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第1章 異世界教へようこそ
第4話 異世界教始動(後編)
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沙羅に連れられたのは柱が強調された白を基調とした外観の美しい平屋。季節の花ごとに花壇が分けられ旬の花が咲き乱れていた。
「この家って沙羅の家だったんだ」
通学路にある1軒、前を通ると老夫婦が笑顔で良く雑談していた。将来あんな風に老後を過ごしたいなぁなんて高校生の僕に思わせるほど温かな雰囲気を感じさせる場所だった。
「明智さんの家はお金持ちだとは思ってたけど凄い家だね」と琢磨が家を見上げる。
「琢磨くん、ここって沙羅の別宅だって。自分専用の家なんだってさ」
興奮した感情が僕と琢磨の多弁にする。
「ふたりともこっちよ」と沙羅に案内された部屋は12畳ほどの洋間。シックで高級感溢れる家具が並び、椅子に座るとタイミングを見計らったようにメイドが飲み物と食べ物を持ってくる。
琢磨くんの前に置かれたデザート……これはもしかして……
沙羅がグイッと前かがみになって口を開いた。
「相田くんにとっての異世界ってどんなところなのかなぁ」
目は見開き星が輝かんばかりに笑顔になる琢磨。
「明智さんもラノベに興味があるんだね。まぁ異世界は空想の世界なんだけど夢があるよなー、異世界転移して勇者になって……ラノベを読んでいるとみんな主人公になれるんだ。西洋風の街並み、城、仲間……そしてモンスターとの戦闘…………」
な、長い……かれこれ30分以上は語っている。
「た、琢磨君。さすが異世界通なだけあって詳しいね」
話しの腰を折ろうと、気分を害さないように褒めたたえて。
「いやぁ、好きだからね」と右手を頭の後ろに当てて照れる琢磨、コップに手を伸ばしてジュースを流し込んだ。
「これもいただくよ」と琢磨は、銀色に輝くフォークで皿の果実に勢いよく突き刺して一口で頬張った。
「ん!」という焦ったような琢磨の言葉。一気に血の気が引いて不安が膨れ上がる。
「この果物すっごく美味しいね。今まで食べたことのない味……何かに吸い込まれるような……
これは何なの」とフォーク片手に興奮する。
何事も無くて良かった……。そんな一喜一憂する僕を尻目に沙羅が笑顔で口を開く。
「美味しかったでしょう。私たちが作った異世界教の果実よ。それは異世界への道を作る神からの授かり物。私たちは『異世界リンゴ』と呼んでいるわ」
「へ?」と呆気にとられる表情。「異世界教?」「なんの遊び?」と途切れ途切れの言葉しか発することが出来ない琢磨に事情を話し始めた。
「私たちは異世界教をどう作っていくか考えているの。相田くんが異世界に詳しいという話を聞いて世界観を聞いて参考にさせてもらったの。ねぇ、朔弥」
「う、うん」
「でも相田くんには勘違いしてほしくないの。あくまで異世界の話しを聞きたかっただけ、引き入れようとか入ってもらおうとか考えてるわけじゃないから」
沙羅は琢磨くんを入信者第1号にしようと言っていた。
……そうか、いきなり『入らない?』なんて言ったら怪しまれるもんなー。
「異世界教?宗教?まぁ、宗教なんて怪しい集団だろ。絶対に入らないけど異世界についての話し位ならしてやるよ」
強張った表情が柔らかくなった。異世界教の怪しさより異世界を語る楽しさが上回ったのだろう。その証拠に1時間半、琢磨の異世界話が続いた。
最初は全く興味がなかったが、あまりにも夢のある話しに興味を覚え、彼と話しができるようにラノベというものを読んでみようと思った。
しっかし沙羅はジッと琢磨君の言葉に耳を傾けている。必要なところで頷き相槌をうつ。マニアックなことを沙羅に興味を持って聞いてもらった経験なんてないだろうから、交互に顔を見ながら話していた琢磨くんはいつしか顔をほころばせ沙羅の方だけを見ていた。
「沙羅ちゃん、聞きたくなったらいつでも呼んでね」とニコニコ顔の琢磨、笑顔で帰ってった。
「終わったわね」
「それで琢磨君の異世界話は参考になったの?」
「全然聞いてなかったわ。聞いている風を装うのは淑女の嗜みね」と笑い、「目的は異世界リンゴを食べてもらうことと、異世界教を作ったということを知ってもらうだけだから」とウンウン頷いた。
友人を騙したようで心苦しい。
