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矮人と巨人
PHASE-1357【求めていた多方向】
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「凄いじゃないか!」
「そうでしょ!」
どうだとばかりに形のいい胸を反らせてくる。
この立ち位置だと下乳部分を拝ませてもらう。
金属の胸当てからでも膨らみが分かるというサイズにありがたや~。
――うむ。俺のスケベ心、こんな状況でも発揮させることが出来る。
でもって、
「空中から好き放題できるな」
それこそ矢や魔法が届かない位置のアウトレンジから攻撃が出来そうだ。
空中で集中する時間を得れば、上位魔法もポンポンと相手の頭上に放つことも出来るしな。
嬉々としてそれを言えば、
「それはまだ難しいかも……」
と、頼りない返し。
レビテーションを使用しながら他の魔法を使用するだけの技量がまだないという事だった。
飛行に集中することで今は精一杯らしく、他の魔法を使用した場合、レビテ―ションの効果が消えてしまう恐れがあるという。
その部分ではリンにはまだおよばないと悔しそうに語るも、
「攻撃方法は他にもあるからね!」
と、意識を切り替えての明るい声音。
「なのでトール」
「おうよ」
言われなくともと更にMASADAのマガジンを出してやる。
「あとグレネードも」
「使用方法は?」
「履修済み」
「そうか」
本当、俺の知らないところで、皆、様々な成長をしてくれているね~。
フラググレネードを数個召喚。
俺の雑嚢に収納してシャルナにソレを投げ渡せば、
「ボミングってのを見せてあげるよ」
「おう。頼む」
――言葉なんかも教わっているようだな。
高高度まで飛翔するシャルナをただ見上げるオークとカクエンの部隊。
そこにファルシオン二刀持ちの十体長が怒気を纏わせ、見上げるだけでなく撃ち落とせ! と、言ったところで時すでに遅し。
矢が威力を発揮することが出来ない高度まで移動されれば、悔しそうなうなり声を上げていた。
魔法による攻撃で対空をするも、術者の実力ってのもあるのか、矢が届かない時点で魔法も届かないといった感じだった。
対して、
「弾雨と爆発のデリバリーサービスをお届けしてあげる!」
――……言い回しがゲッコーさんや俺みたいになってるな……。
相手の射程外からの射撃。
それにより乱れたところで手榴弾を手にする。
履修済みと言うだけあって手榴弾の扱いもお手の物。
高速で急降下しつつ、ピンを抜いた手榴弾を乱れた陣形に投げつけてから急上昇。
これでサイレンを鳴らせば、急降下爆撃機であるシュトゥーカだな。
以前にヒッポグリフに騎獣していたホブゴブリン配下のゴブリン達にも同じような考えが浮かんだけど、シャルナのは速さが違う。
高速移動で飛行するシャルナを狙って落とすってのは無理がある。
シャルナが上昇するところで地面に落下した手榴弾が最高のタイミングで爆発。
ピンを抜いてどのくらいで爆発するのかというのもシャルナは把握できているようだった。
――これを繰り返しつつ陣形を無茶苦茶にし、徐々にレビテーションのコツを掴んできたのか、相手の射程外からの射撃以外だけでなく、降下時にMASADAを撃ちながらという攻撃も加えていく。
俺が求めていた多方向による三次元攻撃をシャルナが作り出してくれる。
これにより相手側の隊列が大いに崩れた。
高高度からの射撃。
射撃をしつつ降下してきての手榴弾投擲。
デリバリーサービスのお品書き通り、弾丸の雨と爆発によって相手は完全に恐れを抱いてしまう。
「この程度で怯むな!」
と、ハルダームが怒号を飛ばす。
ラプスによるアドバンテージを失ったとわずかでも抱いてしまったのか、声には苛立ちだけでなく焦燥感も漂っている。
あの声音からして、これ以上の隠し球をハルダームが有しているというのはないと判断してもいいだろう。
