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トレジャーハントに挑む、三人の公務員
PHASE-33
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「ああ……もう!」
自己嫌悪だ。部屋に戻ってからは、狭いシングルベッドの上を、器用にゴロゴロと転がる。
相手を殴ってしまった……。大公様が来てなかったら、一発だけじゃ済まなかっただろう。
大公様が入室するのが分かっていたから、ゲイアードさんは止めなかったのかな?
それなら、殴る前に、止めてほしかったと思ってしまう。
と、自己嫌悪に続いて、昼食を共にとって、気遣ってくれた人に責任をなすりつけようとしてしまう考えに至ってしまい、それが情けないと、再び自己嫌悪に支配される。
子爵様の悋気に触れれば最悪、死罪にだってなってたかもしれない。
大公様の威光で、それは回避できたけども、殴った事は感化できないって言ってたよな。
下男とはいえ、子爵様の使いに暴力。
免職かな……。
どうしよう……。
自己嫌悪だけども、部屋に戻れば些か冷静さも立ち戻ってくる。
そうなると、免職と、再就職先の事を考えて、不安で押しつぶされそうになる。
蓄えはあるから、一時は大丈夫だけども、本当にどうしよう。
カグラさんの所、本当に募集してないかな? ケーシーさんの所でお手伝いして、日銭を稼ぎながら次を探すってのもありだけど、手伝いとか必要なさそうだしな……。邪魔にしかならないよね。料理も炊事スキルもないんだから。
こんな時、資格を持っていないのが悔やまれるよな……。
公務員という安定した椅子に胡座をかいてしまって、他の事に手を伸ばさなかったのは失敗だな。
時間のある時、他のスキル獲得にも励むべきだった。
こうなると、大公様の言うように、古都にて再就職か――――。
――――いやいや! あそこは嫌だ。大公様の意地の悪さと、体育会系アンデッドさん達が同僚となると、精神的ストレスで、胃がエメンタールチーズみたくなってしまう。
穴ぼこ運命――――、待ったなしだ。
「ふ~」
どのみち、ろくな事にはならないな……。
これら以上に、心をズキズキと痛めてしまうのが、ロールさんに対してだ。
僕のためとはいえ、あんな選択を選ぶのは許せない。
そうさせてしまった僕の対処力の無さは、尚更、許せない。
ここでまた、自己嫌悪Comebackだ……。
窓から見える風景。昼下がりに帰宅したけど、外はすでに夕闇が支配している。
ずっとベッドで寝転がって、悶々と悩んでただけで、時間が過ぎた。
「早すぎだよ…………」
と、独白。
この荒れた精神を静めるためにはもっと時間が欲しいのに、こういう時に限って、時間って早く過ぎ去って行くから困る。
お昼は二人のおかげで、無理にだったけど食べれた。
でも、夕餉を欲する気分ではない。
このまま寝るのか……。
そうなると、明日がやって来る。来てほしくない。
どうすればいいのかな~。
――――。
こういう時って、普通は寝付き悪いもんだろう。何なの僕……。
ぐっすりだったよ……。
「は~」
雲一つない空の風景とは違って、重い長嘆息を反動にして体を起こす。
いつも通り洗面所で身だしなみを整える。歯を磨く時にブラシを握った右手が、ズキンと痛みを体に伝える。
痛みによって、殴った光景が蘇って嫌になる……。
冒険者の人達って、利器を使用して命を奪う事もあるだろうけど、そういうのが光景として蘇らないのだろうか?
毎回こんな感じだと、僕には命を取り合うような、戦いの場に立つ素質はないというのが理解できる。
ちょこっとだけサボテンに水をかけてから、下の狭い路地を見下ろせば、大通りを目指して、石畳の上を小走りで移動している男の人――――、いつもの光景だ。
「この光景も近々、見納めになるのかな……」
昨日、帰宅してから、独白ばっかりだな……。
つなぎを着てから、出勤準備。
――――出勤か……。
正直、もう行かなくていいんじゃないかな。やる気が全く出ないし、働く気にもなれない。
これが整備長化なのかな。
――――こんな状態なのに、くだらない冗談が頭をよぎるんだからね……。
は~……、習慣って怖いな。平日はちゃんと決まった時間に起床するし、つなぎに着替えるのも、無意識に体が動いてやってたし……。
「――――いくか」
力なく、気合いを入れる発言をしながら、ドアを閉めてから、気怠く階段を降りていく。
「はい、おはようさん」
降りるとケーシーさんが待ってくれていた。
今の僕とは真逆な表情。
渋い男前が健やかな笑顔で、快活のよい挨拶を送ってくれる。
自己嫌悪だ。部屋に戻ってからは、狭いシングルベッドの上を、器用にゴロゴロと転がる。
相手を殴ってしまった……。大公様が来てなかったら、一発だけじゃ済まなかっただろう。
大公様が入室するのが分かっていたから、ゲイアードさんは止めなかったのかな?
