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視線は南へ
PHASE-1833【拠点の南と南西へ】
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頼れる漢カイル。
マイヤはそんなカイルのブレーキ役であり、柔らかい対応でバランスをとっているといったところか。
鞭による拘束は柔らかい対応ではなかったけど、荒くれ冒険者には丁度いいのかもしれない。
実際、さっきの奴もマイヤには素直になってたしな。強い美人には誰もが弱いってもんだ。
影を投影させたような黒髪にアメジストのような美しい瞳。
左頬には刀傷が残っているが、その傷が美しさを引き立ててもいる。
美しくもありながら歴戦の傷を負っているってのは、荒くれ冒険者にはぶっささる魅力的ポイントにもなりそう。
「さっきの三人はともかくとして、他の冒険者との関係性は?」
「すこぶるいいですよ」
「力で押さえ込んだからか?」
「違いますよ。会頭が他のギルドとも交友を結んでくれていたんで、そこの連中とは仲良くやってます」
と、カイル。
で、そんなギルドとギルドの繋がりで関係性が大きくなれば、野良や未だ関係性の無いギルドの者達も交友を持っておかないと取り残されるかもしれないと考えたようで、距離を縮めてお互いに協力しているということだった。
さっきの連中のように遅れて参加してきたのが勘違いをしてしまうようだ。
勘違いした連中に現実を分からせるため、カイルが教育をしてくれているってことか。
だとしても、
「出来るだけ穏便に頼むよ。鞘当て程度で毎度毎度、殴り合っててもきりがないからね」
「分かりました」
俺の言葉には素直なんだよな。
あとベルか。おもっくそしばかれてるからな。
「俺よりもドッセン・バーグなんてもっとヒドイですけどね」
「アイツはアイツで厳しいからな」
俺たちのギルドだけでなく、他の面子を含めての混合編成による連携指導を行っているという。
どのパーティーに入っても直ぐにそこの連中と動きを合わせることが出来るドッセン・バーグには適任だ。
「おらぁぁぁ! おせえんだよ! もっと前衛のために機敏に動け。前衛も前衛で後衛の動きを理解しろ!」
と、ちょっと離れた位置から聞こえてくる怒号。
カイルが言うように厳しめのようだな。
ビジョンで露天練兵場を眺めれば、ちょうど尻に蹴りを入れていた。
この地に集った面々だから、さっきの連中同様に血の気が多いようで、ドッセン・バーグを相手に反骨精神を見せていた。
対するドッセン・バーグも眉間の皺を深くし、睨みながら接近。
そこに小さな体のコルレオンが間に入って双方をなだめる。
いい緩衝材になってくれているな。
亜人嫌いだったけど、今ではコボルトであるコルレオンといいコンビになっている。
――カイル達と軽く会話を交わしてから南外側へと出てみる。
等間隔に立哨が配置され、常に南側へと睨みを利かせていた。
俺が通る度に会釈をしてくれるのでそれに対応しつつ、
「当然だけど南側は北側よりも強固にしてるね」
「だな」
北側と違ってマッドゴーレムや黒鍬達が日が沈んでも尚、空堀と土塁を幾重も掘っては盛っていく。
空堀、土塁、拒馬にチェコの針鼠。
現状この組み合わせが四重。
これを見たら攻める側は躊躇してしまうね。
要塞トールハンマーとはまた違った攻めづらさがある。
「会頭」
「パロンズ氏」
以前、一緒にエルウルドの森で戦ったドワーフのパロンズ氏が自身の召喚したマッドゴーレムを操って作業に参加してくれていた。
「中々に順調でしょう」
「ですね」
控えめな性格だったけど、今では自分の頑張りをアピールできるようになっている。
自分のマッドゴーレムが活躍していることが誇らしいようだ。
他のドワーフと比べればまだまだ引っ込み思案なところはあるようだけど、自信を持って行動してくれているのは喜ばしい。
「この先――南西の拠点内にはギムロン殿がおりますよ。キュクロプスのご兄弟も」
「行ってみますよ」
