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変転
PHASE-06
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「ボーイ待て!」
「なに?」
急に神妙になって。
「銃は持っているか」
ケーシーさんのとこで食事だけをと考えていたから持っていない。
そう伝えれば、
「なら持ってこい。嫌な予感しかせん」
ヴィン海域の環境で育ったシュパーブ君の危機察知能力を信じるならば、携帯するのが正解だな。
急いで階段を駆け上がって、ハンガーラックにかけた、つなぎに巻いたままのポシェットを外して、腰に巻く。
あれだけの規模の爆発が二度起こったから、最悪のことを考えて、回復弾を装填。危機に瀕している人を発見したらこれで救える。
貴重な弾だから、怪我の状況を見極めて使用しないとな。
整えて、階段下で待つシュパーブ君と合流して走る。
レインちゃんが心配だ。賭博場があるのは西側だからね。
――――兵士の方々に、警務局の方々も現場に向かって走っている。逃げ惑う人たちに声をかけて、南門や東門に誘導していた。
早い行動に、収拾しての誘導。優秀ですよ。
これなら怪我人がいても、直ぐに処置しているだろう。
「人の流れに逆らいながら進んでいるな、俺ちゃん達。人生もそうあるべきだな~」
「なに悠長に語ってるの!」
「落ち着け。焦ると見落としてしまうのが人生だ」
含蓄深いことを言う余裕は頼りにしてるよ。
大通りに流れていく人を縫うように躱しながら、ひたすら西にある賭博場へと足を進める。
「いってぇぇぇぇぇ」
流石に素人の僕なんかが華麗に躱せることなんか出来ないから、逃げる人たちの肘やら頭がどかどかと当たって、痛さに顔を歪めてしまうよ。
――――耐えに耐えて、ひたすら前へと進む僕。
先に出たケーシーさんはレインちゃんを見つけれただろうか。この人混みだと、僕同様に苦労しているだろうな。
「シュパーブ君」
「どうした?」
「高い位置から探してよ。出来るなら、僕を持ち上げて飛んでくれるとありがたい」
「そりゃ無茶な話だ。一瞬なら可能だが、俺ちゃんの腕力はこの体型から想像してくれ」
最古参位の力を有していても、それは口から出す、水や氷が強力であって、力はまだまだのようだ。
へたしたら、単純な力だけなら、僕よりないのかもしれない。
でも、高い位置から見通せるだけでもありがたいから、先行してもらう。
こういう時、魔法や飛翔能力って便利だと痛感するね。
飛行魔法だけでも誰かに師事を受けたいけど、無理だろうな。戦いに関して達人であるドレークさんでも、魔法は才能ないって事で、あきらめたそうだし。
「って、そんな事を考えている場合じゃない。ひたすら前に進まないと」
独白で言い聞かせて、前だけを向いて走った――――。
「ボーイ!」
語調が強い。何かあった証拠だと信じたい。
西門付近では濛々と黒い煙が上がっている。必死になって前だけを見ていたからか、それが見えてなかった。
シュパーブ君の呼びかけで、空を見上げてようやく気付いたよ。相当な規模の爆発があったのは、立ち上る黒煙で容易に理解出来る。
「どう?」
諸手を大きく振って、人混みの中で存在をアピールしつつ状況を問うと、短い腕をなぜか向かう方向とは違うところに向けた。
「え、そっちなの?」
何かの間違いかと思ったけども、
「そうだ、来い」
賭博場とは向かい側の方角。
レインちゃんは何処に向かってるんだ?
