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驕った創造主
PHASE-1689【それ内の商品!】
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二人して強気な笑みで見合っていれば、
「俺たちを前にして余裕がありすぎるんだよ!」
「あるのは当然よ! それほどの実力差があるのだからな!」
「ぎぃい!?」
俺たち二人に相手にされなかったからと、お怒り気味な私兵達が整った隊伍にて一斉に攻撃を仕掛けてくるが、それを事も無げに崩すのはジージー。
地面を滑空するように駆ける――のではなく、文字通り滑空。
翅を使って地面を滑るように飛翔してから接近すれば、速度とフルプレート装備の重量を活かしての体当たり。
そんなもんを見舞われれば練度の高い私兵でも一撃でダウン。
「そおぉぉぉら!」
グレートヘルムからのくぐもった声。
ほころびを見せて乱れた隊伍。立て直すことなど許さないと、むんずと首元を掴んで投げ飛ばしていく。
十人張りを引ける腕力を持ってすれば、大の男を軽々と投げ飛ばすのもお手の物。
ワックさんはともかくとして、宿屋から製造所までの間、巨躯なガリオンを片手で掴んで飛行してるんだからな。
並みの体型なら綿の入ったぬいぐるみを投げ飛ばすかの如くだ。
――桁外れの強さを見せつけてくれるガリオンとジージー。
この二人に任せているだけで全てが解決していきそうな状況。
べらぼうな強さに対して流石に気圧されるかとも思ったけども、
「整えろ!」
と、大したもんである。
これだけの実力差を見せつけられながらも怯むどころか、
「滾ってやがる」
「高い戦意を維持できているのは有能な証だ」
ここでもベルからお褒めのお言葉。
褒めたくなるのも分かる。
戦っているのに皆して笑みを浮かべているからな。
強者に出会えている事に喜びを感じているようだ。
「気骨があっていいね」
「お前はどうなんだ! 冒険者!」
「やる方ですよ。貴方方が苦戦している二人から勝利を手にしていますからね」
横隊による三位一体の刺突に対し、言葉を返しながら槍の突きを横移動で躱して一気に距離を詰め、隊伍の右側へと移動。
「どうです。横隊で横を取られた気分は?」
真ん中と左側の動きがワンテンポ遅れちゃうからね。
「ラピッドか!」
そう言いながら手にした槍を未練なく諸手から離せば、現在の間合いに適したショートソードへと持ち替えようとする判断の速さ。
「思い切りがいいっすね」
と言いつつ、右ストレート。
綺麗に顔面に入ればその場でうずくまる。
残りの二人も同様に対応。
ガリオンやジージーのような力強さはない地味なストレート。
ピリア有りきなら派手に吹っ飛ばせるだろうけど、それをやると下手したら死んじゃうからね。
「コイツ等、本当に強いな」
「やりやがる」
お褒めいただき有り難い。
「称賛を送ってないで攻撃を見舞ってやれ」
天井付近を飛翔するソドンバアムから発破を掛けられると、私兵達は一斉に動き出す。
今までのような三人一組による隊伍ではなく、倍の六人一組になっての行動。
倒れた仲間達にもポーションを与えれば即座に復帰してくる。
てことは、ハイポーションかそれ以上の代物か。
連中が使用しているのは――白磁の小瓶。
――……白磁の……小瓶……。
――……内のギルドのヤツじゃねえか!
ゲッコーさんが蔵元をしている酒蔵で製造されているポーションじゃねえか!
