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PHASE-1425【ヴィルコラク戦】
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「ガルム氏に異存がないなら、俺はクラックリックでも構わないけど」
「問題ない」
「だってさ。じゃあ、クラックリックにお願いするよ」
「任せてください!」
久しぶりに会頭の勇士が見られると大声で継ぎながら、高いテンションにて駆け出す。
「おう……」
――……クラックリックめ……。
テンション高いまま駆け出したのを止めなかった俺も悪いけども……。
先ほどまで騎兵による模擬戦が行われていた場所では、クラックリックの大声によって先ほど以上に人々が集まり、大気を震わせる声が上がる。
――勇者による試し合い。
模擬戦の興奮覚めやらぬ中でのエキシビションマッチ的な追加戦。
模擬戦で磨ってしまった賭け金をここで取り戻すとばかりに、周囲の方々の興奮はさらに高まる。
北門サイドから王都を訪れる旅商人や旅人。これに加えてミルド領からは公人も来ているようで、勇者ではなく公爵様が試し合いをするのか!? といった声も耳朶に入ってくる。
「こりゃ最高だね」
声が自分たちの方に向かって注がれてくるもんだから、ミルモンはご満悦。
負の感情じゃなくても、自分の承認欲求を満たせる声や感情も大歓迎のようだな。
「まさかここまでの大事になるとはな」
「お祭り騒ぎが好きな方々が多いんでしょう」
「そのようだ。自分も騒がしいのは嫌いじゃないからいいがな」
「そうなんですね」
相対するガルム氏。俺のイメージでは静寂を愛する孤高の獣戦士だと思ってたんだけどね。
さて――、
「ミルモンはどうする? 離れとくか?」
「まさか。特等席で見させてもらうよ」
「いや、でもな~」
チラリとガルム氏を見る。
強靱にてしなやか、長身という恵まれた体躯。
攻撃力は折り紙付き。怒濤の攻撃が繰り出されれば、間違いなくミルモンにも累がおよぶ。
「練習は大事だよ。オイラは兄ちゃんと常にいるって決めてるからね。相手の攻撃が迫れば躱してみせるよ。グレーターデーモンの時のような迷惑はかけないさ」
ヤヤラッタ戦では自分の存在で足を引っ張ったと思ってしまったからな。
――よし!
「じゃあ攻撃を見極めて、やばいと思ったら俺から離れるという行動も出来るようになろうな」
「オイラも鍛えないといけないからね!」
「でも今回は俺とガルム氏の戦いだからな。横からの攻撃は駄目だぞ」
「もちろん。見るだけにしておくよ」
分かっているならいい。
「話は終わったかな? 終わったなら始める準備といこう」
そう言ってガルム氏は背中を見せて自分が使用する得物を選定。
長棒に木剣、木刀などがギルドメンバーによって準備される。
運んでくれる面子にはルッチとカルエスもいた。
おっかないから遠目で見ると言っていただけあって、ガルム氏の前に立つ二人の表情は強張ったものだった。
「兄ちゃん。狼男の力とかは調べないのかい? ポーチにしまってる物で調べることが出来るんでしょ?」
「出来るけどやらない」
「――なんで?」
「数字に左右されたくないからな」
プレイギアでガルム氏のレベルや性格を調べることは無論、可能。
情報を得ることは戦いにおいて、最も重要であることも理解している。
――でも今回は止めておく。
実戦でもないし、なにより調べたことで油断が生じるかもしれない。
レベルが今まで戦ってきた存在よりも高いならいい。
高いと分かれば気を引き締めて戦いに応じるだろうけども、もし今までの強者よりもレベルが低いとなれば、間違いなくその数字に安堵するだろう。
戦闘時の安堵は油断と同義。
なので先入観を得ないまま対応する事がベストだ。
――この状況で分かるのは一つでいい。
「ガルム氏が選択する得物は――」
「これでいこう」
だろうね。
以前にハンヴィーに突き刺してきた得物は、V字状の巨大な穂先からなる槍だったからな。
選ぶのは当然――長棒。
先ほどラルゴ達が使用していたものと同様の二間槍くらいのもの。
ラルゴ達と違って二メートルを超える長身が手にすれば、三メートルを超える長さの棒も人間が手にする短槍くらいに見える。
――ブンブンッと俺の前で長棒を回してみせる。
「凄いや……」
と、ミルモンの声は上擦る。
長棒を回して生まれる強風がこちらに届いてくる。
強靱な体躯の持ち主が三メートルを超える長棒を回す。
遠心力が生み出す一撃はとんでもない威力になるというのは、目の前の光景から十分に伝わってくる。
「会頭」
目の前の演舞のような長棒捌きに魅入っていたところでクラックリック。
俺の得物はどれにするかと問いつつも手には木刀。