天真爛漫は、こういう時に行動が読みづらくてかなわないよ。
ありがたいのは、大通りを目指している人の波が小規模になった事。
体の所々が痛い……。青あざ待ったなしだな。
レインちゃんも人の多さがいやで、こっちに流れたのかもしれないな。
恐怖や危機回避からなる同一方向に収束していく集団心理に囚われなかったのは、幼さ故かな。
「なに?」
急に神妙になって。
「銃は持っているか」
ケーシーさんのとこで食事だけをと考えていたから持っていない。
そう伝えれば、
「なら持ってこい。嫌な予感しかせん」
ヴィン海域の環境で育ったシュパーブ君の危機察知能力を信じるならば、携帯するのが正解だな。
急いで階段を駆け上がって、ハンガーラックにかけた、つなぎに巻いたままのポシェットを外して、腰に巻く。
あれだけの規模の爆発が二度起こったから、最悪のことを考えて、回復弾を装填。危機に瀕している人を発見したらこれで救える。
貴重な弾だから、怪我の状況を見極めて使用しないとな。
整えて、階段下で待つシュパーブ君と合流して走る。
レインちゃんが心配だ。賭博場があるのは西側だからね。
――――兵士の方々に、警務局の方々も現場に向かって走っている。逃げ惑う人たちに声をかけて、南門や東門に誘導していた。
早い行動に、収拾しての誘導。優秀ですよ。
これなら怪我人がいても、直ぐに処置しているだろう。
「人の流れに逆らいながら進んでいるな、俺ちゃん達。人生もそうあるべきだな~」
「なに悠長に語ってるの!」
「落ち着け。焦ると見落としてしまうのが人生だ」
含蓄深いことを言う余裕は頼りにしてるよ。
大通りに流れていく人を縫うように躱しながら、ひたすら西にある賭博場へと足を進める。
「いってぇぇぇぇぇ」
流石に素人の僕なんかが華麗に躱せることなんか出来ないから、逃げる人たちの肘やら頭がどかどかと当たって、痛さに顔を歪めてしまうよ。
――――耐えに耐えて、ひたすら前へと進む僕。
先に出たケーシーさんはレインちゃんを見つけれただろうか。この人混みだと、僕同様に苦労しているだろうな。
「シュパーブ君」
「どうした?」
「高い位置から探してよ。出来るなら、僕を持ち上げて飛んでくれるとありがたい」
「そりゃ無茶な話だ。一瞬なら可能だが、俺ちゃんの腕力はこの体型から想像してくれ」
最古参位の力を有していても、それは口から出す、水や氷が強力であって、力はまだまだのようだ。
へたしたら、単純な力だけなら、僕よりないのかもしれない。
でも、高い位置から見通せるだけでもありがたいから、先行してもらう。
こういう時、魔法や飛翔能力って便利だと痛感するね。
飛行魔法だけでも誰かに師事を受けたいけど、無理だろうな。戦いに関して達人であるドレークさんでも、魔法は才能ないって事で、あきらめたそうだし。
「って、そんな事を考えている場合じゃない。ひたすら前に進まないと」
独白で言い聞かせて、前だけを向いて走った――――。
「ボーイ!」
語調が強い。何かあった証拠だと信じたい。
西門付近では濛々と黒い煙が上がっている。必死になって前だけを見ていたからか、それが見えてなかった。
シュパーブ君の呼びかけで、空を見上げてようやく気付いたよ。相当な規模の爆発があったのは、立ち上る黒煙で容易に理解出来る。
「どう?」
諸手を大きく振って、人混みの中で存在をアピールしつつ状況を問うと、短い腕をなぜか向かう方向とは違うところに向けた。
「え、そっちなの?」
何かの間違いかと思ったけども、
「そうだ、来い」
賭博場とは向かい側の方角。
レインちゃんは何処に向かってるんだ?
天真爛漫は、こういう時に行動が読みづらくてかなわないよ。
ありがたいのは、大通りを目指している人の波が小規模になった事。
体の所々が痛い……。青あざ待ったなしだな。
レインちゃんも人の多さがいやで、こっちに流れたのかもしれないな。
恐怖や危機回避からなる同一方向に収束していく集団心理に囚われなかったのは、幼さ故かな。
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