「シャルナ姉ちゃんやるね~」
「だな。殆どの相手が上空に意識しすぎてこちらへの攻撃が来なくなったからな」
立ち止まってミルモンと会話が出来るほどの余裕が出来てしまった。
あのシャルナに対抗するためにはヤヤラッタのような飛行能力を有した者がいないと駄目なんだろうけども、陸戦に特化しているであろう蹂躙王の部隊に羽のある種族ってのはそうはいないんだろうな。
ヒッポグリフなんかがいれば話は別だけど、現状、姿を見ないから騎獣部隊ってのはいないようだな。
「兄ちゃん狙うなら」
「当然、いま仕掛けずしていつ仕掛けるってやつだ、待ち望んでいた三次元攻撃だからな」
流石と言うべきは、俺よりも早くに行動を起こしているコクリコ。
隙だらけとなっている連中に対してアドンとサムソンを従えながら接近戦に勢いをつけている。
俺も負けじとAR-57にて射撃を始める。
上ばかりに気を取られて、障壁魔法をそっちにばかり向けている事を後悔させてやるとばかりに弾丸を撃ち込んでいけば、バタバタと前線の相手が倒れていく。
「形勢はこちらが優勢となったな! ハルダーム!」
「黙れ勇者! 何をしているか! 早くあのエルフを落とすのだ!」
「自分でやってみなさいよ」
シャルナがそう言いながらハルダームに狙いを定めて銃弾を撃ち込んでいく。
「ぐぬぅ……」
プロテクションを展開させる時間を与えないとばかりに急降下しながらの正確な射撃。
ハルダームの顔にソレが命中。
頬部分に銃弾が当たるも致命傷にならないのは六メートルを超える巨人でもあるし、超速再生持ちってのもあるんだろうが、弾丸自体を目で捕捉するのは難しそうだった。
.357マグナム弾を指で挟んでみせたデミタスと比べれば、それだけで格下だというのが分かる。
まあアサルトライフルと拳銃では初速が違うけども。
だとしても、デミタスならアサルトライフルから発射される弾丸も、指挟みは難しくても手でキャッチはするだろうけどね!
と、フンスと鼻息を荒くしながら、敵であるデミタスを誇る俺がいる。
「そうでしょ!」
どうだとばかりに形のいい胸を反らせてくる。
この立ち位置だと下乳部分を拝ませてもらう。
金属の胸当てからでも膨らみが分かるというサイズにありがたや~。
――うむ。俺のスケベ心、こんな状況でも発揮させることが出来る。
でもって、
「空中から好き放題できるな」
それこそ矢や魔法が届かない位置のアウトレンジから攻撃が出来そうだ。
空中で集中する時間を得れば、上位魔法もポンポンと相手の頭上に放つことも出来るしな。
嬉々としてそれを言えば、
「それはまだ難しいかも……」
と、頼りない返し。
レビテーションを使用しながら他の魔法を使用するだけの技量がまだないという事だった。
飛行に集中することで今は精一杯らしく、他の魔法を使用した場合、レビテ―ションの効果が消えてしまう恐れがあるという。
その部分ではリンにはまだおよばないと悔しそうに語るも、
「攻撃方法は他にもあるからね!」
と、意識を切り替えての明るい声音。
「なのでトール」
「おうよ」
言われなくともと更にMASADAのマガジンを出してやる。
「あとグレネードも」
「使用方法は?」
「履修済み」
「そうか」
本当、俺の知らないところで、皆、様々な成長をしてくれているね~。
フラググレネードを数個召喚。
俺の雑嚢に収納してシャルナにソレを投げ渡せば、
「ボミングってのを見せてあげるよ」
「おう。頼む」
――言葉なんかも教わっているようだな。
高高度まで飛翔するシャルナをただ見上げるオークとカクエンの部隊。
そこにファルシオン二刀持ちの十体長が怒気を纏わせ、見上げるだけでなく撃ち落とせ! と、言ったところで時すでに遅し。
矢が威力を発揮することが出来ない高度まで移動されれば、悔しそうなうなり声を上げていた。
魔法による攻撃で対空をするも、術者の実力ってのもあるのか、矢が届かない時点で魔法も届かないといった感じだった。
