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第458話 てててっててってってー! at 1996/2/13
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「マジぃ!?」
「……うっさ」
「い、いやいやいや! だってさ! すごいじゃんか! トトトトランシーバーだよぉ!?」
「名前は知ってるけど、それのどこがすごいってのさ?」
放課後である。
渋田と咲都子の見事なまでのテンションの違いに苦笑しながら、僕が解説をしてやることに。
「要するにだな、離れた場所にいる仲間と、まるでその場にいるように会話できる機械なんだ」
「会って話せばいいじゃん」
「い、いや! まあ、そうなんだけども!」
さすがは思い立ったら即行動! の咲都子だ。
けれど、そうカンタンにはいかない仲間もいるわけで。
「た、たとえばさ! ツッキーがまた入院しちゃったら、そうカンタンに話せないじゃんか?」
「やめてよ、縁起悪い!」
「い、いや……。まあ、そうなんだけども……」
むしろ、当の水無月さんが僕のうしろで笑いをこらえているのがせめてもの救いだ。この機械オンチに、どうやったらトランシーバーのすばらしさが伝わるかと悩みに悩んでいたのだが。
「ね、サトちゃん。急に寂しくなって哀しくなって、渋田君の声、聴きたくなったことない?」
「はぁ!? ………………あ、あるけど」
あるのかよ。
かわいいかよ。
ガラにもなく、もじもじしはじめた咲都子に純美子がこう付け加える。
「でも、おウチに電話できない時間ってあるよね? そんな時に、これ! トランシーバー!」
「おお。一気にすごいと思えてきたわ」
乙女かよ。
あと、説明ヘタクソなアイツにも言ってやって、みたいな顔でスミちゃんに合図送んな。
しかし、だ。
このハナシを五十嵐君から聞いていた僕は、あまりに好都合なタイミングに思わず小躍りしたものだ。スマホどころか携帯電話すら存在しないこの時代に、仲間といつでも情報交換ができるなんらかの通信手段が欲しかったのだ。しかし、まさか自作できるとは思っていなかった。
(もしもって時に、この連絡手段があるってだけでもじゅうぶんココロ強い――)
『例の絵』の件がある。
『代行者』の件がある。
今でこそ安定はしているものの『水無月さんの抱えている病気』の件があった。
そんな緊急事態が起こった時も、距離や範囲がある程度限られてしまうとはいえ、これがあれば何かができるかもしれない。少なくとも、そんな『可能性』が生まれる。生まれてくれる。
「最良のコンディションで、最高の状況下でも、通信可能距離は二〇〇メートルが限界ですね」
「いやいや。じゅうぶんだよ。さすがはハカセとツッキーだ!」
「も――元々っ! あ、あたしが欲しかったので……」
水無月さんはよほど恥ずかしいのか、蚊の鳴くような小さな声で白状した。
「び、病院、とっても寂しくて、ココロ細いんです。だ、だから……一緒にいて欲しくって」
(……あのさ、ハカセ?)
(……はい?}
(そういう会話……筒抜けだとマズくない?)
(………………専用のチャンネルがありますので)
(ほぅ……。あとでやり方教えてくれるよね?)
なぜか無言で、がちっ、と握手を交わす僕と五十嵐君だったりする。
なんだこれ。
「……うっさ」
「い、いやいやいや! だってさ! すごいじゃんか! トトトトランシーバーだよぉ!?」
「名前は知ってるけど、それのどこがすごいってのさ?」
放課後である。
渋田と咲都子の見事なまでのテンションの違いに苦笑しながら、僕が解説をしてやることに。
「要するにだな、離れた場所にいる仲間と、まるでその場にいるように会話できる機械なんだ」
「会って話せばいいじゃん」
「い、いや! まあ、そうなんだけども!」
さすがは思い立ったら即行動! の咲都子だ。
けれど、そうカンタンにはいかない仲間もいるわけで。
「た、たとえばさ! ツッキーがまた入院しちゃったら、そうカンタンに話せないじゃんか?」
「やめてよ、縁起悪い!」
「い、いや……。まあ、そうなんだけども……」
むしろ、当の水無月さんが僕のうしろで笑いをこらえているのがせめてもの救いだ。この機械オンチに、どうやったらトランシーバーのすばらしさが伝わるかと悩みに悩んでいたのだが。
「ね、サトちゃん。急に寂しくなって哀しくなって、渋田君の声、聴きたくなったことない?」
「はぁ!? ………………あ、あるけど」
あるのかよ。
かわいいかよ。
ガラにもなく、もじもじしはじめた咲都子に純美子がこう付け加える。
「でも、おウチに電話できない時間ってあるよね? そんな時に、これ! トランシーバー!」
「おお。一気にすごいと思えてきたわ」
乙女かよ。
あと、説明ヘタクソなアイツにも言ってやって、みたいな顔でスミちゃんに合図送んな。
しかし、だ。
このハナシを五十嵐君から聞いていた僕は、あまりに好都合なタイミングに思わず小躍りしたものだ。スマホどころか携帯電話すら存在しないこの時代に、仲間といつでも情報交換ができるなんらかの通信手段が欲しかったのだ。しかし、まさか自作できるとは思っていなかった。
(もしもって時に、この連絡手段があるってだけでもじゅうぶんココロ強い――)
『例の絵』の件がある。
『代行者』の件がある。
今でこそ安定はしているものの『水無月さんの抱えている病気』の件があった。
そんな緊急事態が起こった時も、距離や範囲がある程度限られてしまうとはいえ、これがあれば何かができるかもしれない。少なくとも、そんな『可能性』が生まれる。生まれてくれる。
「最良のコンディションで、最高の状況下でも、通信可能距離は二〇〇メートルが限界ですね」
「いやいや。じゅうぶんだよ。さすがはハカセとツッキーだ!」
「も――元々っ! あ、あたしが欲しかったので……」
水無月さんはよほど恥ずかしいのか、蚊の鳴くような小さな声で白状した。
「び、病院、とっても寂しくて、ココロ細いんです。だ、だから……一緒にいて欲しくって」
(……あのさ、ハカセ?)
(……はい?}
(そういう会話……筒抜けだとマズくない?)
(………………専用のチャンネルがありますので)
(ほぅ……。あとでやり方教えてくれるよね?)
なぜか無言で、がちっ、と握手を交わす僕と五十嵐君だったりする。
なんだこれ。
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