俺ならそれしか選ばないという事を理解してくれている。
「ありがとう」
「同じ木から作られてますが、あの体から繰り出す一撃となれば――」
「こっちの木刀をたたき折ってくるだろうね。なのでよければもう一本。最近、二刀にも力を入れているからね」
「耳にしています。会頭の二刀、拝見させてもらいます」
「無様な動きだけはしないようにするさ」
とりあえずはクラックリックの言うように、折られないように注意しないとな。
――残火やマラ・ケニタルとは違う。
同程度の武器となれば武器破壊という技もあるからな。
出来るだけ受け止めずに捌きと回避に注力しよう。
「では、やりますか――ガルム氏」
「やろうか――勇者」
互いに距離を取る。
――十歩足を進め距離を取り、見合って一礼。
「これより特別戦を行う!」
一礼を合図にクラックリックの大音声。
引き続き審判役となるクラックリックの声は熱を帯びており、周囲からもそれをかき消すほどの歓声が上がる。
「大人気だな」
「どうも」
周囲の歓声はありがたいことに俺へのものが多い。
賭けも俺への方が多いようだ。
「自分が勝利すれば大きく稼がせてやれそうだ」
「賭け金だけが戻ってくる程度に稼がせてやりますよ」
「勝利はゆずらんということか」
「当然でしょう。戦う以上は勝ちますよ」
「それはこちらも同様」
二人して笑む。
俺と違ってガルム氏は鋭い犬歯を覗かせて。
「お二人。いいですね?」
「「おう!」」
二人して応じれば、クラックリックが右手を高らかにあげる。
それを見た観衆は瞬時に静まりかえる。
クラックリックの次の言動を待っているという感じだ。
「観衆もいるのでマナの使用はピリアのみとする。ネイコスによる魔法攻撃は禁止。同意しますか?」
「「おう!」」
同様の台詞で二人して返せば、
「互いに全力を出すこと。終わった後に十全ではなかったという無様な弁解はしないように」
「「おう!」」
三度返せば――、
「では――戦え!」
発しながら空に掲げた右手を勢いよく振り下ろすクラックリック。
静まりかえっていた観衆は開始の台詞を待っていましたとばかりに、体内に溜め込んでいた興奮を声へと変えて体外に吐き出す。
「すげっ!」
全方位からの声の圧に押しつぶされそうになる。
というか――、
「鏑矢じゃないんだな」
「先ほどとは違ったな」
「ほう!?」
身を低くし、地面を滑るようにして迫ってくるガルム氏の正面からの初撃は長棒のリーチを活かした突き。
「躱すか」
「とんでもなく速いですね」
槍で例えるところの石突に近いところを右手のみで持ってからの突き。
二間槍の長さだってのに、まるでレイピアのような片手剣を思わせる。
移動速度も大概だ。
似たものだとコルレオンだけども、速さが段違い。
小柄で俊敏なコルレオンの動きがゆっくりに思える。
「問題ない」
「だってさ。じゃあ、クラックリックにお願いするよ」
「任せてください!」
久しぶりに会頭の勇士が見られると大声で継ぎながら、高いテンションにて駆け出す。
「おう……」
――……クラックリックめ……。
テンション高いまま駆け出したのを止めなかった俺も悪いけども……。
先ほどまで騎兵による模擬戦が行われていた場所では、クラックリックの大声によって先ほど以上に人々が集まり、大気を震わせる声が上がる。
――勇者による試し合い。
模擬戦の興奮覚めやらぬ中でのエキシビションマッチ的な追加戦。
模擬戦で磨ってしまった賭け金をここで取り戻すとばかりに、周囲の方々の興奮はさらに高まる。
北門サイドから王都を訪れる旅商人や旅人。これに加えてミルド領からは公人も来ているようで、勇者ではなく公爵様が試し合いをするのか!? といった声も耳朶に入ってくる。
「こりゃ最高だね」
声が自分たちの方に向かって注がれてくるもんだから、ミルモンはご満悦。
負の感情じゃなくても、自分の承認欲求を満たせる声や感情も大歓迎のようだな。
「まさかここまでの大事になるとはな」
「お祭り騒ぎが好きな方々が多いんでしょう」
「そのようだ。自分も騒がしいのは嫌いじゃないからいいがな」
「そうなんですね」
相対するガルム氏。俺のイメージでは静寂を愛する孤高の獣戦士だと思ってたんだけどね。
さて――、
「ミルモンはどうする? 離れとくか?」
「まさか。特等席で見させてもらうよ」
「いや、でもな~」
チラリとガルム氏を見る。
強靱にてしなやか、長身という恵まれた体躯。
攻撃力は折り紙付き。怒濤の攻撃が繰り出されれば、間違いなくミルモンにも累がおよぶ。
「練習は大事だよ。オイラは兄ちゃんと常にいるって決めてるからね。相手の攻撃が迫れば躱してみせるよ。グレーターデーモンの時のような迷惑はかけないさ」
ヤヤラッタ戦では自分の存在で足を引っ張ったと思ってしまったからな。
――よし!
