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第1章 出会い
11話 エラの家
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「……っ!あ、あの、エラ……エラさん、これは……」
エラの思ってもみなかった行動に、俺の身体は熱くなって、その意味を尋ねる。
エラは少しだけ口角を上げて答えた。
「リヨが街の人からの注目を集めないようにするおまじない」
「存在が認識されない、みたいな?」
「うん、そんな感じ。理解が早くて助かるよ。じゃあ、行こうか」
彼女が言うおまじないは魔法のようなものなのだろうか?
金髪の彼は1部しか魔法を使えないと言っていた。それなら彼女は稀有な存在なのかもしれない。
そんな疑問をエラの勢いがかき消す。
彼女に手を引かれ、俺は城壁の門をくぐる。
「見ろ、銀髪だ」
「よくもまあ、あんなに堂々と」
俺はエラのおまじないのおかげで、見えていないようだが、道行く人がエラの方を見てそんな言葉を投げつける。
しかしエラはそんなことは目を向けず、ただただ前を走り続けている。
異世界の街の風景をよく観察する暇もなく、猛スピードで駆け抜ける。
「どこに向かってるの?」
俺は思わず彼女に問いかけると、速さはそのまま振り返りながら答えてくれる。
「私のお家」
「……え」
まさかの行き先に戸惑うのも束の間で、それから数分後には俺たちの足は止まっていた。
目の前に聳え立つのは大っっ豪邸。
白い大理石のような素材で築かれた3階建ての建物。
豪奢な門の奥には、手入れの行き届いた中庭が広がり、まるでおとぎ話に出てくる城のよう。
この豪邸のもっと奥に見えるあのデカすぎる建物が、王城なのだろうか。
……壮大すぎて考えるのをやめた。
圧倒されている俺にエラは申し訳なさそうな表情で話しかけた。
「期待をさせてしまって申し訳ないけれど、今から向かうのはここの屋根裏部屋なの、ごめんね」
「いやいや、全然」
俺はエラの後ろについて、屋敷の奥に備え付けてある、ボロボロのハシゴを登る。
小さな窓に身体を潜らすと、そこにはあの豪邸の中とは思えない煤けた部屋が広がっていた。
煌びやかな装飾も、大理石の床もない。
床板はところどころ浮いて軋み、踏みしめるたびに長い年月の呻きが聞こえる。
天井は低く、梁の隙間からは黒ずんだ木くずが落ちてくる。
「汚くてごめんね、少し、そこら辺に座っていて」
エラは机の引き出しから何かを探しているようだ。
俺はエラの言葉通り、ポツンと置いてあった椅子に腰かけ、エラの様子を伺っていた。
すると、首筋にくすぐったい感覚が走る。
「っアッ!」
思わずそんな声が漏れて、引き出しに釘付けだったエラの紫の瞳がこちらを向いた。
そしてにこりと微笑むと、何かをワンピースの右ポケットに入れて、俺の方に駆け寄ってきた。
エラは膝をついて、俺の首筋に手を添え、その感覚の原因を掬った。
「この二人は私のお友達」
エラの手に乗っていたのは、小さな小さな生き物だった。
彼女は愛おしそうに手の上を見つめたあと、足元に視線をやる。その先にはもう1匹の小さな生き物がじっとエラを見ていた。
「ね、ネズミ?」
エラは静かに頷いてから、手の上のネズミを優しく撫でる。
「うん。こっちがクリスとっても元気でお茶目よ」
一見灰色だが、光に反射すると赤茶色に毛並みが輝いている。
「チュウ~!」
「よろしく、クリス」
「チュッチュ!」
俺が彼の名を呼びながら、静かに毛並みの通り背中を撫でると、クリスは長いしっぽをくるりとまいて、頬を俺の指に擦り寄せて来る。
人懐っこい子だ。
そして彼女は膝下からもう1匹を抱き上げて紹介してくれる。
「そして、こっちがタルタル。つれないけれどとても賢くて頼れるわ」
「……チュ」
クリスとは違い、光に反射すると青っぽく見える毛。
心なしか、その瞳はキリッとつり上がっているように見える。
「よろしく、タルタル」
「……ぢゅ」
俺が撫でようとすると、彼はふいっとそっぽを向く。
「え、ええっと、嫌われちゃった?」