それなら、殴る前に、止めてほしかったと思ってしまう。
と、自己嫌悪に続いて、昼食を共にとって、気遣ってくれた人に責任をなすりつけようとしてしまう考えに至ってしまい、それが情けないと、再び自己嫌悪に支配される。
子爵様の悋気に触れれば最悪、死罪にだってなってたかもしれない。
大公様の威光で、それは回避できたけども、殴った事は感化できないって言ってたよな。
下男とはいえ、子爵様の使いに暴力。
免職かな……。
どうしよう……。
自己嫌悪だけども、部屋に戻れば些か冷静さも立ち戻ってくる。
そうなると、免職と、再就職先の事を考えて、不安で押しつぶされそうになる。
蓄えはあるから、一時は大丈夫だけども、本当にどうしよう。
カグラさんの所、本当に募集してないかな? ケーシーさんの所でお手伝いして、日銭を稼ぎながら次を探すってのもありだけど、手伝いとか必要なさそうだしな……。邪魔にしかならないよね。料理も炊事スキルもないんだから。
こんな時、資格を持っていないのが悔やまれるよな……。
公務員という安定した椅子に胡座をかいてしまって、他の事に手を伸ばさなかったのは失敗だな。
時間のある時、他のスキル獲得にも励むべきだった。
こうなると、大公様の言うように、古都にて再就職か――――。
――――いやいや! あそこは嫌だ。大公様の意地の悪さと、体育会系アンデッドさん達が同僚となると、精神的ストレスで、胃がエメンタールチーズみたくなってしまう。
穴ぼこ運命――――、待ったなしだ。
「ふ~」
どのみち、ろくな事にはならないな……。
これら以上に、心をズキズキと痛めてしまうのが、ロールさんに対してだ。
僕のためとはいえ、あんな選択を選ぶのは許せない。
そうさせてしまった僕の対処力の無さは、尚更、許せない。
ここでまた、自己嫌悪Comebackだ……。
窓から見える風景。昼下がりに帰宅したけど、外はすでに夕闇が支配している。
ずっとベッドで寝転がって、悶々と悩んでただけで、時間が過ぎた。
「早すぎだよ…………」
と、独白。
この荒れた精神を静めるためにはもっと時間が欲しいのに、こういう時に限って、時間って早く過ぎ去って行くから困る。
お昼は二人のおかげで、無理にだったけど食べれた。
でも、夕餉を欲する気分ではない。
このまま寝るのか……。
そうなると、明日がやって来る。来てほしくない。
どうすればいいのかな~。
――――。
こういう時って、普通は寝付き悪いもんだろう。何なの僕……。
ぐっすりだったよ……。
「は~」
雲一つない空の風景とは違って、重い長嘆息を反動にして体を起こす。
いつも通り洗面所で身だしなみを整える。歯を磨く時にブラシを握った右手が、ズキンと痛みを体に伝える。
痛みによって、殴った光景が蘇って嫌になる……。
冒険者の人達って、利器を使用して命を奪う事もあるだろうけど、そういうのが光景として蘇らないのだろうか?
毎回こんな感じだと、僕には命を取り合うような、戦いの場に立つ素質はないというのが理解できる。
ちょこっとだけサボテンに水をかけてから、下の狭い路地を見下ろせば、大通りを目指して、石畳の上を小走りで移動している男の人――――、いつもの光景だ。
「この光景も近々、見納めになるのかな……」
昨日、帰宅してから、独白ばっかりだな……。
つなぎを着てから、出勤準備。
――――出勤か……。
正直、もう行かなくていいんじゃないかな。やる気が全く出ないし、働く気にもなれない。
これが整備長化なのかな。
――――こんな状態なのに、くだらない冗談が頭をよぎるんだからね……。
は~……、習慣って怖いな。平日はちゃんと決まった時間に起床するし、つなぎに着替えるのも、無意識に体が動いてやってたし……。
「――――いくか」
力なく、気合いを入れる発言をしながら、ドアを閉めてから、気怠く階段を降りていく。
「はい、おはようさん」
降りるとケーシーさんが待ってくれていた。
今の僕とは真逆な表情。
渋い男前が健やかな笑顔で、快活のよい挨拶を送ってくれる。
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