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新公爵
PHASE-914【ご先祖様も有名人】
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先生に比べると目立った活躍はなかったけど、失敗をしなかった軍師として有名な荀攸さん。
先生が前線によく出る曹操に代わって政治に携わる一方で、荀攸さんは前へと出て堅実で信頼できる軍師として活躍。
曹操の筆頭軍師といえば? となれば荀攸さんの名が上げられることもある。
軍師として前線で活躍もしてもらいたいけど、荀攸さんの政治力の高さも魅力。
現状、このミルド領を完全平定させないとお話にならない。
なので前線ではなく先生と共に政務に携わってもらいたい。
政治方面で崩した方が早いからな。それでも齟齬が生じたら政治の最終手段である戦争となるわけだ。
そうなる前にこの二人の叡智で解決してもらいたい。
先生こと荀彧さんに荀攸さん――か。
よくよく考えると凄い二人だな。
ご先祖様は性悪説でお馴染みの思想家、荀子。
そんなビッグネームなご先祖様をもつ三国志界のサラブレッド二人に励んでいただき、この領地を瞬く間に平定してもらいましょう。
そして召喚した者として俺も全力で行動し、協力しないと!
――――。
公都に入ってから公爵屋敷に到着するまでに二日もかかるとは思いもよらなかった……。
どんだけ広いんだよ。王都なら外周の城壁から城まで馬を走らせれば直ぐだぞ。
権力者として王様よりも大きな力を有したかったってのが分かるね――、
「おお待っておったぞ」
――この爺様は。
野心を持っていた時は王都よりも立派な都を築き、自分こそが次代の王に相応しいとか思ってたんだろうな。
それに、やっぱりコンクリートの存在が大きい。
煉瓦なんかを積んでいくよりも簡単に堅牢な壁が出来上がる。
だからこそこの公都の外周防御壁も長大なものが築けたんだろうからな。
「我が孫よ疲れたであろう。ゆっくりと休むがいい」
「全然疲れてないです」
だってずっと公都の中を移動してただけだからね。
要所要所で休憩できる場所がしっかりとあったからね。
どうなのよ。休憩するだけのために屋敷が建ってるってのは……。
「お爺様。無駄が多すぎますよこの公都は」
「確かにそうかもしれんが、権威を他の貴族に見せるためには必要な事でもある」
「権威を見せるために金を無駄に使いすぎですよ。権威なら俺がしっかりと見せますから」
主にプレイギアでね。
「なんとも豪気である。ならば公都内の休憩所は取り壊すか?」
あの規模の屋敷を休憩所って言えることが豪気だよ。規格外すぎる。
「開放してこの都で励む者たちに貸し与えましょう。家賃を取って住まわせます」
と、先生。
「インスラにするということか」
インスラってなんや? と思っていれば、先生がアパートみたいなものだと簡単に教えてくれた。
それでいいと俺が肯定すれば、
「この地はすでにお前が所有している。お前の決定が全てだ」
と、爺様は賛同。
なんか孫が出来て甘いとかじゃなくて、この爺様は基本が優しくて甘いんだろう。
以前の先生の話でも出来のいい息子二人が亡くなってからは、カリオネルを可愛がっていたと言ってたもんな。
結果、馬鹿息子となり、あろうことか自分まで昏睡状態にされたんだからな。
前王の時代は賢人であっても、プライベートは以外と隙だらけってか。
カリオネルと違って俺は甘えないでしっかりとやっていこう。
「喉が渇きましたよ」
「おお、それは一大事だな。早速、飲み物を用意しよう」
「出来る事なら食事もお願いします。豪快なお肉の料理がいいです」
「待っておれ。この少女の言うような料理を準備してくれ」
ええ……。
俺だけでなくコクリコにも甘々じゃねえか……。
側にいる白髪の執事っぽい人に頼めば、返事と一礼の後、シュンと音も立てずに消えた。
多分アクセルだな。流石は大貴族の執事ってところか。
ファンタジー作品だと執事が馬鹿強いって設定はあるあるだけど、実際に見ると驚かされるね。
先生が前線によく出る曹操に代わって政治に携わる一方で、荀攸さんは前へと出て堅実で信頼できる軍師として活躍。
曹操の筆頭軍師といえば? となれば荀攸さんの名が上げられることもある。
軍師として前線で活躍もしてもらいたいけど、荀攸さんの政治力の高さも魅力。
現状、このミルド領を完全平定させないとお話にならない。
なので前線ではなく先生と共に政務に携わってもらいたい。
政治方面で崩した方が早いからな。それでも齟齬が生じたら政治の最終手段である戦争となるわけだ。
そうなる前にこの二人の叡智で解決してもらいたい。
先生こと荀彧さんに荀攸さん――か。
よくよく考えると凄い二人だな。
ご先祖様は性悪説でお馴染みの思想家、荀子。
そんなビッグネームなご先祖様をもつ三国志界のサラブレッド二人に励んでいただき、この領地を瞬く間に平定してもらいましょう。
そして召喚した者として俺も全力で行動し、協力しないと!