「……言葉を返してくれているから、リヨのことは好きなはずだけれど……あ、もしかして、リヨ、猫と一緒に暮らしてる?」
「暮らしてるよ」
「タルタル、猫ちゃんがどうしても苦手で。多分それを感じ取ったからかも」
「なるほど」
「あと、タルタルって名前が少し不服なのかもね」
エラはクスクスと笑いながらタルタルの方を見た。
二人……二匹合わせてクリスタル、タルの方の語感を良くするために重ねたのか。
ガラスが好きというエラらしい名付けだ。
でも、クールらしい彼にとってみればそれは少し嫌なのか。
「クリス、タルタル。洗濯場に誰もいないか確認してきてくれる?」
「チュウ~!」
「チュ」
2匹はそう返事をすると、部屋の扉の間を抜けてトコトコと走り出して行った。
「賢いなぁ!」
「でしょう?私の自慢のお友達なの」
「そっか」
「もちろん、リヨもお友達よ」
「ありがと」
誰もを惹きつけるような可憐さと、差別にも負けない強さ。そして、誰かを想う優しさ。
今日会ったばかりだけど、彼女との時間が増える度に彼女の魅力に気付いていく。
すぐに頼もしいネズミたちが帰ってきて、エラになにかを伝えた。
「ありがとう。誰もいなさそうね。リヨ、着いてきて」
「うん」
屋根裏部屋をでて、エラの後ろについて行く。
古びた階段を使い、1階まで降りるとそこにはだだっ広い洗濯場が広がっていた。
エラはそこの棚から、あるものを探し始めた。
そして、「あった!」という言葉とともに、俺の方を見てみる親指をたてる。
「1つ目はこれ、でしょう?」
エラは白い粉末を俺の方にみせてニヤリと笑った。
「もしかして、ソーダ灰?」
「ええ。この国でこれは漂白剤として使われていてね。使用人しか使わないし、大量にあるから、好きなだけ持って行って」
ソーダ灰は炭酸ナトリウムで、ガラスを溶かしやすくする助剤。アルカリ性だから、油汚れとかを分解できるし、漂白剤として使われているのは納得だ。
「ありがとう!」
俺が興奮気味に気持ちを伝えると、エラは朗らかに笑って足元を見た。
俺もエラの視線を辿る。
すると、大きな麻袋がこちらの方にゆっくりと歩いてくる。
これも何かの魔法なのかと思えば、止まった茶色い袋の下には、力持ちの2匹のネズミがいた。
頼もしすぎる2匹に感心していると、エラが運ばれた麻袋を拾って俺に差し出した。
「2人とも持ってきてくれてありがとう。リヨ、これは持ちやすいように麻袋に紐を通して背負えるようにしたものよ。ぜひ、運ぶのに使って」
「何から何まで、本当に助かるよ」
エラに頼りっぱなしで申し訳なくなってしまうほどだが、ありがたくもらっておこう。
ソーダ灰を持てる分まで麻袋に入れ終わると、「ねぇ、リヨ」とその様子を後ろから見守っていたエラに名前を呼ばれた。
エラの方に視線を向けると、人差し指同士を遊ばせて、モジモジとした姿を見せる。
「……助けてくれて、恩返しをしてる最中なのにこんなこと言うのは、とても不躾だと思うけれど」
「ん?」
「リヨの作ったガラスを、いつか私にも見せて欲しい」
その陶器のような肌を赤らめて、彼女はそんな嬉しい言葉を言ってくれる。
「もちろん!俺こそ、エラに見せたいモンがたくさんある」
エラははち切れんばかりの笑顔を見せて両頬を抑えた。
「こんなに幸せなことがあっていいのかしら。やっぱり、リヨの負担に見合った対価が必要よね?」
「いやいや!俺、エラからいっぱいもらってるし、俺が君に見せたいだけだ……し」
俺が言葉を紡ぎ終わる前に、彼女は一瞬ポケットの中に手を入れて何かを取りだし、俺の胸の中に飛び込んできた。彼女の美しい銀髪から花の匂いがほのかに香る。
数秒後、彼女がゆっくりと離れ、細長い人差し指を俺の胸の辺りを指さした。
「これをプレゼントしたくて。その、留め具も良かったけれど……リヨはこっちの方が似合うと思ったから」
刺された方を見てみると、適当に洗濯バサミで代用していたマントの留め具が、ガラスのブローチに変わっている。
そのブローチを凝視すればするほど、動悸が激しくなっていく。
「これ……なんで」
なんで、彼女がこれを持ってるんだ?
