ライバーな俺が大好きな声優アイドルと一緒に異世界へ召喚されてしまったので新しい世界で生きる方法を作りました。(改題しました

ryuu

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第1章 異世界の勇者

ジルとの戦2

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 オタ芸はコンサートなどにおいてファンが繰り広げる、独特な動きを伴う踊りや掛け声。文字通りアイドルオタク(追っかけ)等がアイドルや声優などのコンサート・ライブなどで行っている、アイドルのために捧げる応援の芸はオタクの儀式のようなものだ。オタ芸をすることを打つなどと言うこともある。そんな、オタ芸を楽しむ人たちのことを打ち師と呼んだりする。ヲタ芸(ヲタげい)とも記述される。アイドルオタクの芸が語源と言われていたりいなかったり。
 昨今では一つのパフォーマンス技法にも成り立ちつつあるこの芸妓。
 けれど、現代社会ではその芸妓で会場内で頻繁にトラブルが起きたり血みどろ騒ぎが起こったことでコンサート内では禁止していることも少なくない。
 一部の技法を使うことは未だに見られることも多々ある。
 今の俺はただ一人のこの世界のライバーだった。
 サイリウムを持ち、愛してやまないアイドル声優が歌っている。
 俺は持っている技法を駆使しオタ芸をまさに今行っている。
 右手を大きく伸ばして振り回し、次に左を伸ばし振り回す。
 身体を全身を使うようにして正面でサイリウムをクロスさせて振り回す。
 オタ芸は別にそれぞれに独自の芸妓をアレンジさせることもしばしばある。
 固定のパフォーマンス技法に何かしらのオリジナルの芸妓を加えるという話である。

(ここからは技に転嫁させる!)

 一気に俺は前に踏み込んだ。
 その振動が地面を響かせる。
 その珍妙な彼の動きに呆気に取られていたジルもようやくその音に響かれて反応をした。

「なんだかようわかれねぇけどよぉ舐めてもらっては困るんだよ勇者ぁあああ!」

 彼女の口腔内から放射された炎が迫っていたのを目視で視認していた。
 いくら何があっても俺は芸をつづけた。
 なぜかはわからないが心の中でその炎に俺は焼かれることはないという一つの確信が芽生えていた。

「なにぃ!?」

 神威の芸妓中の俺に炎はかき消される。
 振り回された手が見事に炎を打ち消したのだ。

「そんな珍妙な動きが技だとでもいうのかぁあ!? くぐぅぅうううるぅあああああ!」

 ジルが悔しさに顔をゆがめ、拳を打ち出した。
 竜の鉤爪が迫りくるのを確認する。
 神威の妙技の前方で×を作るような動きで敵の腕を切裂いた。
 ジルの負傷した手に追い打ちを仕掛けるように、両手を前衛でくるくると回転させる動きで連続した連撃を与える。
 さらに、俺の体が動いて止めに大きく左に重心を傾けるようのけぞらせて右手を伸ばして振るう。
 ジルの腕は切断された。 

「ぎやぁあああああああああ!」

 その珍妙な動きの中に入ったジルの手はまさに捕らわれるかのように芸妓のすべてを受けるように斬られた。
 オレ自身もまたその感覚を確かに味わった。

(この世界でオタ芸は技に転嫁できるのか? でも、なぜだ? これが俺が勇者としての力なのか?)

 サイリウムだけではない得られた妙技。
 この謎のパフォーマンスにイスア国民全員の士気が湧いたのもまた事実だった。





「今が好機ですわ! 勇者様に続いて私たちもドラゴンの首を討ちとるのですわ!」

 瀕死であった騎士たちが震える足腰を立たせてもう一度動き始めた。
 その時に騎士たちは妙な心の気持ちにもあった。
 聞こえるもう一人の女性の勇者の声が彼らの身体からふつふつと滾るような何かが芽生えているのを。

「よくわからないが何かが!」
「俺らはやれるぞぉおお!」

 焚きつけられた騎士たちを見て斬られた腕を抑えながらジルは翼をはためかせて逃亡を試みた。
 しかし、その動きは魔法によって浮遊した騎士たちの上空からの攻撃でせき止められる。

「くそっ! くそがぁあああ!」

 再度、炎が吐き出されるが彼らの周囲には防壁のような壁が展開されていた。
 その光景にジルは衝撃を受ける。

「なんだといのだ! この者たちは何だというのだぁあああ!」

 混乱するジルの目が一人の女を見つける。
 一人建物のベランダから身を乗り出す女。
 勇者と目されていたもう一人。

「あの勇者が原因か! 勇者がぁあああああ!」

 だが、その行く手をもう一人の勇者が阻んだ。
 その勇者は跳躍していた。


「うぉおおおおおお!」

 俺は自らに湧き上がった妙な感覚めいた力に突き動かされて足が動いていた。
 足に跳ねでもついたかのような感覚に浮遊されて動かされる。
 まるで蛇と雷のようなシンプルなようでいて周囲からは複雑怪奇にも見えるその動きを全身のあらゆるばねを使って展開した。

(これが俺のサンダースネイクだぁああ!)

 両手足は振り回されて、ペンライトは過剰に発光する。
 光輝いたペンライトからはその妙技に合わせて斬撃波のようなものが出ていた。
 その斬撃波がジルの肉体を次々と切裂いた。
 ジルが声にもならない叫びをあげる。

(PPPH!)

 左手を引いて2拍子、右手を引いて2拍子の音が響く。
 その音はまるで音の波をジルに向けて打ち出されていた。
 ジルの身体はゆっくりと沈んでいった。

「決まったぜ」

 さわやかな顔を演者の種村雪菜に俺は向けていた。
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