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なつまつり
壱
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みなさんは楽器を演奏したことがありますか?
ピアノにギター、バイオリン。ドラムやベースといった大きなものから小さなハーモニカまで、さまざまな種類のものがありますよね。
私が初めて音楽に触れたのは、まだ毛の色も変わらない幼少の頃でした。幼獣園の先生が弾いてくれたのがきっかけですね。それこそ「きらきら星」だったり童謡をたくさん教えてもらいましたよ。
今思えばとても簡単な曲ばかりだったんですけどね……でもそれがすごく楽しかったんですよ!それからというもの毎日のように練習して……いつの間にか自分で曲を作れるようになっていました(笑)
そういえばその時初めて作った曲が『星のかけらを探しに行きましょう』っていう曲で……。はい、あのバーシア・ババーシアの……あっすみません話が逸れてしまいましたね。
えっとどこまでお話ししましたっけ?あぁそうだ、修理の見積もりでしたね。こちらのギターの弦、実はクロクジラのヒゲでできている大変貴重なもので……交換となると漁師さんにお願いするしか方法がなくて……あっ!ヒゲオヤジのヒゲならすぐ用意できます!駅前に沢山いますから。あれなら樹脂製のよりずっとマシですよ。ぇぇヤニがいい具合についていて丈夫なうえ長持ちします。はい、ではそれで承らせていただきますね。少々時間がかかりますんでゆっくり店内をご覧になっていってくださいませ~♪
ーーー
「お姉ちゃん!」先ほどの客に修理した楽器を渡してキツネ煙草で一服していると、奥の部屋にいた妹が両耳をピン!と立ててやってきた。彼女の名前はキヌコ。
今日、7月7日は独立記念日の祝日だから店を早めに閉めて二人で縁日に行こうって約束していたんだけど……
「遅い!はよせんとふっくらお揚げさんの屋台終わるやろがい!」頬っぺた膨らまして怒る姿もまた可愛いんだけれど今はちょっと困ってしまう。
私たちは血の繋がった姉妹だけど私の体毛は銀色で妹のそれは茶色をしている。それに瞳の色はオッドアイだ。
おそらく父親似だろうと思うのだが……詳しいことはわからないしあまり興味もない。そんなことよりも妹は私と一緒にお祭りに行くことを楽しみにしているのだ。
だってほらこんなにも尻尾振っちゃうくらいにはテンション上がってるみたいだし。
おっと、壁掛け時計を見るともう午後5時を過ぎてるし、そろそろいい頃合いか。
私は吸っていたタバコを灰皿に押しつけるとエプロンを外しながら立ち上がった。すると彼女もそれに倣って立ち上がりカウンター越しに身を乗り出してくる。
そんな仕草ひとつ取ってみてもこの子はまだ子供なんだなって思う。だって背伸びしても私の胸元くらいの背丈しか無いわけですもん(泣)まあいっか。
「よし行くぞ」私が声をかけるとお揃いのヒトのお面をつけた私たちは店を出た。
ーつづくー
ピアノにギター、バイオリン。ドラムやベースといった大きなものから小さなハーモニカまで、さまざまな種類のものがありますよね。
私が初めて音楽に触れたのは、まだ毛の色も変わらない幼少の頃でした。幼獣園の先生が弾いてくれたのがきっかけですね。それこそ「きらきら星」だったり童謡をたくさん教えてもらいましたよ。
今思えばとても簡単な曲ばかりだったんですけどね……でもそれがすごく楽しかったんですよ!それからというもの毎日のように練習して……いつの間にか自分で曲を作れるようになっていました(笑)
そういえばその時初めて作った曲が『星のかけらを探しに行きましょう』っていう曲で……。はい、あのバーシア・ババーシアの……あっすみません話が逸れてしまいましたね。
えっとどこまでお話ししましたっけ?あぁそうだ、修理の見積もりでしたね。こちらのギターの弦、実はクロクジラのヒゲでできている大変貴重なもので……交換となると漁師さんにお願いするしか方法がなくて……あっ!ヒゲオヤジのヒゲならすぐ用意できます!駅前に沢山いますから。あれなら樹脂製のよりずっとマシですよ。ぇぇヤニがいい具合についていて丈夫なうえ長持ちします。はい、ではそれで承らせていただきますね。少々時間がかかりますんでゆっくり店内をご覧になっていってくださいませ~♪
ーーー
「お姉ちゃん!」先ほどの客に修理した楽器を渡してキツネ煙草で一服していると、奥の部屋にいた妹が両耳をピン!と立ててやってきた。彼女の名前はキヌコ。
今日、7月7日は独立記念日の祝日だから店を早めに閉めて二人で縁日に行こうって約束していたんだけど……
「遅い!はよせんとふっくらお揚げさんの屋台終わるやろがい!」頬っぺた膨らまして怒る姿もまた可愛いんだけれど今はちょっと困ってしまう。
私たちは血の繋がった姉妹だけど私の体毛は銀色で妹のそれは茶色をしている。それに瞳の色はオッドアイだ。
おそらく父親似だろうと思うのだが……詳しいことはわからないしあまり興味もない。そんなことよりも妹は私と一緒にお祭りに行くことを楽しみにしているのだ。
だってほらこんなにも尻尾振っちゃうくらいにはテンション上がってるみたいだし。
おっと、壁掛け時計を見るともう午後5時を過ぎてるし、そろそろいい頃合いか。
私は吸っていたタバコを灰皿に押しつけるとエプロンを外しながら立ち上がった。すると彼女もそれに倣って立ち上がりカウンター越しに身を乗り出してくる。
そんな仕草ひとつ取ってみてもこの子はまだ子供なんだなって思う。だって背伸びしても私の胸元くらいの背丈しか無いわけですもん(泣)まあいっか。
「よし行くぞ」私が声をかけるとお揃いのヒトのお面をつけた私たちは店を出た。
ーつづくー
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