何千個、何万個見てきたから分かる。
見間違えるはずがない。
それも……ガラスに心を奪われた俺が、初めてガラス細工を見た時に、あの人が作っていたモノ。
あの人の背中を見た時に生まれた透明なアネモネの花。
これは、間違いなく、この世界に無いはずの、父の作品だ。
エラの思ってもみなかった行動に、俺の身体は熱くなって、その意味を尋ねる。
エラは少しだけ口角を上げて答えた。
「リヨが街の人からの注目を集めないようにするおまじない」
「存在が認識されない、みたいな?」
「うん、そんな感じ。理解が早くて助かるよ。じゃあ、行こうか」
彼女が言うおまじないは魔法のようなものなのだろうか?
金髪の彼は1部しか魔法を使えないと言っていた。それなら彼女は稀有な存在なのかもしれない。
そんな疑問をエラの勢いがかき消す。
彼女に手を引かれ、俺は城壁の門をくぐる。
「見ろ、銀髪だ」
「よくもまあ、あんなに堂々と」
俺はエラのおまじないのおかげで、見えていないようだが、道行く人がエラの方を見てそんな言葉を投げつける。
しかしエラはそんなことは目を向けず、ただただ前を走り続けている。
異世界の街の風景をよく観察する暇もなく、猛スピードで駆け抜ける。
「どこに向かってるの?」
俺は思わず彼女に問いかけると、速さはそのまま振り返りながら答えてくれる。
「私のお家」
「……え」
まさかの行き先に戸惑うのも束の間で、それから数分後には俺たちの足は止まっていた。
目の前に聳え立つのは大っっ豪邸。
白い大理石のような素材で築かれた3階建ての建物。
豪奢な門の奥には、手入れの行き届いた中庭が広がり、まるでおとぎ話に出てくる城のよう。
この豪邸のもっと奥に見えるあのデカすぎる建物が、王城なのだろうか。
……壮大すぎて考えるのをやめた。
圧倒されている俺にエラは申し訳なさそうな表情で話しかけた。
「期待をさせてしまって申し訳ないけれど、今から向かうのはここの屋根裏部屋なの、ごめんね」
「いやいや、全然」
俺はエラの後ろについて、屋敷の奥に備え付けてある、ボロボロのハシゴを登る。
小さな窓に身体を潜らすと、そこにはあの豪邸の中とは思えない煤けた部屋が広がっていた。
煌びやかな装飾も、大理石の床もない。
床板はところどころ浮いて軋み、踏みしめるたびに長い年月の呻きが聞こえる。
天井は低く、梁の隙間からは黒ずんだ木くずが落ちてくる。
「汚くてごめんね、少し、そこら辺に座っていて」
エラは机の引き出しから何かを探しているようだ。
俺はエラの言葉通り、ポツンと置いてあった椅子に腰かけ、エラの様子を伺っていた。
すると、首筋にくすぐったい感覚が走る。
「っアッ!」
思わずそんな声が漏れて、引き出しに釘付けだったエラの紫の瞳がこちらを向いた。
そしてにこりと微笑むと、何かをワンピースの右ポケットに入れて、俺の方に駆け寄ってきた。
エラは膝をついて、俺の首筋に手を添え、その感覚の原因を掬った。
「この二人は私のお友達」
エラの手に乗っていたのは、小さな小さな生き物だった。
彼女は愛おしそうに手の上を見つめたあと、足元に視線をやる。その先にはもう1匹の小さな生き物がじっとエラを見ていた。
「ね、ネズミ?」
エラは静かに頷いてから、手の上のネズミを優しく撫でる。
「うん。こっちがクリスとっても元気でお茶目よ」
一見灰色だが、光に反射すると赤茶色に毛並みが輝いている。
「チュウ~!」
「よろしく、クリス」
「チュッチュ!」
俺が彼の名を呼びながら、静かに毛並みの通り背中を撫でると、クリスは長いしっぽをくるりとまいて、頬を俺の指に擦り寄せて来る。
人懐っこい子だ。
そして彼女は膝下からもう1匹を抱き上げて紹介してくれる。
「そして、こっちがタルタル。つれないけれどとても賢くて頼れるわ」
「……チュ」
クリスとは違い、光に反射すると青っぽく見える毛。
心なしか、その瞳はキリッとつり上がっているように見える。
「よろしく、タルタル」
「……ぢゅ」
俺が撫でようとすると、彼はふいっとそっぽを向く。
「え、ええっと、嫌われちゃった?」
「……言葉を返してくれているから、リヨのことは好きなはずだけれど……あ、もしかして、リヨ、猫と一緒に暮らしてる?」
「暮らしてるよ」
「タルタル、猫ちゃんがどうしても苦手で。多分それを感じ取ったからかも」