ハダン伯が必死になって先生と交渉していたし、クルーグ商会に目を掛けていたってことだったからな。
そういった繋がりで最低限購入した物が、ここの面子に配付されているってところか。
私兵の中でも精鋭のようだから配られているようだ。
「よいポーションを使っているようで」
「最高の代物だよ。これを作りだした王都の連中は天才だ」
褒めて貰えれば嬉しくもなる。
そんでもって、ちゃんと王都産と理解もしてくれている。
にやけていれば、何がおかしいのか? と、私兵達からは怪訝な顔を向けられた。
「貴重品だからな。あんまり消費させないでくれよ」
とか言う辺り、まだまだ所持している模様。
「回復しても対応できないように意識を飛ばしてやらぁ!」
悪人まる出しの語調で凄むガリオンが一足飛び。
三人一組が六人一組になったところで、
「「うぎぃぃ……」」
止められることなど不可能。一度のコンタクトで二人が吹き飛ばされ、
「ふんっ! ふっ! ふっ! ふんっ!」
拳打四連撃にて残りの四人が宙を舞う。
有言実行とばかりに六人が瞬時にして気を失い戦闘不能。
「どんだけ人数を増やして挑んだところで意味はねえよ。そもそも俺のインパルスで今以上の人数を吹っ飛ばしてんのを見ただろうが! 五十じゃ足りねえよ! 万は動員しやがれ!」
威圧とばかりに自慢の上腕二頭筋を強調するかのようなダブルバイセップス。
肩メロン! バミューダ三角筋! とか言ってあげたい立派な筋肉である。
負けじとジージー。
滑空飛行からの接近によるパワー重視のインファイト。
ガリオンに対抗意識を持っているようで、膂力だけで私兵達を叩きのめしていく。
ガリオンもガリオンでジージーの姿にオーラを禁じ手にしたのか、自慢の筋肉だけによるステゴロへと戦闘スタイルを変更。
やはり二人だけで問題ないな。
俺も活躍したかったけど、競い合うように大立ち回りをする二人の邪魔をしては悪いと思うので、見守る事にする。
「良い動きをする。連携もいい。経験もある。だが、俺を相手にするには単純に実力が足りない! 何よりも――個性が足りない!」
集団戦を得意とする私兵達では意表を突くような奇抜な攻撃がない。
真面目に隊伍を組んでいるだけの私兵達に躍りかかり、地面へと寝かせていく。
「いやはやガリオン殿の言は正しい」
ジージーも同意見なようで、もっとこちらが度肝を抜くような動きを見せてほしいものだ。と、若干、小馬鹿にしていた。
「調子に乗って!」
「調子に乗らせてくれてるのはテメー等だぞ」
「然り、然り」
ガリオンとジージーのこの返しに、無事な私兵達はお怒りモード。
ここまで押されているのに怒りを抱くだけで後退を考えないのは根性がある証拠でもあるんだろうが、それだけが留まれる理由じゃないよな。
奥の手ってのがあるんだろうね。
天井付近を飛んでいるソドンバアムが大きく動かないのもそれが理由だろう。
まだまだ戦える手段を隠し持ってるな。
「俺たちを前にして余裕がありすぎるんだよ!」
「あるのは当然よ! それほどの実力差があるのだからな!」
「ぎぃい!?」
俺たち二人に相手にされなかったからと、お怒り気味な私兵達が整った隊伍にて一斉に攻撃を仕掛けてくるが、それを事も無げに崩すのはジージー。
地面を滑空するように駆ける――のではなく、文字通り滑空。
翅を使って地面を滑るように飛翔してから接近すれば、速度とフルプレート装備の重量を活かしての体当たり。
そんなもんを見舞われれば練度の高い私兵でも一撃でダウン。
「そおぉぉぉら!」
グレートヘルムからのくぐもった声。
ほころびを見せて乱れた隊伍。立て直すことなど許さないと、むんずと首元を掴んで投げ飛ばしていく。
十人張りを引ける腕力を持ってすれば、大の男を軽々と投げ飛ばすのもお手の物。
ワックさんはともかくとして、宿屋から製造所までの間、巨躯なガリオンを片手で掴んで飛行してるんだからな。
並みの体型なら綿の入ったぬいぐるみを投げ飛ばすかの如くだ。
――桁外れの強さを見せつけてくれるガリオンとジージー。
この二人に任せているだけで全てが解決していきそうな状況。
べらぼうな強さに対して流石に気圧されるかとも思ったけども、
「整えろ!」
と、大したもんである。
これだけの実力差を見せつけられながらも怯むどころか、
「滾ってやがる」
「高い戦意を維持できているのは有能な証だ」
ここでもベルからお褒めのお言葉。
褒めたくなるのも分かる。
戦っているのに皆して笑みを浮かべているからな。
強者に出会えている事に喜びを感じているようだ。
「気骨があっていいね」
「お前はどうなんだ! 冒険者!」
「やる方ですよ。貴方方が苦戦している二人から勝利を手にしていますからね」
横隊による三位一体の刺突に対し、言葉を返しながら槍の突きを横移動で躱して一気に距離を詰め、隊伍の右側へと移動。
「どうです。横隊で横を取られた気分は?」
真ん中と左側の動きがワンテンポ遅れちゃうからね。
「ラピッドか!」
そう言いながら手にした槍を未練なく諸手から離せば、現在の間合いに適したショートソードへと持ち替えようとする判断の速さ。
「思い切りがいいっすね」
と言いつつ、右ストレート。
綺麗に顔面に入ればその場でうずくまる。
残りの二人も同様に対応。
ガリオンやジージーのような力強さはない地味なストレート。
ピリア有りきなら派手に吹っ飛ばせるだろうけど、それをやると下手したら死んじゃうからね。
「コイツ等、本当に強いな」
「やりやがる」
お褒めいただき有り難い。
「称賛を送ってないで攻撃を見舞ってやれ」
天井付近を飛翔するソドンバアムから発破を掛けられると、私兵達は一斉に動き出す。
今までのような三人一組による隊伍ではなく、倍の六人一組になっての行動。
倒れた仲間達にもポーションを与えれば即座に復帰してくる。
てことは、ハイポーションかそれ以上の代物か。
連中が使用しているのは――白磁の小瓶。
――……白磁の……小瓶……。
――……内のギルドのヤツじゃねえか!