対して、
「弾雨と爆発のデリバリーサービスをお届けしてあげる!」
――……言い回しがゲッコーさんや俺みたいになってるな……。
相手の射程外からの射撃。
それにより乱れたところで手榴弾を手にする。
履修済みと言うだけあって手榴弾の扱いもお手の物。
高速で急降下しつつ、ピンを抜いた手榴弾を乱れた陣形に投げつけてから急上昇。
これでサイレンを鳴らせば、急降下爆撃機であるシュトゥーカだな。
以前にヒッポグリフに騎獣していたホブゴブリン配下のゴブリン達にも同じような考えが浮かんだけど、シャルナのは速さが違う。
高速移動で飛行するシャルナを狙って落とすってのは無理がある。
シャルナが上昇するところで地面に落下した手榴弾が最高のタイミングで爆発。
ピンを抜いてどのくらいで爆発するのかというのもシャルナは把握できているようだった。
――これを繰り返しつつ陣形を無茶苦茶にし、徐々にレビテーションのコツを掴んできたのか、相手の射程外からの射撃以外だけでなく、降下時にMASADAを撃ちながらという攻撃も加えていく。
俺が求めていた多方向による三次元攻撃をシャルナが作り出してくれる。
これにより相手側の隊列が大いに崩れた。
高高度からの射撃。
射撃をしつつ降下してきての手榴弾投擲。
デリバリーサービスのお品書き通り、弾丸の雨と爆発によって相手は完全に恐れを抱いてしまう。
「この程度で怯むな!」
と、ハルダームが怒号を飛ばす。
ラプスによるアドバンテージを失ったとわずかでも抱いてしまったのか、声には苛立ちだけでなく焦燥感も漂っている。
あの声音からして、これ以上の隠し球をハルダームが有しているというのはないと判断してもいいだろう。
「シャルナ姉ちゃんやるね~」
「だな。殆どの相手が上空に意識しすぎてこちらへの攻撃が来なくなったからな」
立ち止まってミルモンと会話が出来るほどの余裕が出来てしまった。
あのシャルナに対抗するためにはヤヤラッタのような飛行能力を有した者がいないと駄目なんだろうけども、陸戦に特化しているであろう蹂躙王の部隊に羽のある種族ってのはそうはいないんだろうな。
ヒッポグリフなんかがいれば話は別だけど、現状、姿を見ないから騎獣部隊ってのはいないようだな。
「兄ちゃん狙うなら」
「当然、いま仕掛けずしていつ仕掛けるってやつだ、待ち望んでいた三次元攻撃だからな」
流石と言うべきは、俺よりも早くに行動を起こしているコクリコ。
隙だらけとなっている連中に対してアドンとサムソンを従えながら接近戦に勢いをつけている。
俺も負けじとAR-57にて射撃を始める。
上ばかりに気を取られて、障壁魔法をそっちにばかり向けている事を後悔させてやるとばかりに弾丸を撃ち込んでいけば、バタバタと前線の相手が倒れていく。
「形勢はこちらが優勢となったな! ハルダーム!」
「黙れ勇者! 何をしているか! 早くあのエルフを落とすのだ!」
「自分でやってみなさいよ」
シャルナがそう言いながらハルダームに狙いを定めて銃弾を撃ち込んでいく。
「ぐぬぅ……」
プロテクションを展開させる時間を与えないとばかりに急降下しながらの正確な射撃。
ハルダームの顔にソレが命中。
頬部分に銃弾が当たるも致命傷にならないのは六メートルを超える巨人でもあるし、超速再生持ちってのもあるんだろうが、弾丸自体を目で捕捉するのは難しそうだった。
.357マグナム弾を指で挟んでみせたデミタスと比べれば、それだけで格下だというのが分かる。
まあアサルトライフルと拳銃では初速が違うけども。
だとしても、デミタスならアサルトライフルから発射される弾丸も、指挟みは難しくても手でキャッチはするだろうけどね!
と、フンスと鼻息を荒くしながら、敵であるデミタスを誇る俺がいる。
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