「じゃあ攻撃を見極めて、やばいと思ったら俺から離れるという行動も出来るようになろうな」
「オイラも鍛えないといけないからね!」
「でも今回は俺とガルム氏の戦いだからな。横からの攻撃は駄目だぞ」
「もちろん。見るだけにしておくよ」
分かっているならいい。
「話は終わったかな? 終わったなら始める準備といこう」
そう言ってガルム氏は背中を見せて自分が使用する得物を選定。
長棒に木剣、木刀などがギルドメンバーによって準備される。
運んでくれる面子にはルッチとカルエスもいた。
おっかないから遠目で見ると言っていただけあって、ガルム氏の前に立つ二人の表情は強張ったものだった。
「兄ちゃん。狼男の力とかは調べないのかい? ポーチにしまってる物で調べることが出来るんでしょ?」
「出来るけどやらない」
「――なんで?」
「数字に左右されたくないからな」
プレイギアでガルム氏のレベルや性格を調べることは無論、可能。
情報を得ることは戦いにおいて、最も重要であることも理解している。
――でも今回は止めておく。
実戦でもないし、なにより調べたことで油断が生じるかもしれない。
レベルが今まで戦ってきた存在よりも高いならいい。
高いと分かれば気を引き締めて戦いに応じるだろうけども、もし今までの強者よりもレベルが低いとなれば、間違いなくその数字に安堵するだろう。
戦闘時の安堵は油断と同義。
なので先入観を得ないまま対応する事がベストだ。
――この状況で分かるのは一つでいい。
「ガルム氏が選択する得物は――」
「これでいこう」
だろうね。
以前にハンヴィーに突き刺してきた得物は、V字状の巨大な穂先からなる槍だったからな。
選ぶのは当然――長棒。
先ほどラルゴ達が使用していたものと同様の二間槍くらいのもの。
ラルゴ達と違って二メートルを超える長身が手にすれば、三メートルを超える長さの棒も人間が手にする短槍くらいに見える。
――ブンブンッと俺の前で長棒を回してみせる。
「凄いや……」
と、ミルモンの声は上擦る。
長棒を回して生まれる強風がこちらに届いてくる。
強靱な体躯の持ち主が三メートルを超える長棒を回す。
遠心力が生み出す一撃はとんでもない威力になるというのは、目の前の光景から十分に伝わってくる。
「会頭」
目の前の演舞のような長棒捌きに魅入っていたところでクラックリック。
俺の得物はどれにするかと問いつつも手には木刀。
俺ならそれしか選ばないという事を理解してくれている。
「ありがとう」
「同じ木から作られてますが、あの体から繰り出す一撃となれば――」
「こっちの木刀をたたき折ってくるだろうね。なのでよければもう一本。最近、二刀にも力を入れているからね」
「耳にしています。会頭の二刀、拝見させてもらいます」
「無様な動きだけはしないようにするさ」
とりあえずはクラックリックの言うように、折られないように注意しないとな。
――残火やマラ・ケニタルとは違う。
同程度の武器となれば武器破壊という技もあるからな。
出来るだけ受け止めずに捌きと回避に注力しよう。
「では、やりますか――ガルム氏」
「やろうか――勇者」
互いに距離を取る。
――十歩足を進め距離を取り、見合って一礼。
「これより特別戦を行う!」
一礼を合図にクラックリックの大音声。
引き続き審判役となるクラックリックの声は熱を帯びており、周囲からもそれをかき消すほどの歓声が上がる。
「大人気だな」
「どうも」
周囲の歓声はありがたいことに俺へのものが多い。
賭けも俺への方が多いようだ。
「自分が勝利すれば大きく稼がせてやれそうだ」
「賭け金だけが戻ってくる程度に稼がせてやりますよ」
「勝利はゆずらんということか」
「当然でしょう。戦う以上は勝ちますよ」
「それはこちらも同様」
二人して笑む。
俺と違ってガルム氏は鋭い犬歯を覗かせて。
「お二人。いいですね?」
「「おう!」」
二人して応じれば、クラックリックが右手を高らかにあげる。
それを見た観衆は瞬時に静まりかえる。
クラックリックの次の言動を待っているという感じだ。
「観衆もいるのでマナの使用はピリアのみとする。ネイコスによる魔法攻撃は禁止。同意しますか?」
「「おう!」」
同様の台詞で二人して返せば、
「互いに全力を出すこと。終わった後に十全ではなかったという無様な弁解はしないように」
「「おう!」」
三度返せば――、
「では――戦え!」
発しながら空に掲げた右手を勢いよく振り下ろすクラックリック。
静まりかえっていた観衆は開始の台詞を待っていましたとばかりに、体内に溜め込んでいた興奮を声へと変えて体外に吐き出す。
「すげっ!」
全方位からの声の圧に押しつぶされそうになる。
というか――、
「鏑矢じゃないんだな」
「先ほどとは違ったな」
「ほう!?」
身を低くし、地面を滑るようにして迫ってくるガルム氏の正面からの初撃は長棒のリーチを活かした突き。
「躱すか」
「とんでもなく速いですね」
槍で例えるところの石突に近いところを右手のみで持ってからの突き。
二間槍の長さだってのに、まるでレイピアのような片手剣を思わせる。
移動速度も大概だ。
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