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第3章 王道の異世界ファンタジー
第34話 知らされる能力
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「サクヤ様ではございませんか、あの時はありがとうございました。まさかこんなところで会えるとは嬉しいですねぇ」
深々と頭を下げるソウケイ。
「ソウケイさんは彼を知ってるのかい?」
「ええ、姫の送迎中に牽き馬1頭が魔物化しましてな。偶然飛んできた何かのおかげで倒されたのですが、行者が怪我をして立ち往生していたところに偶然通りがかったサクヤ様に助けられたという訳です」
ギルド長は考え込んだ。
「その2つの偶然を引き起こしたのが彼であると?」
「どうでしょう、偶然は偶然であって必然ではありません」
「……魔物を君が倒したのか?」
ホウモンさん、目線が怖いぞ。
「あんな魔物がそこいら中にいるんですか?」
ホウモンとソウケイがアイコンタクトする。ホウモンは頷くと真剣な表情で口を開いた。
「サクヤ君、この世界に魔物はいない」
「えっ、さっきのは?」
「正確には絶滅したと考えられている。魔物が復活したなんてことが一般に知れ渡ったら大事になってしまうんだ」
セレンは静かに立ち上がった。
「よし。この者は私が鍛えよう。ちょっと調べたいこともある。朔弥君ついてきたまえ」
「剣聖自らが教えなくても……それなら私、ソウケイが最高の剣士にしてあげますぞ」
セレンはソウケイの言葉をスルーして歩き出す。扉に手をつき振り返った。
「彼は普通の剣士にならない……いや、なれないと言ったほうが正しいのか」
天井に向かって呟くと部屋を出て行く。
「す、すいません……。セレンさんに付いていきます」
頭をペコペコ下げて追いかけた。
ギルドを離れると人気の少ない場所へ進んでいくのを必死に追いかける。
離れていく日常音に体育館裏に呼び出されたような気持ちになった。いや、呼び出されたことはないがそう思ったのだ。
隠されるように繋がる道を通るときにグニャリとした感覚を覚え、到着したのは小さな家。
「ここには結界が張られているから安心して本音を話すといい。君が背負っているものは何だね」
「良く分からないんです。気づいたらジンの街に居たんですが、なぜか知っていたりギルドカードを持っていたり……まるでこの世界に来たことがあったかのように」
セレンは無言のまま考え込むと、僕を見透かすような目で見つめた。
「先ずは精神武器を出してもらおうか」
なんという無茶振り、僕が武器を出せないことを知っているかのようだ。それなら……。
右胸の前で手を握ると感じるハルの針、それを剣へと変化させる。
とりあえずはこれでごまかしておこう。
「出しました」
「やっぱりか……」
セレンは近づいて刃を手刀で叩く。パリンという音とともに真っ二つに折れる刃。
「あぁ……」
落ちた刃に目を落とす。
「それは精神武器ではないな。まったく心と繋がっていない」
セレンはバックから青く美しい鉱石を取り出すと、「もう一度剣を作って切ってみてくれ」と鉱石をテーブルに置いた。
「さっき剣は折れちゃいましたが……」
「何本でも作れるんだろう」
半分に折れた剣を地面に置くと、新しい剣を作った。いつもどおり感じるハナの針を剣へと変化させる。
「やっぱりそうか……それでこの鉱石を斬ってみなさい」
この流れは青く光る伝説の鉱石を一刀両断するパターンか。
大きく振りかぶって鉱石に斬りつけた。抜けるような金属の音が耳に衝撃を運び火花を散らして刃は折れて宙を舞った。
根元から折れてしまった刃は折れたことに気づいていないかのようにその場に一瞬留まり滑るように地面に落ちる。
「かったーい」
遅れてきた振動が両手に伝わり痺れを巻き起こす。
「朔弥くん、これはミスリルだ。この鉱石に触れて丸くなるようにイメージしてみなさい」
手首を強く握りしめて痺れる手を抑え込む。幾分が和らいだ所でセレンに言われた通りミスリルを掴んで『丸くなれー』と念じた。
ミスリルは球体へと変化していく……手のひらに感じる不思議な感触、いびつながらも変形した姿に驚く。
「セレンさん、これなんの手品ですか?」
「君は、世界の理とは違う能力を持っているのだろう。手にした素材の形を変えることが出来るな」
「え、なんの冗談ですか……」
いやいやいや、思ったとおりに形を変えられるなんて……昔読んだことあるラノベみたいな能力が僕に備わっているなんて。
「君が取り出した精神武器が証拠だ。さっき触れたミスリルで刃が形作られるように剣を作ってみなさい」
胸の前で宙空を握る。手の中に感じるハルの針、セレンの言われた通りミスリルをイメージした剣を作り出した。
