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第6章 過去の友達
第64話 ヤバそうな人影
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バチアニア共和国にある王都の南には広大な荒野が地平線の彼方まで広がっていた。ここにはかつて数百年以上も隆盛を極めた国があった場所。
神でさえも落とすことは不可能だと言われたほどの強国。その他の国は支配を恐れ、結託し神への反逆国というレッテルを広めたのだった。
国々は賛同し、強大な兵力を集結させ神の使徒として多くの異世界人を呼び寄せ、様々な種族を利用し遂には魔神の力まで借りてその国を封印した。
荒野を要するバチアニア共和国は近年まれに見る災害に襲われていた。荒野を震源に3回もの巨大な揺れを観測したのだ。
それによって中央広場が陥没、その下にる地下迷宮が出現し、赤目の蟻の大群が押し寄せてきた。
過去を知る王家は強国の封印が破らてしまったものだと恐れ、すぐに討伐隊を編成し多くの魔物を退けた。
予想以上に弱い魔物たちに国王の重鎮たちは『恐怖が伝説を誇張しているか、バチアニア軍の強さが過去の最強国家を上回ったのだ』と考えるようになっていった。
王家はそんな出来事を武勇伝として国民に公示し大きな盛り上がりをみせた。その後、迷宮内の掃討作戦はギルドに委譲され多くの冒険者や腕自慢が迷宮に潜っていた。
地上ではそんな大事になっていることを知らないサクラと彩衣は、大地震によって繋がった地下迷宮のとある場所に飛ばされていたのだ。
ルーセットによって同行することになった獣人の双子姉妹ルルとナナを鍛えながら地下迷宮の攻略に進もうとしていた。
「ふたりにこの剣を渡しておくよ」
ハナの針で作ったシルバーソード。ラクナシアの時にレアなミスリルソードを渡してしまい面倒なことになったことを思い出して、数ランク下の武器にしておいた。
それでも双子姉妹の身長に長さを合わせ、軽量化と硬化を施してある。魔物たちが住む城で学んだ変形知識だった。
「「えいやー」」
ふたりの素振りを見ていると、初めて素振りをした時のこと思い出してしまい思わず笑ってしまう。
「ふふっ、あの時は酷いもんだったなぁ」
「こらサクラ、笑ったら失礼だぞ」
「ごめんごめん、僕も初めて剣を握った時はこんなんだったなぁと思ってさ」
子猫のようにぴょこぴょこ走ってくるルル。
「ホントホントー、わたしもご主人さまのようになれるのかなー」
「僕たちが戦っている所はまだ見てないと思うんだけど分かるの?」
「ご主人様、ルルは強さどうこうじゃなくて他人に優しく出来る心のことを言っているんです」
ウンウンうなずくルル、ふさふさ揺れる耳と尻尾。
「ずるいぞ、その耳と尻尾は反則すぎる」、と彩衣はルルをなでなで、「サクラが他の娘に優しくするのは嫌だが可愛すぎてどうでも良くなってしまうぞ」
そんなこんなである程度動けるまでに鍛錬したら実践訓練。
相手は蟻、ラクナシアを鍛えた時に戦ったアルミラージと同程度の強さであろう。違うのは疾さがない分装甲がとても固く牙が強力。
「よし、いまだ!」
「「いけー」」
初めての実践に練習したことを忘れてしまったのか、バタバタと足音を激しく立ててツッコんでいく、フリックバレットで動きを止め攻撃を当てさせる。
「やったーキレたニャー」
「やりました!私にもできました!」
これでいい。最初は自信を付けさせ戦いを嫌いにないようにする。
なんか僕って高校生っぽくなくなったよなぁ。WeTubeで視聴した子育てチャンネルが役に立つとは思わなかったよ……
実は教祖となった時に、心得として人を育てる系のチャンネルを見まくったのだ。ラクナシアの時はキレイにこのあたりのことも記憶から消されていたけど。
「ご主人さま、タマが出たニャ」