「食べたからって体に害を及ぼすわけじゃないしぃ、みんなの良いところを少しづつ借りて光輝と結衣を助けるのよ」
「本当に良いのかなぁ」と肩を落とす。
「不思議な力に対抗するためには正攻法だけじゃダメなの」と沙羅は拳を掲げる。
「そうだね」と言葉だけ力強く答えた。そうでもしないと心が押しつぶされそうだったから。
「今日からここが異世界教の支部よ。いつでもここを使っていいからね。でも、私のことを襲っちゃだめよ」と沙羅は冗談交じりにウィンクした。
「え……だって、ここって君の別宅なんでしょ……それに支部って」
「やっぱり宗教の本部と言ったら富士山の麓よねぇ。そっちは私がなんとかするから当面はここが活動拠点ね」
光輝と結衣を助けるアイデアが何も浮かばない……異世界リンゴを生み出すことしか出来ない僕にとっては沙羅に頼ることしか出来なかった。
「朔弥、明日相田君が異世界教に入りたいと言ってくるわ。そうしたら話しは絶対にこの場所で聞きなさい。以降は異世界教の話しを学校でするのは禁止」
「琢磨くんが異世界教に? あんだけ拒絶してたけど」
「大丈夫よ。朔弥はこれから異世界リンゴを採ることを考えて。あとは私が全部やるから安心して。ただ教祖であることは内緒、あくまで架空の人物が教祖、私たちは指示の元動いているということだけは忘れないで」
沙羅の言葉に納得しか沸かない。
「これから入信希望者からお布施を募るわ。しかし強制は一切しない。一切払わなくても構わない方法をとっていくわ」
「お金を……?」
「そう。採れた異世界リンゴを与えるのはお布施が一番多い人にするの」
「宗教とお金って聞くと一気に胡散臭くならない?」
「だから払わなくても良いのよ。異世界教に価値を見出した人が払えばいいの。そのための異世界リンゴなんだから、だから受け取ったお金は全て朔弥のものね」
え、全部僕のもの? なんかお金を受け取るということに罪悪感を覚えた。
「朔弥、いーい、私は光輝と結衣を助けたいの。なんとしても仲良くしてくれたふたりを助けたい。また4人で遊びたいのよ……だから一緒に頑張って……お願い」
沙羅の言葉、光輝と結衣を助けるために他の人を巻き込んで良いのか。助けるためという大義名分が一本の蜘蛛の糸として救ってくれていた。沙羅の決意、その言葉が蜘蛛の糸を鋼の糸に変えた瞬間だった。
「この家って沙羅の家だったんだ」
通学路にある1軒、前を通ると老夫婦が笑顔で良く雑談していた。将来あんな風に老後を過ごしたいなぁなんて高校生の僕に思わせるほど温かな雰囲気を感じさせる場所だった。
「明智さんの家はお金持ちだとは思ってたけど凄い家だね」と琢磨が家を見上げる。
「琢磨くん、ここって沙羅の別宅だって。自分専用の家なんだってさ」
興奮した感情が僕と琢磨の多弁にする。
「ふたりともこっちよ」と沙羅に案内された部屋は12畳ほどの洋間。シックで高級感溢れる家具が並び、椅子に座るとタイミングを見計らったようにメイドが飲み物と食べ物を持ってくる。
琢磨くんの前に置かれたデザート……これはもしかして……
沙羅がグイッと前かがみになって口を開いた。
「相田くんにとっての異世界ってどんなところなのかなぁ」
目は見開き星が輝かんばかりに笑顔になる琢磨。
「明智さんもラノベに興味があるんだね。まぁ異世界は空想の世界なんだけど夢があるよなー、異世界転移して勇者になって……ラノベを読んでいるとみんな主人公になれるんだ。西洋風の街並み、城、仲間……そしてモンスターとの戦闘…………」
な、長い……かれこれ30分以上は語っている。
「た、琢磨君。さすが異世界通なだけあって詳しいね」
話しの腰を折ろうと、気分を害さないように褒めたたえて。
「いやぁ、好きだからね」と右手を頭の後ろに当てて照れる琢磨、コップに手を伸ばしてジュースを流し込んだ。
「これもいただくよ」と琢磨は、銀色に輝くフォークで皿の果実に勢いよく突き刺して一口で頬張った。
「ん!」という焦ったような琢磨の言葉。一気に血の気が引いて不安が膨れ上がる。
「この果物すっごく美味しいね。今まで食べたことのない味……何かに吸い込まれるような……
これは何なの」とフォーク片手に興奮する。
何事も無くて良かった……。そんな一喜一憂する僕を尻目に沙羅が笑顔で口を開く。
「美味しかったでしょう。私たちが作った異世界教の果実よ。それは異世界への道を作る神からの授かり物。私たちは『異世界リンゴ』と呼んでいるわ」
