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Chapter.3 ウィンミルトン編
Episode.22 矛盾した考え
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振るった斧の一撃は簡単に回避され、その隙に大男が俺に目掛けて斬り掛かってくる。
「させないっ!」
俺一人では殺されていたが、後ろからロナが弓で援護してくれたおかげで大男は攻撃するのを止め、回避行動をとった。
「ちっ、やりづれぇな」
大男はロナの存在が邪魔の様で悪態をつき、此方の様子を伺っている。
「はぁ……はぁ……」
一方、最初の一撃で殺されかけた俺は平常心を保つのが難しく立っているのがやっとという状態だ。
叶うなら今すぐ逃げだしたい、以前の犬モドキと訳が違って油断すれば確実に死ぬからだ。
だけど、ここで逃げれば作戦が失敗して全員が死ぬかもしれない。
その考えが俺を何とか思い留まらせ、大男に立ち向かうという無茶な選択を選ばせた。
「あ゛ぁぁぁぁ!」
俺は恐怖心と必死で戦いながら、気持ちでは負けない様に大声を張り上げて斧を振るう。
「へっ、武器の扱いが素人すぎて当たる気がしねぇな」
そんな無様な俺の姿を大男は嘲笑い、余裕の表情で攻撃を避けた。
そして、再び攻撃をしかけようと近付くがロナの援護でそれを阻まれる。
「まずは奥の女を何とかしねぇとな」
既に大男は俺など眼中になく、奥で援護しているロナへ意識を向けている。
「くそっ!」
自分が弱いのは自覚しているが、それでも相手にされていないのが悔しくて意識がロナに向いている間に再度斧で攻撃をしかけた。
当然、それが大男に直撃する訳もなく空を斬りながら横をすり抜ける。
「……次きたら殺す」
すり抜ける時、次はどうやって攻撃するか考えていたが大男の小さな呟きにより一瞬で戦意が喪失した。
「っ!?」
俺にはその一言がとてつもなく恐ろしいものに感じられ、その場で立ち止まって動けなくなってしまったのだ。
最初に斧を振るった瞬間から、薄々だが気付いていた事がある。
大男は俺と対峙してる時、ずっと手を抜いていたのだ。
それを理解してしまった今、俺に大男へ立ち向かう勇気はもうなかった。
Episode.22 矛盾した考え
「ロスト、どうしたの!?」
急に動かなくなった俺へロナは必死に呼びかける。
その間に大男は俺の横を素通りし、ロナの方へ歩み寄る。
大男は横を通り過ぎる時、俺を下等な生き物を見る様な目つきで笑っていた。
「……死にたく、ない」
それは誰だって思うはずだ。
「死にたくないんだ」
仕方ないじゃないか、俺には力がないんだから……そう言い訳をすれば三人だって許してくれる。
背後で二人が争う音がする、このままいけばロナは死ぬだろう。
「……ストっ! ……ストっ!」
ロナが必死に俺の名前を叫んでいる。
フィオの時に理解したはずだ、格好つけて命を張ると言っても目の前に死が迫ったら何も出来ないって。
俺はそれだけ弱い存在なんだ。
大男の斧がロナに差し迫る。
彼女は距離をとりながら、大男に矢を射っていたが徐々に攻撃が届く距離まで接近を許してしまう。
次に彼女が矢を射るより、大男の一撃の方が速いはずだ。
「くっ」
死を覚悟したのか、ロナは目を閉じた。
「死ねぇぇぇ!」
大男が彼女にトドメを刺そうと斧を振り上げる。
だが、その瞬間――
俺は不意打ちで近付き、大男へ地面にある砂を振りかけた。
「うぁ、目がっ!」
砂埃が舞い、視界を塞がれた大男はたじろぎながら後退する。
弱いなら……死にたくなければ行動しない方が良い、それが正しい選択なのかもしれない。
でも、咄嗟に体が動いたのは目の前で親しくなった人間が死ぬところを見たくないからである。
死にたくないけど、人が死ぬのも見たくはない……矛盾していると分かっていてもそれが俺の本心だ。
「お前ぇ、死にてぇらしいな?」
視界が回復した大男は俺の行動に腹を立て、標的をロナから俺へと変更する。
行動した以上、俺は殺されない為に抵抗しなければならない。