形状は同じだが刃が青く光っている剣。セレンは折れた刃を拾い上げると、「この刃を切って見ろ」と前に突き出した。
「やってみます!」
力いっぱい剣を振り下ろした。
鉄の刃に触れた瞬間に軽い抵抗を両手に感じたが、ミスリルの刃が鉄の刃を真っ二つにした。
「え、ええー」と叫ぶ僕。折れた刃が落ちた音がBGMのように鳴り響く。
「君は、接触した素材をデータとして溜め置く能力が有るみたいだ。そのデータを使ってどんな素材も変形できる。その能力をベースにした万能素材が君の精神武器と言うわけだ」
「ハナの針が……」。胸の前で手を握ると収まる小さな針。
「しかもその精神武器は、質量までも無視する恐ろしいものだ」
セレンは色々と教えてくれた。素材の特性を理解すれば付与することが出来るかもしれないとか、複数の素材を何らかの形で組み合わせることもできそうだとか……。
難しすぎて理解できず……。
「そうだ、フリックバレットはどう思いますか?」
思い切って聞いてみたが、何の能力がベースになっているのか、何で見えないのか分からないようだった。
「あまり目立つようなことはするな。特殊な能力があっても実力が伴わなければ狙われるだけだ。素材を学び自分の力を高めることに集中することだな」
「分かりました。出来る限り僕の能力は隠すようにします」
「それでは、君の剣術訓練を始めようか……そうだな、あまり時間もかけられんし荒っぽいがダメだったらそれまでか……」
あのー、しっかりヤバそうな言葉が聞こえてますが。という心の叫びが届くはずもなく、セレンは左手に灰黒色の靄を作り出すと地面に叩きつけた。
広がる灰黒色の靄。ん? 何か昔同じようなものを見たような気がする。思い浮かぶのは光輝と結衣、そして黒塗りの女性。
周囲の景色が黒く塗られセレンさんの美しい髪美しい鎧もモノクロになった。
「よし、それでは稽古をする前に魔法力を体に纏いなさい」
「魔法力を纏う? ですか」
「そうだ、チキュウジンの話しによると気を出して体を纏うようにすると言っていたぞ」
え、チキュウ人……って、「セレンさんはチキュウのことを知っているんですか? もし知っていたら教えて下さい。
セレンはフゥーと大きく息を吐きだすと、呆れたように口を開いた。
「そんなことより、この空間が時間が進まないんだ。代償として15分も閉じ込められると完全に石化するから気をつけろよ」
石? 石化? 石ってストーン? そういえば前に夫婦で石になったゲームをプレイした記憶があったな……混乱しすぎて関係ないアホなことばかりが頭の中を駆け巡った。
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「ソウケイさんは彼を知ってるのかい?」
「ええ、姫の送迎中に牽き馬1頭が魔物化しましてな。偶然飛んできた何かのおかげで倒されたのですが、行者が怪我をして立ち往生していたところに偶然通りがかったサクヤ様に助けられたという訳です」
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「その2つの偶然を引き起こしたのが彼であると?」
「どうでしょう、偶然は偶然であって必然ではありません」
「……魔物を君が倒したのか?」
ホウモンさん、目線が怖いぞ。
「あんな魔物がそこいら中にいるんですか?」
ホウモンとソウケイがアイコンタクトする。ホウモンは頷くと真剣な表情で口を開いた。
「サクヤ君、この世界に魔物はいない」
「えっ、さっきのは?」
「正確には絶滅したと考えられている。魔物が復活したなんてことが一般に知れ渡ったら大事になってしまうんだ」
セレンは静かに立ち上がった。
「よし。この者は私が鍛えよう。ちょっと調べたいこともある。朔弥君ついてきたまえ」
「剣聖自らが教えなくても……それなら私、ソウケイが最高の剣士にしてあげますぞ」
セレンはソウケイの言葉をスルーして歩き出す。扉に手をつき振り返った。
「彼は普通の剣士にならない……いや、なれないと言ったほうが正しいのか」
天井に向かって呟くと部屋を出て行く。
「す、すいません……。セレンさんに付いていきます」
頭をペコペコ下げて追いかけた。
ギルドを離れると人気の少ない場所へ進んでいくのを必死に追いかける。
離れていく日常音に体育館裏に呼び出されたような気持ちになった。いや、呼び出されたことはないがそう思ったのだ。
隠されるように繋がる道を通るときにグニャリとした感覚を覚え、到着したのは小さな家。
「ここには結界が張られているから安心して本音を話すといい。君が背負っているものは何だね」
「良く分からないんです。気づいたらジンの街に居たんですが、なぜか知っていたりギルドカードを持っていたり……まるでこの世界に来たことがあったかのように」
