もし俺と友達が異世界召喚されたとする

TailClay

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第1話 もし俺と友達が異世界召喚されたとする

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俺は苅磨(かるま)。
中学三年の夏、受験生なのにも関わらず親友の琢磨(たくま)と遊びに出掛けていた。

琢磨とは小学校からの幼馴染だ。小学生の頃は良く近場にある公園や家の中で遊んでいた。中学に入ってからは交通機関を駆使して映画を観に行ったりゲーセンに行ったりする。

だがこんな日常とは裏腹に俺たちは異世界に召喚される。そのことを俺たちはまだ知らない。

映画を見た後の帰りのことだった。

突如俺たち2人は何者かの声が聞こえた。

「.......た.....て..」

苅磨「今、何か聞こえなかったか?」

琢磨「何だよそれ、アニメにでも影響されたのか?笑」

「..たすけ..て.....」

苅磨「ほらまた!!」

琢磨「確かに聞こえた....」

その時突如として俺と琢磨は意識を失った。

苅磨「.........ここは..一体...」

目が覚めた俺は俺の知らない天井とともにここが俺のいた日本ではないことを理解してしまった。

苅磨「....!?...琢磨...琢磨!どこだ!」

周りを確認するが隣にいたはずの琢磨が居なかった。

???「失礼しま~す。お目覚めになられましたか?」

状況を整理していると耳が横に5センチほど長い少女が入って来た。

苅磨「...........」(耳が妙に長い?..エルフ?)

???「あ、起きましたね!どこか痛いところはありますか?一応治癒魔法のヒールは使いましたが.....」

苅磨「あ、えと、はい、大丈夫です。あの、あなたは....?」(今、治癒魔法...魔法って言った魔法って言った)

ローナ「あ、そうですね!えーっと、私はエルフのローナ!薬草の採取に森に出ているとあなたが傷だらけで倒れていたんですよ!」

苅磨「あ、はい。俺は苅磨です。あ、えっと、俺の他に誰もいませんでした??」(え、待って、今確かにエルフって言ったよね)

ローナ「?はい。私が見たのはあなただけでしたよ?他に人がいた痕跡すら見当たりませんでしたし」

苅磨「そんな.....琢磨は一体どこに」ボソッ

ローナ「あのー。そろそろあなたがなぜあんなところで倒れていたか知りたいんですけど」

苅磨「あー。大変申し上げにくいのですが自分でも何がなんだか.....」

ローナ「訳ありって事ですか...覚えてるところまででいいんですけど何があったか教えてください」

苅磨は躊躇せずに琢磨という人物と一緒にいた事、突然2人に何者かの声が聞こえた事、いきなり意識を失った事。全てを話した。

苅磨「....以上です..」(今更だけど初めて会った人にこんなに話していいんだろうか..)

ローナ「げーせん?でんしゃ?私の知らない言葉がたくさん出て来たんですけどなんです?それ。」キョトン

苅磨「....!?」///(か、可愛すぎる!?)

ローナ「どうかされました?」

苅磨「あ、いえなんでも」

ローナ「まぁそれはともかく、無事でなによりです。あんなところに居て私があなたを見つけなかったらどうなっていたことか」

苅磨「...?それってどういうことです?」

ローナ「あぁ、言ってませんでしたね。あの森、最近はなぜか急激に魔物が増えて来てるんですよ」

苅磨「ま、魔物!?」   

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