「へ?」と呆気にとられる表情。「異世界教?」「なんの遊び?」と途切れ途切れの言葉しか発することが出来ない琢磨に事情を話し始めた。
「私たちは異世界教をどう作っていくか考えているの。相田くんが異世界に詳しいという話を聞いて世界観を聞いて参考にさせてもらったの。ねぇ、朔弥」
「う、うん」
「でも相田くんには勘違いしてほしくないの。あくまで異世界の話しを聞きたかっただけ、引き入れようとか入ってもらおうとか考えてるわけじゃないから」
沙羅は琢磨くんを入信者第1号にしようと言っていた。
……そうか、いきなり『入らない?』なんて言ったら怪しまれるもんなー。
「異世界教?宗教?まぁ、宗教なんて怪しい集団だろ。絶対に入らないけど異世界についての話し位ならしてやるよ」
強張った表情が柔らかくなった。異世界教の怪しさより異世界を語る楽しさが上回ったのだろう。その証拠に1時間半、琢磨の異世界話が続いた。
最初は全く興味がなかったが、あまりにも夢のある話しに興味を覚え、彼と話しができるようにラノベというものを読んでみようと思った。
しっかし沙羅はジッと琢磨君の言葉に耳を傾けている。必要なところで頷き相槌をうつ。マニアックなことを沙羅に興味を持って聞いてもらった経験なんてないだろうから、交互に顔を見ながら話していた琢磨くんはいつしか顔をほころばせ沙羅の方だけを見ていた。
「沙羅ちゃん、聞きたくなったらいつでも呼んでね」とニコニコ顔の琢磨、笑顔で帰ってった。
「終わったわね」
「それで琢磨君の異世界話は参考になったの?」
「全然聞いてなかったわ。聞いている風を装うのは淑女の嗜みね」と笑い、「目的は異世界リンゴを食べてもらうことと、異世界教を作ったということを知ってもらうだけだから」とウンウン頷いた。
友人を騙したようで心苦しい。
「食べたからって体に害を及ぼすわけじゃないしぃ、みんなの良いところを少しづつ借りて光輝と結衣を助けるのよ」
「本当に良いのかなぁ」と肩を落とす。
「不思議な力に対抗するためには正攻法だけじゃダメなの」と沙羅は拳を掲げる。
「そうだね」と言葉だけ力強く答えた。そうでもしないと心が押しつぶされそうだったから。
「今日からここが異世界教の支部よ。いつでもここを使っていいからね。でも、私のことを襲っちゃだめよ」と沙羅は冗談交じりにウィンクした。
「え……だって、ここって君の別宅なんでしょ……それに支部って」
「やっぱり宗教の本部と言ったら富士山の麓よねぇ。そっちは私がなんとかするから当面はここが活動拠点ね」
光輝と結衣を助けるアイデアが何も浮かばない……異世界リンゴを生み出すことしか出来ない僕にとっては沙羅に頼ることしか出来なかった。
「朔弥、明日相田君が異世界教に入りたいと言ってくるわ。そうしたら話しは絶対にこの場所で聞きなさい。以降は異世界教の話しを学校でするのは禁止」
「琢磨くんが異世界教に? あんだけ拒絶してたけど」
「大丈夫よ。朔弥はこれから異世界リンゴを採ることを考えて。あとは私が全部やるから安心して。ただ教祖であることは内緒、あくまで架空の人物が教祖、私たちは指示の元動いているということだけは忘れないで」
沙羅の言葉に納得しか沸かない。
「これから入信希望者からお布施を募るわ。しかし強制は一切しない。一切払わなくても構わない方法をとっていくわ」
「お金を……?」
「そう。採れた異世界リンゴを与えるのはお布施が一番多い人にするの」
「宗教とお金って聞くと一気に胡散臭くならない?」
「だから払わなくても良いのよ。異世界教に価値を見出した人が払えばいいの。そのための異世界リンゴなんだから、だから受け取ったお金は全て朔弥のものね」
え、全部僕のもの? なんかお金を受け取るということに罪悪感を覚えた。
「朔弥、いーい、私は光輝と結衣を助けたいの。なんとしても仲良くしてくれたふたりを助けたい。また4人で遊びたいのよ……だから一緒に頑張って……お願い」
沙羅の言葉、光輝と結衣を助けるために他の人を巻き込んで良いのか。助けるためという大義名分が一本の蜘蛛の糸として救ってくれていた。沙羅の決意、その言葉が蜘蛛の糸を鋼の糸に変えた瞬間だった。
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