ゲッコーさんが蔵元をしている酒蔵で製造されているポーションじゃねえか!
ハダン伯が必死になって先生と交渉していたし、クルーグ商会に目を掛けていたってことだったからな。
そういった繋がりで最低限購入した物が、ここの面子に配付されているってところか。
私兵の中でも精鋭のようだから配られているようだ。
「よいポーションを使っているようで」
「最高の代物だよ。これを作りだした王都の連中は天才だ」
褒めて貰えれば嬉しくもなる。
そんでもって、ちゃんと王都産と理解もしてくれている。
にやけていれば、何がおかしいのか? と、私兵達からは怪訝な顔を向けられた。
「貴重品だからな。あんまり消費させないでくれよ」
とか言う辺り、まだまだ所持している模様。
「回復しても対応できないように意識を飛ばしてやらぁ!」
悪人まる出しの語調で凄むガリオンが一足飛び。
三人一組が六人一組になったところで、
「「うぎぃぃ……」」
止められることなど不可能。一度のコンタクトで二人が吹き飛ばされ、
「ふんっ! ふっ! ふっ! ふんっ!」
拳打四連撃にて残りの四人が宙を舞う。
有言実行とばかりに六人が瞬時にして気を失い戦闘不能。
「どんだけ人数を増やして挑んだところで意味はねえよ。そもそも俺のインパルスで今以上の人数を吹っ飛ばしてんのを見ただろうが! 五十じゃ足りねえよ! 万は動員しやがれ!」
威圧とばかりに自慢の上腕二頭筋を強調するかのようなダブルバイセップス。
肩メロン! バミューダ三角筋! とか言ってあげたい立派な筋肉である。
負けじとジージー。
滑空飛行からの接近によるパワー重視のインファイト。
ガリオンに対抗意識を持っているようで、膂力だけで私兵達を叩きのめしていく。
ガリオンもガリオンでジージーの姿にオーラを禁じ手にしたのか、自慢の筋肉だけによるステゴロへと戦闘スタイルを変更。
やはり二人だけで問題ないな。
俺も活躍したかったけど、競い合うように大立ち回りをする二人の邪魔をしては悪いと思うので、見守る事にする。
「良い動きをする。連携もいい。経験もある。だが、俺を相手にするには単純に実力が足りない! 何よりも――個性が足りない!」
集団戦を得意とする私兵達では意表を突くような奇抜な攻撃がない。
真面目に隊伍を組んでいるだけの私兵達に躍りかかり、地面へと寝かせていく。
「いやはやガリオン殿の言は正しい」
ジージーも同意見なようで、もっとこちらが度肝を抜くような動きを見せてほしいものだ。と、若干、小馬鹿にしていた。
「調子に乗って!」
「調子に乗らせてくれてるのはテメー等だぞ」
「然り、然り」
ガリオンとジージーのこの返しに、無事な私兵達はお怒りモード。
ここまで押されているのに怒りを抱くだけで後退を考えないのは根性がある証拠でもあるんだろうが、それだけが留まれる理由じゃないよな。
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まだまだ戦える手段を隠し持ってるな。
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