魔物を倒すとボフンと素材になる。肉ではなくピンポン玉大の珠だった。
「あれ……肉に変わるんじゃないの?」
「ご主人様、魔物の肉は食べられないので通常は赤い珠が出ます。この核は生命力が入っているので売ることが出来ます」
「入っている魔力が多いほど高価ニャ」
肉が食べられない? じゃあ僕たちが食べてきたのは……羽が生えたり魔力の源になってたけど……なんか食べられないことが常識そうだな。
「私らは魔物の肉を ──モゴモゴモゴ」
って、いきなりバラしてどうする。その辺は察してくれ。慌てて彩衣の口を塞ぐ。
「彩衣、そうだよー。魔物に肉は食べられないそうだからそれ以上の詮索は止めておこうか」
珠を袋に入れて僕に渡すルル。ニコニコしていた。
その後も大蟻を倒しては珠を拾い倒しては珠を拾う。順調にルルとナナを鍛えていた。
「お腹すいたぞ、ここに来てから何も食べてない」
ルルとナナの手前、魔物の肉は食べられない。かと言って他に食べるものは何もない。
「ルルとナナはこの迷宮に潜る時に食料はどうしたの?」
「前のご主人さまが出してたニャ」
「出してたって生み出して立ってこと?」
「そういうわけではありません。ご主人様は異空間収納にしまっていました。街の中では大量に買ってました」
異空間収納ってユピアが使ってた……「異空間収納って使用を禁止されているって聞いたけど」
「国によってはそのようです。特にサクヤとウッドバーレンはうるさいです」
サクヤ……ユピアの国か……
「どうぞ、彩衣さん」
ルルがどこからともなく干肉を取り出した。
「おお、サンキューだ」
彩衣はルルから干肉を受け取ると一気にかじりついた。
「それはベアネイルの干し肉です。とっても栄養価が高いので食べすぎると太ります」
「そうニャ、とってもうまいんだニャ。太るのが難点ニャ」
どこからともなく干し肉を取り出して食べているルル。幸せそうな笑顔。
「こらルル、ご主人様の許可なく与えられた物を食べちゃためでしょ」
しゅんとしている。垂れている耳は更に垂れ、尻尾まで力なく垂れ下がった。
ルルとナナのご主人は死んでしまっているんだからそれほど気にする必要もないのに……そうだ。
「じゃあルル、僕にひとつ干し肉をもらっていいかな。そうしたらルルとナナの異空間収納の中にあるものは全て君たちが使うといいよ」
「それじゃあ──」
「──僕は君たちの主人になるつもりはないけど、これは命令だと思ってもらってもいいよ」
これで納得してくれればいいのだが……異世界で奴隷気質の人に言うことを聞かせるには命令するのがいいと。
「「分かりました」」
思ったより素直。とりあえず脱出するまでは何かあったら命令口調で行こう。
それにしても本当に蟻しか出てこない。先に進むにつれて数も多くなる。マップで確認しながら進まないと回り込まれてルルとナナを守りきれない。
群れを外れて近づいてくる蟻を数匹づつ丁寧に引っ張ってルルとナナの訓練に使う。元神子たちが言っていた通り着実に強くなっているのが分かる。レベルが上っているのだろう。
ルルとナナの異空間収納には数日分の干し肉、水は源泉水袋があるので飲水にも清拭にもつかえる。
「危なくなったら一気に大広間にいる巨大な赤点を倒して脱出しよう」
睡眠の時はルルとナナを寝かしつけ、僕と彩衣が交代で番をしていた。沙羅の城ではアダマンタイト鉱石を使ったドームを作っていたが、この迷宮を脱出した後にふたりと別れることを考えると余計なことは知らないほうがいい。
「まったく、また彩衣は起きないんだから」
彩衣は良く寝過ごす。こんな小さな体の子に番をさせるのも鬼畜なようでなかなか起こす勇気がない。
「なんだ!」
気配、迷宮の奥に誰かが入っていった……いや、あんな所に通路なんて無かったはず。
「彩衣、彩衣、起きて」
「んーむにゃむにゃ……」
「敵かもしれない、様子を探ってくるからルルとナナをお願い」
「蟻なら大丈夫でしょ……ぉ」
