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日常の変化?

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朝から面倒な授業を受けて、そろそろお昼の時間になる。何時間もうけていた重い腰を持ち上げて、昼飯を買いに行く。

購買の場所は、一階の端っこ。
教室から遠い訳では無いが、軽い運動になる。


「おばちゃん、こんちは。 」

購買のおばちゃん 「こんにちは、今日も同じのでいいのかしら?」

何日も来ていれば、顔なじみにもなり、店でいう常連客って感じなのだろう。”いつもの”といえば、伝わるほどきている。

「うん。それで、おねがい。」

おばちゃんは、慣れた手つきで、袋を開き焼きそばパンにいちごジャムパン、麦茶をいれる。

「じゃあ、全部で400円ね。いつもありがとう」

軽く会釈をして、教室へと戻った。



教師へ戻るとなにやら騒がしくいつもの昼休み
好きではないが嫌いでもない…。

まぁ、少しうるさいかなと思うところで
自分の席へついて早速買ってきたパンを口につける。




廊下から騒がしい声が聞こえる。
(あぁ、また始まったのか)

俺の平和な日常にも一つだけ異質なことがある。一つだけ気になること。
それはいじめだ。
正直俺には全く関係ないことだが見ていられない。

誰か止める訳でもなく俺も止めようとは思わない。
平和な日常が壊されるのは嫌だからな。

女子生徒A
「あいつらもよくやるよね…。」

女子生徒B
「…うん。まぁ、助けようなんてしたらあたし達が目つけられちゃうもん」

女子生徒C
「見ていられないけど…。怖いし」

クラスの女子がそんなことをコソコソと話している。
もう少し声を抑えた方が良さそうだけど…。
まぁ、廊下にいるから聞こえるわけないか…。
それにしても本当に気分が悪いな。

いじめられてるやつも何をやらかしたんだか…。
いじめる方も頭がどうかしている。

友人A
「何考えてんだ? 余計なことは起こすなよ」

「…起こさねーよ。あと勝手に人の思考を読むなよ」

友人A
「当たってたのかよ。笑   本当に顔に出すぎだから気をつけろよ。 お前は上位ランクだから絡まれないけど、何を起こすか分からない連中だから。」

「…大丈夫だよ。」

”大丈夫”
なんの確証があってそんなことを口に出せるのか。
正直 その対象になる確率は少なくない。
今は別でいじめられる人がいるだけで、明日になったら俺にだって来るかもしれない。

ただ、何もしないまま
見ないまま、聞かないまま
なんて上手くいくはずがない。


いつ誰がそいつのターゲットになるか。
この狭い世界で起きる俺の世界の中の変化に過ぎない。

けど、ちゃんとした変化へと繋がる

他人事ではない。

俺の中の平和な日常が続くことを
変化するわけがないと信じている。

それだけは言える
なんとでも言えるだろうな。


「俺は関係ない」 「私は大丈夫」
「だって、そういうことをしてるのはあの人たちだもの」


そうやって自分を守って気づけないようにしないと自分の心が
気持ちがおかしくなってしまいそうになるから
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