――――。
公都に入ってから公爵屋敷に到着するまでに二日もかかるとは思いもよらなかった……。
どんだけ広いんだよ。王都なら外周の城壁から城まで馬を走らせれば直ぐだぞ。
権力者として王様よりも大きな力を有したかったってのが分かるね――、
「おお待っておったぞ」
――この爺様は。
野心を持っていた時は王都よりも立派な都を築き、自分こそが次代の王に相応しいとか思ってたんだろうな。
それに、やっぱりコンクリートの存在が大きい。
煉瓦なんかを積んでいくよりも簡単に堅牢な壁が出来上がる。
だからこそこの公都の外周防御壁も長大なものが築けたんだろうからな。
「我が孫よ疲れたであろう。ゆっくりと休むがいい」
「全然疲れてないです」
だってずっと公都の中を移動してただけだからね。
要所要所で休憩できる場所がしっかりとあったからね。
どうなのよ。休憩するだけのために屋敷が建ってるってのは……。
「お爺様。無駄が多すぎますよこの公都は」
「確かにそうかもしれんが、権威を他の貴族に見せるためには必要な事でもある」
「権威を見せるために金を無駄に使いすぎですよ。権威なら俺がしっかりと見せますから」
主にプレイギアでね。
「なんとも豪気である。ならば公都内の休憩所は取り壊すか?」
あの規模の屋敷を休憩所って言えることが豪気だよ。規格外すぎる。
「開放してこの都で励む者たちに貸し与えましょう。家賃を取って住まわせます」
と、先生。
「インスラにするということか」
インスラってなんや? と思っていれば、先生がアパートみたいなものだと簡単に教えてくれた。
それでいいと俺が肯定すれば、
「この地はすでにお前が所有している。お前の決定が全てだ」
と、爺様は賛同。
なんか孫が出来て甘いとかじゃなくて、この爺様は基本が優しくて甘いんだろう。
以前の先生の話でも出来のいい息子二人が亡くなってからは、カリオネルを可愛がっていたと言ってたもんな。
結果、馬鹿息子となり、あろうことか自分まで昏睡状態にされたんだからな。
前王の時代は賢人であっても、プライベートは以外と隙だらけってか。
カリオネルと違って俺は甘えないでしっかりとやっていこう。
「喉が渇きましたよ」
「おお、それは一大事だな。早速、飲み物を用意しよう」
「出来る事なら食事もお願いします。豪快なお肉の料理がいいです」
「待っておれ。この少女の言うような料理を準備してくれ」
ええ……。
俺だけでなくコクリコにも甘々じゃねえか……。
側にいる白髪の執事っぽい人に頼めば、返事と一礼の後、シュンと音も立てずに消えた。
多分アクセルだな。流石は大貴族の執事ってところか。
ファンタジー作品だと執事が馬鹿強いって設定はあるあるだけど、実際に見ると驚かされるね。
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