「そんなんじゃない、もっとヤバイ気配を感じる」
彩衣を揺すって頭をポンポン叩く、なんとか目を覚まさせる。
「頼んだよ。何かあったら風弾で音を出して知らせてね」
僕はいつのまにか現れた通路に走った。
神でさえも落とすことは不可能だと言われたほどの強国。その他の国は支配を恐れ、結託し神への反逆国というレッテルを広めたのだった。
国々は賛同し、強大な兵力を集結させ神の使徒として多くの異世界人を呼び寄せ、様々な種族を利用し遂には魔神の力まで借りてその国を封印した。
荒野を要するバチアニア共和国は近年まれに見る災害に襲われていた。荒野を震源に3回もの巨大な揺れを観測したのだ。
それによって中央広場が陥没、その下にる地下迷宮が出現し、赤目の蟻の大群が押し寄せてきた。
過去を知る王家は強国の封印が破らてしまったものだと恐れ、すぐに討伐隊を編成し多くの魔物を退けた。
予想以上に弱い魔物たちに国王の重鎮たちは『恐怖が伝説を誇張しているか、バチアニア軍の強さが過去の最強国家を上回ったのだ』と考えるようになっていった。
王家はそんな出来事を武勇伝として国民に公示し大きな盛り上がりをみせた。その後、迷宮内の掃討作戦はギルドに委譲され多くの冒険者や腕自慢が迷宮に潜っていた。
地上ではそんな大事になっていることを知らないサクラと彩衣は、大地震によって繋がった地下迷宮のとある場所に飛ばされていたのだ。
ルーセットによって同行することになった獣人の双子姉妹ルルとナナを鍛えながら地下迷宮の攻略に進もうとしていた。
「ふたりにこの剣を渡しておくよ」
ハナの針で作ったシルバーソード。ラクナシアの時にレアなミスリルソードを渡してしまい面倒なことになったことを思い出して、数ランク下の武器にしておいた。
それでも双子姉妹の身長に長さを合わせ、軽量化と硬化を施してある。魔物たちが住む城で学んだ変形知識だった。
「「えいやー」」
ふたりの素振りを見ていると、初めて素振りをした時のこと思い出してしまい思わず笑ってしまう。
「ふふっ、あの時は酷いもんだったなぁ」
「こらサクラ、笑ったら失礼だぞ」
「ごめんごめん、僕も初めて剣を握った時はこんなんだったなぁと思ってさ」
子猫のようにぴょこぴょこ走ってくるルル。
「ホントホントー、わたしもご主人さまのようになれるのかなー」
「僕たちが戦っている所はまだ見てないと思うんだけど分かるの?」
「ご主人様、ルルは強さどうこうじゃなくて他人に優しく出来る心のことを言っているんです」
ウンウンうなずくルル、ふさふさ揺れる耳と尻尾。
「ずるいぞ、その耳と尻尾は反則すぎる」、と彩衣はルルをなでなで、「サクラが他の娘に優しくするのは嫌だが可愛すぎてどうでも良くなってしまうぞ」
そんなこんなである程度動けるまでに鍛錬したら実践訓練。
相手は蟻、ラクナシアを鍛えた時に戦ったアルミラージと同程度の強さであろう。違うのは疾さがない分装甲がとても固く牙が強力。
「よし、いまだ!」
「「いけー」」
初めての実践に練習したことを忘れてしまったのか、バタバタと足音を激しく立ててツッコんでいく、フリックバレットで動きを止め攻撃を当てさせる。
「やったーキレたニャー」
「やりました!私にもできました!」
これでいい。最初は自信を付けさせ戦いを嫌いにないようにする。
なんか僕って高校生っぽくなくなったよなぁ。WeTubeで視聴した子育てチャンネルが役に立つとは思わなかったよ……
実は教祖となった時に、心得として人を育てる系のチャンネルを見まくったのだ。ラクナシアの時はキレイにこのあたりのことも記憶から消されていたけど。
「ご主人さま、タマが出たニャ」
魔物を倒すとボフンと素材になる。肉ではなくピンポン玉大の珠だった。
「あれ……肉に変わるんじゃないの?」
「ご主人様、魔物の肉は食べられないので通常は赤い珠が出ます。この核は生命力が入っているので売ることが出来ます」
「入っている魔力が多いほど高価ニャ」