俺は手に持っていた斧を捨て、地面にある砂や石を手当り次第に大男へ投げつける。
武器を振るっても隙をつかれて殺される、そうさっきまでの戦いで分かっているからだ。
「そんなもんで止まる訳ねぇだろ、馬鹿がっ!」
しかし、所詮は素人の考えた策なので大男を止めるには至らない。
「ぐっ」
一瞬で接近され、首筋を掴まれて地面に叩きつけられる。
「宣言通り殺してやるよ」
「あぁ……あ゛ぁ……やだ、やだぁぁぁぁ!」
叩きつけられ、動けなくなった俺へ大男は斧を振り下ろす。
「うぉ」
死ぬ、そう感じた時に物凄い豪風が吹き荒れて大男が後方へと吹き飛ばされた。
それを目撃した事で俺はようやく地獄の様な時間から解放されたと知る。
「よく持ち堪えたわね」
フィオが作戦を終えて戻ってきたのだ。
「いってぇなぁ、何だってんだ?」
吹き飛ばされた大男が腹を抑え、困惑した表情を浮かべながら歩み寄って来る。
「一仕事終えた後だから本調子じゃないけど、相手が一人なら問題ないわ」
フィオは風の魔法を唱え、臨戦態勢で大男に対峙する。
「ちっこい癖に生意気な奴だ、ぶっ殺してやるっ!」
大男はフィオの発言に腹を立て、斧を振り回しながら彼女へ突っ込んでいった。
「ぐぉ! ぐぇ! ぐぁ!」
そこから始まるフィオによる風魔法の連続詠唱、大男が哀れに思えるほどボコボコにやられている。
「誰がちっこいって?」
「わ、悪かった、降参するからゆるs――」
大男が何か言っているが、フィオが魔法を撃つのを止めないのでよく聞き取れない。
「二度と悪い事が出来ない様に徹底的に叩きのめすわ」
「た、たすk――」
ボコボコにされた為か、大男は既に顔面がパンパンに腫れており情けない姿を晒している。
その光景がやばすぎて俺を含めた四人全員、ぽかーんと口を開けたまま呆然と立ち尽くす。
その後の戦いは言うまでもなく、フィオの完全勝利で終わった。
三人に任せた大岩で洞穴を塞ぐ作戦も無事成功し、閉じ込められた盗賊達の間抜けな叫び声が微かにだが聞こえてくる。
俺達は盗賊団の連中を捕らえる事に成功したのだ。
それが分かった途端、張り詰めていた気が緩んで意識が遠のくのを感じた。
「させないっ!」
俺一人では殺されていたが、後ろからロナが弓で援護してくれたおかげで大男は攻撃するのを止め、回避行動をとった。
「ちっ、やりづれぇな」
大男はロナの存在が邪魔の様で悪態をつき、此方の様子を伺っている。
「はぁ……はぁ……」
一方、最初の一撃で殺されかけた俺は平常心を保つのが難しく立っているのがやっとという状態だ。
叶うなら今すぐ逃げだしたい、以前の犬モドキと訳が違って油断すれば確実に死ぬからだ。
だけど、ここで逃げれば作戦が失敗して全員が死ぬかもしれない。
その考えが俺を何とか思い留まらせ、大男に立ち向かうという無茶な選択を選ばせた。
「あ゛ぁぁぁぁ!」
俺は恐怖心と必死で戦いながら、気持ちでは負けない様に大声を張り上げて斧を振るう。
「へっ、武器の扱いが素人すぎて当たる気がしねぇな」
そんな無様な俺の姿を大男は嘲笑い、余裕の表情で攻撃を避けた。
そして、再び攻撃をしかけようと近付くがロナの援護でそれを阻まれる。
「まずは奥の女を何とかしねぇとな」
既に大男は俺など眼中になく、奥で援護しているロナへ意識を向けている。
「くそっ!」
自分が弱いのは自覚しているが、それでも相手にされていないのが悔しくて意識がロナに向いている間に再度斧で攻撃をしかけた。
当然、それが大男に直撃する訳もなく空を斬りながら横をすり抜ける。
「……次きたら殺す」
すり抜ける時、次はどうやって攻撃するか考えていたが大男の小さな呟きにより一瞬で戦意が喪失した。
「っ!?」
俺にはその一言がとてつもなく恐ろしいものに感じられ、その場で立ち止まって動けなくなってしまったのだ。
最初に斧を振るった瞬間から、薄々だが気付いていた事がある。
大男は俺と対峙してる時、ずっと手を抜いていたのだ。
それを理解してしまった今、俺に大男へ立ち向かう勇気はもうなかった。
Episode.22 矛盾した考え