挨拶を交わして次の場所。
「熱いよ……」
「鉄火場だからな」
あまりの蒸し暑さにミルモンは俺の左肩でぐったりと寝転ぶ。俺だけ火龍装備の恩恵で問題ないのが申し訳ない。
「豪快だな」
鍛冶場にお邪魔すればキュクロプス三兄弟が自分たちの体躯に見合った金槌を金属板へと打ち込んでいく。
赤々と染まった金属を叩けば激しい音とともに周囲へと火の粉が舞う。
人間やドワーフが打ち込むのとはわけが違う。火の粉が雨粒のように周囲へと飛び散る。
三兄弟へと近づくだけで大やけどしそうだ。
デカい金属の板を叩いて伸ばし。不純物を取り出して強度を高める。
行程を終えれば次の素材。
手先が器用な巨人の仕事はとても早い。
「これは会頭」
俺に気づけば作業を止めて挨拶をしてくれるのは――髷一つなので長男のアルゲース氏だな。
「凄いですね。大型の装備ですか」
「小札ではなく一枚鉄でつくる馬甲ですよ」
とのこと。
もちろん大型生物のための装備と予備も制作してくれているという。
後は召喚されたゴーレムたちの為の武器も作っているとのこと。
召喚時間は術者の技量次第なので攻め入る時には使いづらいが、お偉方がいる本陣防衛用のゴーレムの為の装備を作っているそうだ。
「なんで攻める時は使いづらいのさ?」
と、ミルモン。
「重いからね。ゴーレム用の装備を前線に運ぶとなればそれ専用に人員を割かないといけないからね」
最前線でゴーレムを召喚した場合、その度に術者の側にゴーレム用の装備を運ばないとならないからな。
流石にそれは非効率。
本陣に敵が迫った時に術者がゴーレムを召喚すれば、本陣に備えた装備を使用しての撃退は容易と説明すれば納得するミルモン。
ミルモンにそう説明をしながらも攻城戦へと移行した時のことも考える。
破城槌の代わりを一体のゴーレムで補えるなら、最前線にゴーレム用の武器を用意したいという欲も生まれる。
こっちにはオーガやトロールはいないけど、チコ達マンティコアなんかはいるからな。
獣甲にハードポイント機能を設けてゴーレム装備を運べるようになれば、問題は解決できそうではある。
後で王様や先生に案を出しておこう。
マイヤはそんなカイルのブレーキ役であり、柔らかい対応でバランスをとっているといったところか。
鞭による拘束は柔らかい対応ではなかったけど、荒くれ冒険者には丁度いいのかもしれない。
実際、さっきの奴もマイヤには素直になってたしな。強い美人には誰もが弱いってもんだ。
影を投影させたような黒髪にアメジストのような美しい瞳。
左頬には刀傷が残っているが、その傷が美しさを引き立ててもいる。
美しくもありながら歴戦の傷を負っているってのは、荒くれ冒険者にはぶっささる魅力的ポイントにもなりそう。
「さっきの三人はともかくとして、他の冒険者との関係性は?」
「すこぶるいいですよ」
「力で押さえ込んだからか?」
「違いますよ。会頭が他のギルドとも交友を結んでくれていたんで、そこの連中とは仲良くやってます」
と、カイル。
で、そんなギルドとギルドの繋がりで関係性が大きくなれば、野良や未だ関係性の無いギルドの者達も交友を持っておかないと取り残されるかもしれないと考えたようで、距離を縮めてお互いに協力しているということだった。
さっきの連中のように遅れて参加してきたのが勘違いをしてしまうようだ。
勘違いした連中に現実を分からせるため、カイルが教育をしてくれているってことか。
だとしても、
「出来るだけ穏便に頼むよ。鞘当て程度で毎度毎度、殴り合っててもきりがないからね」
「分かりました」
俺の言葉には素直なんだよな。
あとベルか。おもっくそしばかれてるからな。
「俺よりもドッセン・バーグなんてもっとヒドイですけどね」
「アイツはアイツで厳しいからな」
俺たちのギルドだけでなく、他の面子を含めての混合編成による連携指導を行っているという。
どのパーティーに入っても直ぐにそこの連中と動きを合わせることが出来るドッセン・バーグには適任だ。
「おらぁぁぁ! おせえんだよ! もっと前衛のために機敏に動け。前衛も前衛で後衛の動きを理解しろ!」
