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ドキドキが止まらない
南風と……。【P31】
しおりを挟む「……俺のこと……?」
え……。
「彩音が元気ない理由って、
俺が女の子に告白されたから?」
「……っ‼」
南風の言葉に驚き過ぎて。
すぐに言葉が出てこなかった。
「……当たり?」
「そっ……そんなこと一言も言ってないでしょっ‼」
勝手に決めつけないでっ‼
「あ、そう」
頭の中がパニックになっている私とは正反対に。
南風は冷静な様子。
「それなら……」
表情を変えず冷静に何かを言おうとしている南風。
それなら……?
「俺の目を見て言って」
え……。
「彩音が元気ない理由が本当に俺じゃなければ、
真っ直ぐ俺の目を見て言って」
……‼
なっ……南風っ。
なんでそんなこと……っ。
「めっ……目を見なかったのは、たまたまだよっ。
だから同じことをいう必要なんて……」
……⁉
言い終わる。
その前に。
南風の手が。
私の頬に触れて……。
絡み合う私の瞳と南風の瞳。
「彩音……」
不思議。
名前を呼ばれることは。
特別なことではないのに……。
今は……。
ドキドキ……してしまう。
熱を含んだ瞳で見つめる南風。
そんな瞳で見つめられると。
よりドキドキが加速する。
そのためか。
身体中に熱が集まって。
だんだんと熱くなる。
そんなときに。
南風の顔が……唇が……。
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