「ロスト、どうしたの!?」
急に動かなくなった俺へロナは必死に呼びかける。
その間に大男は俺の横を素通りし、ロナの方へ歩み寄る。
大男は横を通り過ぎる時、俺を下等な生き物を見る様な目つきで笑っていた。
「……死にたく、ない」
それは誰だって思うはずだ。
「死にたくないんだ」
仕方ないじゃないか、俺には力がないんだから……そう言い訳をすれば三人だって許してくれる。
背後で二人が争う音がする、このままいけばロナは死ぬだろう。
「……ストっ! ……ストっ!」
ロナが必死に俺の名前を叫んでいる。
フィオの時に理解したはずだ、格好つけて命を張ると言っても目の前に死が迫ったら何も出来ないって。
俺はそれだけ弱い存在なんだ。
大男の斧がロナに差し迫る。
彼女は距離をとりながら、大男に矢を射っていたが徐々に攻撃が届く距離まで接近を許してしまう。
次に彼女が矢を射るより、大男の一撃の方が速いはずだ。
「くっ」
死を覚悟したのか、ロナは目を閉じた。
「死ねぇぇぇ!」
大男が彼女にトドメを刺そうと斧を振り上げる。
だが、その瞬間――
俺は不意打ちで近付き、大男へ地面にある砂を振りかけた。
「うぁ、目がっ!」
砂埃が舞い、視界を塞がれた大男はたじろぎながら後退する。
弱いなら……死にたくなければ行動しない方が良い、それが正しい選択なのかもしれない。
でも、咄嗟に体が動いたのは目の前で親しくなった人間が死ぬところを見たくないからである。
死にたくないけど、人が死ぬのも見たくはない……矛盾していると分かっていてもそれが俺の本心だ。
「お前ぇ、死にてぇらしいな?」
視界が回復した大男は俺の行動に腹を立て、標的をロナから俺へと変更する。
行動した以上、俺は殺されない為に抵抗しなければならない。
俺は手に持っていた斧を捨て、地面にある砂や石を手当り次第に大男へ投げつける。
武器を振るっても隙をつかれて殺される、そうさっきまでの戦いで分かっているからだ。
「そんなもんで止まる訳ねぇだろ、馬鹿がっ!」
しかし、所詮は素人の考えた策なので大男を止めるには至らない。
「ぐっ」
一瞬で接近され、首筋を掴まれて地面に叩きつけられる。
「宣言通り殺してやるよ」
「あぁ……あ゛ぁ……やだ、やだぁぁぁぁ!」
叩きつけられ、動けなくなった俺へ大男は斧を振り下ろす。
「うぉ」
死ぬ、そう感じた時に物凄い豪風が吹き荒れて大男が後方へと吹き飛ばされた。
それを目撃した事で俺はようやく地獄の様な時間から解放されたと知る。
「よく持ち堪えたわね」
フィオが作戦を終えて戻ってきたのだ。
「いってぇなぁ、何だってんだ?」
吹き飛ばされた大男が腹を抑え、困惑した表情を浮かべながら歩み寄って来る。
「一仕事終えた後だから本調子じゃないけど、相手が一人なら問題ないわ」
フィオは風の魔法を唱え、臨戦態勢で大男に対峙する。
「ちっこい癖に生意気な奴だ、ぶっ殺してやるっ!」
大男はフィオの発言に腹を立て、斧を振り回しながら彼女へ突っ込んでいった。
「ぐぉ! ぐぇ! ぐぁ!」
そこから始まるフィオによる風魔法の連続詠唱、大男が哀れに思えるほどボコボコにやられている。
「誰がちっこいって?」
「わ、悪かった、降参するからゆるs――」
大男が何か言っているが、フィオが魔法を撃つのを止めないのでよく聞き取れない。
「二度と悪い事が出来ない様に徹底的に叩きのめすわ」
「た、たすk――」
ボコボコにされた為か、大男は既に顔面がパンパンに腫れており情けない姿を晒している。
その光景がやばすぎて俺を含めた四人全員、ぽかーんと口を開けたまま呆然と立ち尽くす。
その後の戦いは言うまでもなく、フィオの完全勝利で終わった。
三人に任せた大岩で洞穴を塞ぐ作戦も無事成功し、閉じ込められた盗賊達の間抜けな叫び声が微かにだが聞こえてくる。
俺達は盗賊団の連中を捕らえる事に成功したのだ。
それが分かった途端、張り詰めていた気が緩んで意識が遠のくのを感じた。
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