と、ちょっと離れた位置から聞こえてくる怒号。
カイルが言うように厳しめのようだな。
ビジョンで露天練兵場を眺めれば、ちょうど尻に蹴りを入れていた。
この地に集った面々だから、さっきの連中同様に血の気が多いようで、ドッセン・バーグを相手に反骨精神を見せていた。
対するドッセン・バーグも眉間の皺を深くし、睨みながら接近。
そこに小さな体のコルレオンが間に入って双方をなだめる。
いい緩衝材になってくれているな。
亜人嫌いだったけど、今ではコボルトであるコルレオンといいコンビになっている。
――カイル達と軽く会話を交わしてから南外側へと出てみる。
等間隔に立哨が配置され、常に南側へと睨みを利かせていた。
俺が通る度に会釈をしてくれるのでそれに対応しつつ、
「当然だけど南側は北側よりも強固にしてるね」
「だな」
北側と違ってマッドゴーレムや黒鍬達が日が沈んでも尚、空堀と土塁を幾重も掘っては盛っていく。
空堀、土塁、拒馬にチェコの針鼠。
現状この組み合わせが四重。
これを見たら攻める側は躊躇してしまうね。
要塞トールハンマーとはまた違った攻めづらさがある。
「会頭」
「パロンズ氏」
以前、一緒にエルウルドの森で戦ったドワーフのパロンズ氏が自身の召喚したマッドゴーレムを操って作業に参加してくれていた。
「中々に順調でしょう」
「ですね」
控えめな性格だったけど、今では自分の頑張りをアピールできるようになっている。
自分のマッドゴーレムが活躍していることが誇らしいようだ。
他のドワーフと比べればまだまだ引っ込み思案なところはあるようだけど、自信を持って行動してくれているのは喜ばしい。
「この先――南西の拠点内にはギムロン殿がおりますよ。キュクロプスのご兄弟も」
「行ってみますよ」
挨拶を交わして次の場所。
「熱いよ……」
「鉄火場だからな」
あまりの蒸し暑さにミルモンは俺の左肩でぐったりと寝転ぶ。俺だけ火龍装備の恩恵で問題ないのが申し訳ない。
「豪快だな」
鍛冶場にお邪魔すればキュクロプス三兄弟が自分たちの体躯に見合った金槌を金属板へと打ち込んでいく。
赤々と染まった金属を叩けば激しい音とともに周囲へと火の粉が舞う。
人間やドワーフが打ち込むのとはわけが違う。火の粉が雨粒のように周囲へと飛び散る。
三兄弟へと近づくだけで大やけどしそうだ。
デカい金属の板を叩いて伸ばし。不純物を取り出して強度を高める。
行程を終えれば次の素材。
手先が器用な巨人の仕事はとても早い。
「これは会頭」
俺に気づけば作業を止めて挨拶をしてくれるのは――髷一つなので長男のアルゲース氏だな。
「凄いですね。大型の装備ですか」
「小札ではなく一枚鉄でつくる馬甲ですよ」
とのこと。
もちろん大型生物のための装備と予備も制作してくれているという。
後は召喚されたゴーレムたちの為の武器も作っているとのこと。
召喚時間は術者の技量次第なので攻め入る時には使いづらいが、お偉方がいる本陣防衛用のゴーレムの為の装備を作っているそうだ。
「なんで攻める時は使いづらいのさ?」
と、ミルモン。
「重いからね。ゴーレム用の装備を前線に運ぶとなればそれ専用に人員を割かないといけないからね」
最前線でゴーレムを召喚した場合、その度に術者の側にゴーレム用の装備を運ばないとならないからな。
流石にそれは非効率。
本陣に敵が迫った時に術者がゴーレムを召喚すれば、本陣に備えた装備を使用しての撃退は容易と説明すれば納得するミルモン。
ミルモンにそう説明をしながらも攻城戦へと移行した時のことも考える。
破城槌の代わりを一体のゴーレムで補えるなら、最前線にゴーレム用の武器を用意したいという欲も生まれる。
こっちにはオーガやトロールはいないけど、チコ達マンティコアなんかはいるからな。
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後で王様や先生に案を出しておこう。
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