「なるほど」
「あと、タルタルって名前が少し不服なのかもね」
エラはクスクスと笑いながらタルタルの方を見た。
二人……二匹合わせてクリスタル、タルの方の語感を良くするために重ねたのか。
ガラスが好きというエラらしい名付けだ。
でも、クールらしい彼にとってみればそれは少し嫌なのか。
「クリス、タルタル。洗濯場に誰もいないか確認してきてくれる?」
「チュウ~!」
「チュ」
2匹はそう返事をすると、部屋の扉の間を抜けてトコトコと走り出して行った。
「賢いなぁ!」
「でしょう?私の自慢のお友達なの」
「そっか」
「もちろん、リヨもお友達よ」
「ありがと」
誰もを惹きつけるような可憐さと、差別にも負けない強さ。そして、誰かを想う優しさ。
今日会ったばかりだけど、彼女との時間が増える度に彼女の魅力に気付いていく。
すぐに頼もしいネズミたちが帰ってきて、エラになにかを伝えた。
「ありがとう。誰もいなさそうね。リヨ、着いてきて」
「うん」
屋根裏部屋をでて、エラの後ろについて行く。
古びた階段を使い、1階まで降りるとそこにはだだっ広い洗濯場が広がっていた。
エラはそこの棚から、あるものを探し始めた。
そして、「あった!」という言葉とともに、俺の方を見てみる親指をたてる。
「1つ目はこれ、でしょう?」
エラは白い粉末を俺の方にみせてニヤリと笑った。
「もしかして、ソーダ灰?」
「ええ。この国でこれは漂白剤として使われていてね。使用人しか使わないし、大量にあるから、好きなだけ持って行って」
ソーダ灰は炭酸ナトリウムで、ガラスを溶かしやすくする助剤。アルカリ性だから、油汚れとかを分解できるし、漂白剤として使われているのは納得だ。
「ありがとう!」
俺が興奮気味に気持ちを伝えると、エラは朗らかに笑って足元を見た。
俺もエラの視線を辿る。
すると、大きな麻袋がこちらの方にゆっくりと歩いてくる。
これも何かの魔法なのかと思えば、止まった茶色い袋の下には、力持ちの2匹のネズミがいた。
頼もしすぎる2匹に感心していると、エラが運ばれた麻袋を拾って俺に差し出した。
「2人とも持ってきてくれてありがとう。リヨ、これは持ちやすいように麻袋に紐を通して背負えるようにしたものよ。ぜひ、運ぶのに使って」
「何から何まで、本当に助かるよ」
エラに頼りっぱなしで申し訳なくなってしまうほどだが、ありがたくもらっておこう。
ソーダ灰を持てる分まで麻袋に入れ終わると、「ねぇ、リヨ」とその様子を後ろから見守っていたエラに名前を呼ばれた。
エラの方に視線を向けると、人差し指同士を遊ばせて、モジモジとした姿を見せる。
「……助けてくれて、恩返しをしてる最中なのにこんなこと言うのは、とても不躾だと思うけれど」
「ん?」
「リヨの作ったガラスを、いつか私にも見せて欲しい」
その陶器のような肌を赤らめて、彼女はそんな嬉しい言葉を言ってくれる。
「もちろん!俺こそ、エラに見せたいモンがたくさんある」
エラははち切れんばかりの笑顔を見せて両頬を抑えた。
「こんなに幸せなことがあっていいのかしら。やっぱり、リヨの負担に見合った対価が必要よね?」
「いやいや!俺、エラからいっぱいもらってるし、俺が君に見せたいだけだ……し」
俺が言葉を紡ぎ終わる前に、彼女は一瞬ポケットの中に手を入れて何かを取りだし、俺の胸の中に飛び込んできた。彼女の美しい銀髪から花の匂いがほのかに香る。
数秒後、彼女がゆっくりと離れ、細長い人差し指を俺の胸の辺りを指さした。
「これをプレゼントしたくて。その、留め具も良かったけれど……リヨはこっちの方が似合うと思ったから」
刺された方を見てみると、適当に洗濯バサミで代用していたマントの留め具が、ガラスのブローチに変わっている。
そのブローチを凝視すればするほど、動悸が激しくなっていく。
「これ……なんで」
なんで、彼女がこれを持ってるんだ?
何千個、何万個見てきたから分かる。
見間違えるはずがない。
それも……ガラスに心を奪われた俺が、初めてガラス細工を見た時に、あの人が作っていたモノ。
あの人の背中を見た時に生まれた透明なアネモネの花。
これは、間違いなく、この世界に無いはずの、父の作品だ。
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