セレンは無言のまま考え込むと、僕を見透かすような目で見つめた。
「先ずは精神武器を出してもらおうか」
なんという無茶振り、僕が武器を出せないことを知っているかのようだ。それなら……。
右胸の前で手を握ると感じるハルの針、それを剣へと変化させる。
とりあえずはこれでごまかしておこう。
「出しました」
「やっぱりか……」
セレンは近づいて刃を手刀で叩く。パリンという音とともに真っ二つに折れる刃。
「あぁ……」
落ちた刃に目を落とす。
「それは精神武器ではないな。まったく心と繋がっていない」
セレンはバックから青く美しい鉱石を取り出すと、「もう一度剣を作って切ってみてくれ」と鉱石をテーブルに置いた。
「さっき剣は折れちゃいましたが……」
「何本でも作れるんだろう」
半分に折れた剣を地面に置くと、新しい剣を作った。いつもどおり感じるハナの針を剣へと変化させる。
「やっぱりそうか……それでこの鉱石を斬ってみなさい」
この流れは青く光る伝説の鉱石を一刀両断するパターンか。
大きく振りかぶって鉱石に斬りつけた。抜けるような金属の音が耳に衝撃を運び火花を散らして刃は折れて宙を舞った。
根元から折れてしまった刃は折れたことに気づいていないかのようにその場に一瞬留まり滑るように地面に落ちる。
「かったーい」
遅れてきた振動が両手に伝わり痺れを巻き起こす。
「朔弥くん、これはミスリルだ。この鉱石に触れて丸くなるようにイメージしてみなさい」
手首を強く握りしめて痺れる手を抑え込む。幾分が和らいだ所でセレンに言われた通りミスリルを掴んで『丸くなれー』と念じた。
ミスリルは球体へと変化していく……手のひらに感じる不思議な感触、いびつながらも変形した姿に驚く。
「セレンさん、これなんの手品ですか?」
「君は、世界の理とは違う能力を持っているのだろう。手にした素材の形を変えることが出来るな」
「え、なんの冗談ですか……」
いやいやいや、思ったとおりに形を変えられるなんて……昔読んだことあるラノベみたいな能力が僕に備わっているなんて。
「君が取り出した精神武器が証拠だ。さっき触れたミスリルで刃が形作られるように剣を作ってみなさい」
胸の前で宙空を握る。手の中に感じるハルの針、セレンの言われた通りミスリルをイメージした剣を作り出した。
形状は同じだが刃が青く光っている剣。セレンは折れた刃を拾い上げると、「この刃を切って見ろ」と前に突き出した。
「やってみます!」
力いっぱい剣を振り下ろした。
鉄の刃に触れた瞬間に軽い抵抗を両手に感じたが、ミスリルの刃が鉄の刃を真っ二つにした。
「え、ええー」と叫ぶ僕。折れた刃が落ちた音がBGMのように鳴り響く。
「君は、接触した素材をデータとして溜め置く能力が有るみたいだ。そのデータを使ってどんな素材も変形できる。その能力をベースにした万能素材が君の精神武器と言うわけだ」
「ハナの針が……」。胸の前で手を握ると収まる小さな針。
「しかもその精神武器は、質量までも無視する恐ろしいものだ」
セレンは色々と教えてくれた。素材の特性を理解すれば付与することが出来るかもしれないとか、複数の素材を何らかの形で組み合わせることもできそうだとか……。
難しすぎて理解できず……。
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思い切って聞いてみたが、何の能力がベースになっているのか、何で見えないのか分からないようだった。
「あまり目立つようなことはするな。特殊な能力があっても実力が伴わなければ狙われるだけだ。素材を学び自分の力を高めることに集中することだな」
「分かりました。出来る限り僕の能力は隠すようにします」
「それでは、君の剣術訓練を始めようか……そうだな、あまり時間もかけられんし荒っぽいがダメだったらそれまでか……」
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広がる灰黒色の靄。ん? 何か昔同じようなものを見たような気がする。思い浮かぶのは光輝と結衣、そして黒塗りの女性。
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「よし、それでは稽古をする前に魔法力を体に纏いなさい」
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え、チキュウ人……って、「セレンさんはチキュウのことを知っているんですか? もし知っていたら教えて下さい。
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