肉が食べられない? じゃあ僕たちが食べてきたのは……羽が生えたり魔力の源になってたけど……なんか食べられないことが常識そうだな。
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って、いきなりバラしてどうする。その辺は察してくれ。慌てて彩衣の口を塞ぐ。
「彩衣、そうだよー。魔物に肉は食べられないそうだからそれ以上の詮索は止めておこうか」
珠を袋に入れて僕に渡すルル。ニコニコしていた。
その後も大蟻を倒しては珠を拾い倒しては珠を拾う。順調にルルとナナを鍛えていた。
「お腹すいたぞ、ここに来てから何も食べてない」
ルルとナナの手前、魔物の肉は食べられない。かと言って他に食べるものは何もない。
「ルルとナナはこの迷宮に潜る時に食料はどうしたの?」
「前のご主人さまが出してたニャ」
「出してたって生み出して立ってこと?」
「そういうわけではありません。ご主人様は異空間収納にしまっていました。街の中では大量に買ってました」
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「国によってはそのようです。特にサクヤとウッドバーレンはうるさいです」
サクヤ……ユピアの国か……
「どうぞ、彩衣さん」
ルルがどこからともなく干肉を取り出した。
「おお、サンキューだ」
彩衣はルルから干肉を受け取ると一気にかじりついた。
「それはベアネイルの干し肉です。とっても栄養価が高いので食べすぎると太ります」
「そうニャ、とってもうまいんだニャ。太るのが難点ニャ」
どこからともなく干し肉を取り出して食べているルル。幸せそうな笑顔。
「こらルル、ご主人様の許可なく与えられた物を食べちゃためでしょ」
しゅんとしている。垂れている耳は更に垂れ、尻尾まで力なく垂れ下がった。
ルルとナナのご主人は死んでしまっているんだからそれほど気にする必要もないのに……そうだ。
「じゃあルル、僕にひとつ干し肉をもらっていいかな。そうしたらルルとナナの異空間収納の中にあるものは全て君たちが使うといいよ」
「それじゃあ──」
「──僕は君たちの主人になるつもりはないけど、これは命令だと思ってもらってもいいよ」
これで納得してくれればいいのだが……異世界で奴隷気質の人に言うことを聞かせるには命令するのがいいと。
「「分かりました」」
思ったより素直。とりあえず脱出するまでは何かあったら命令口調で行こう。
それにしても本当に蟻しか出てこない。先に進むにつれて数も多くなる。マップで確認しながら進まないと回り込まれてルルとナナを守りきれない。
群れを外れて近づいてくる蟻を数匹づつ丁寧に引っ張ってルルとナナの訓練に使う。元神子たちが言っていた通り着実に強くなっているのが分かる。レベルが上っているのだろう。
ルルとナナの異空間収納には数日分の干し肉、水は源泉水袋があるので飲水にも清拭にもつかえる。
「危なくなったら一気に大広間にいる巨大な赤点を倒して脱出しよう」
睡眠の時はルルとナナを寝かしつけ、僕と彩衣が交代で番をしていた。沙羅の城ではアダマンタイト鉱石を使ったドームを作っていたが、この迷宮を脱出した後にふたりと別れることを考えると余計なことは知らないほうがいい。
「まったく、また彩衣は起きないんだから」
彩衣は良く寝過ごす。こんな小さな体の子に番をさせるのも鬼畜なようでなかなか起こす勇気がない。
「なんだ!」
気配、迷宮の奥に誰かが入っていった……いや、あんな所に通路なんて無かったはず。
「彩衣、彩衣、起きて」
「んーむにゃむにゃ……」
「敵かもしれない、様子を探ってくるからルルとナナをお願い」
「蟻なら大丈夫でしょ……ぉ」
「そんなんじゃない、もっとヤバイ気配を感じる」
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