食材を頂いたので、今晩はご馳走です」
ダリアさんがそう言い、にっこりと笑顔を浮かべる。
「まじですか!? いやっほぉぉぉぉ!」
そのダリアさんの気遣いに俺は全力で喜びを表現する。
元はと言えば俺が今回の旅に同行した理由が偶には違う食事を楽しみたい、という事だったのを今思い出した。
「随分嬉しそうね?」
そんな俺の姿をフィオは悔しそうに顔を歪ませながら睨んでくる。
彼女からしたら、俺の反応は今まで自分の出していた食事に不満があったと言われている様なものなのでその反応は当然だ。
しかし、今の俺は喜びを抑えられない。
何故なら、現実世界を生きていた人間としては修行僧の様なあの食事はとてもじゃないが耐えられないからである。
「……あんた、帰ったら野草のスープ一週間ね?」
背後から何か小さいのが呟いているが、今の俺の耳には入らない。
その理由は……
「はい、ロストさんの分」
コニーが元気よく運んできたのは肉の焼ける良い匂いと甘辛いソースに包まれた料理――
そう、新鮮な肉料理である。
「肉だぁぁぁぁ!」
俺はテンションが最高潮に達し、その場で喜びの舞を踊る。
「……やっぱ二週間にするわ」
直後、とてつもなく恐ろしい発言が背後から聞こえてきた。
母さん、聞いてください。
俺、ルドルフさんの屋敷に帰ったら死ぬかもしれません。
Episode.12 真実を知る為に
「いただきます」
皆それぞれ食卓に並び、食事の挨拶をする。
「うまうま」
俺は凄い速さで目の前の肉に齧り付き、新鮮な肉の喜びを噛みしめる。
「何か変わってる食感だけど旨い」
食べてみると俺の想像していた食感と違い、筋ばっていて脂身の少ない鳥肉といった感じだった。
「そうですか? 良かった、実はこの料理は村の名物なんです」
その俺の感想にダリアさんは嬉しそうに笑い、料理の事を説明してくれる。
「この肉は何の肉を使ってるんですか? 鳥?」
俺は食べるのを継続しながら、何の肉が使われているのか聞いてみた。
「鼠です」
「え゛っ?」
その返答に俺の思考が一瞬で停止する。
「牛……」
「鼠です」
信じたくない真実を聞かされ、俺の中で必死に食べられる肉に変換しようとする。
「豚……」
「鼠です」
が、その度にダリアさんが丁寧に説明してくれるので見事に失敗に終わった。
「なるほど、この村のラットヴィルとはここからきておるのか?」
全く動じないルドルフさんが、肉を食べ続けながら村の名前の由来についてダリアさんに尋ねている。
「はい、この村では鼠の……」
それからダリアさんがこの料理について色々語ってくれていたが、俺にはそこからの記憶はない。
ただご馳走という事で出されたものを残す訳にはいかず、終始引き攣った笑顔で完食したという事実だけは覚えている。
暫く肉料理はトラウマになるかもしれない。
その後すぐにトイレに行くと嘘をつき、外へ飛び出した。
「お゛う゛ぇぇぇぇ」
そして、近くの茂みに駆け寄ると胃の中にあったものを全て吐き出す勢いでリバースする。
いくら新鮮な肉と言っても鼠肉は、俺にはハードルが高すぎたのだ。
「全く、だらしないわねぇ」
リバースを続けていると後を追って来たのか、フィオが呆れ顔で声をかけてきた。
「う゛っ、うるせー……」
何時もなら売り言葉に買い言葉な会話も俺が弱っているので成立しない。
「やっぱり、あたしの料理が一番よね?」
そんな俺を見てフィオは、何故か勝ち誇った様に勝利宣言をする。
「いや、それはない」
それに素直に頷くのが癪だった俺は、彼女のその宣言を否定する。
「……あんた、覚えてなさいよ」
すると、フィオはいつもの様に地団駄を踏みながら悔しがる。
フィオとの間抜けなやり取りをしている間に吐き気は治まり、本調子に戻った。
「すっきりしたんなら戻るわよ?」
まだ少し不満気なフィオは、俺の調子が戻ったのを確認してコニーの家へ戻ろうと移動を始める。
リバースする事に集中していてすっかり忘れていたが、辺りは既に真っ暗で一人で出歩くのは危険な時間帯となっていた。
ただ暫く暗闇にいたので目が慣れ、暗い中でも微かにだが周囲を見渡す事が出来る。
「ん、人?」
そのおかげなのか、離れた場所に人が歩いているのを気付く事が出来た。
「まさか、こんな時間に人なんて……」
フィオはいる訳ないと言いたかったんだろうが、俺の視界の先に本当に人がいたので黙ってしまった。
俺はよく目を凝らし、その人物がどんな姿をしているか確認する。
何故なら、その人物が昼間知り合った人に背格好が似ていたからだ。
「ウォレスさん?」
そして、その人物がウォレスさんである事が判明する。
彼は周囲をキョロキョロ見回した後、森へ続く道を歩き出した。
俺は彼の行先が気になり、ついて行こうか考える。
「やめておきなさい」
それを見透かしたのか、ついて行こうとする俺にフィオが釘を刺してきた。
「何でだよ?」
「ついて行ったら、きっと後悔するわよ」
フィオの言葉の意味は俺も薄々だが気付いている、結論を出すのを避けていたのにそれが無駄になるかもしれない。
関わるべきではない、そう考えるのが一番簡単だ。
でも、信じて笑いかけてくれたコニーを裏切ってしまうんじゃないか、そう考えると関わらないという選択肢は選べそうにない。
「悪い、やっぱり気になるから行くわ」
親切で止めてくれたフィオに謝罪しつつ、俺はウォレスさんの後を追う為に追跡を始めた。
「はぁ……」
そんな俺の行動を見て背後からフィオの深い溜息が聞こえてくる。
「あんた一人じゃ危険だし、ついて行ってあげるわよ」
「ありがとう」
悪態をつきながらもそう言ってついて来てくれるフィオに俺は、苦笑しながらも感謝の気持ちを伝えた。
0
あなたにおすすめの小説
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる