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あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです。
PHASE-06
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「ま、我々よりも大変な方々も多いけどね~」
と、一息ついたブンゴさんの向ける視線の先は――、王城跡。
城のない王様はいま現在あそこにおられる。
空間移動魔法を使用して、男爵領と行き来をすれば問題ないんだろうけども、そこは生真面目な王様。
自分だけが楽は出来ないと、王城跡にテントを設けて生活している。
貴族の方々も王様がそうするならと、テント暮らし。
流石に長期間になるであろうテント生活には、奥様方はメンタルがないと判断したのか、男爵領に避難したまま残っているとのこと。贅沢な生活からは抜け出せないか……。
まあ、それでも家長の方々は王様と同様の生活をするわけだからね。王様と志を共にしている直参貴族の方々は、僕の貴族に対する先入観を打ち消してくれる気骨ある方々である。
今は亡き子爵も、これくらいの気骨さがあればよかったのにな。まあ、あの性格じゃあ無理か……。
で、上手い具合に立ち回ってる子爵の下男――――、名前忘れたけども、男爵様の元で真面目に働いているそうだ。
男爵様も子煩悩なところもあるけど、しっかりと政務をこなしている。
大公様が抜き打ちで視察にくるらしいから、それが原因だと思われる。というかそれだ。
迷惑でおっかない存在でしかないな。特に怠惰に偏りがちな貴族の方々にとっては。
反面、民衆には人気あるって事なんだろうけど。
僕は嫌いだけどね! あの腹黒!
ちなみに宰相様はテント暮らしではなく、骨董店で暮らしている。
昨晩もケーシーさんのお店で、いつもの常連客と共に和気藹々とお酒を楽しみ、レインちゃんから食事を奪われるという流れまでが基本だ。
もちろん常連の方々との関係を壊したくないとの事なので、僕もブールさんと呼んで、宰相である事を伏せている。
ご近所住まいの宰相様曰く、赤裸々になれる最高の場所とのこと。
「休憩中かい?」
「いえいえ、介抱中ですよお兄さん」
お久しぶりですと、典雅な一礼を行う。
ハインさん、今回の件で、ヘルムによって、ギルドが圧力を受けていた事を事細かに調べ上げて、この王都だけでなく、大陸の各所でも同じような事例があったと、官庁に報告するそうだ。
完全に国側の責任でもあるから、ギルドに対しては平謝りになるだろう。
それでも、圧力に屈してクエストを冒険者へと提供しなかった事での信頼失墜は自分たちにもあると思っているらしく、お兄さんは全力で調査を行い、東奔西走の毎日をおくっておられる。
ビシッと決まったスーツ姿でなく、くたびれた靴とスーツ姿が今のお兄さん。
それでも十分に格好良さを維持しているその秘訣を知りたいところ。
「妹が正式に謝罪してるから助かるよ」
「今では局長ですよ」
「あっという間の追い抜かれたよ……」
ヘルムが圧力をかけてた事を、現局長であるロールさんが謝罪する。
ロールさんが局長となって第一に行ったのは、亀裂の入った関係と信頼回復。
これに加えて復興作業まで取り仕切るんだから――――、凄いよ。
「兄妹喧嘩は回避ですよ」
「だね、圧力かけてきたら太刀打ち出来ないよ」
「だれもそんな事はしないよ!」
振り向けば頬を膨らませたロールさん。
可愛いという感想しか浮かばない。
「まったく、二人して変な話しをして」
「さて、俺はギルドの方に報告があるから……」
あ、逃げた……。
今朝も目にしたけど、兄というのは、妹に弱い存在なんだな~。うんうん。
「何を頷いてるのかな?」
「兄妹の有り様を」
「そんな事はいいから仕事をしてもらえる」
「あ、はい」
うむ、局長になってから、さらに厳しくなられているような気もするが、そこはしかたないか。責任者になったんだから。
で――――、現場責任者は?
「おお、スゲー! スゲー!!」
なに子供みたいに、勤労君の作業風景に目を輝かせてるのか……。
普段から見てるだろうに。
あ! サボってばかりだから、普段はあんまり見てないのか。
「なに見てんだ?」
「仕事してないな~と、思いまして」
「んだこら!」
すぐ怒る。本当の事を素直に言っただけなのに。
と、一息ついたブンゴさんの向ける視線の先は――、王城跡。
城のない王様はいま現在あそこにおられる。
空間移動魔法を使用して、男爵領と行き来をすれば問題ないんだろうけども、そこは生真面目な王様。
自分だけが楽は出来ないと、王城跡にテントを設けて生活している。
貴族の方々も王様がそうするならと、テント暮らし。
流石に長期間になるであろうテント生活には、奥様方はメンタルがないと判断したのか、男爵領に避難したまま残っているとのこと。贅沢な生活からは抜け出せないか……。
まあ、それでも家長の方々は王様と同様の生活をするわけだからね。王様と志を共にしている直参貴族の方々は、僕の貴族に対する先入観を打ち消してくれる気骨ある方々である。
今は亡き子爵も、これくらいの気骨さがあればよかったのにな。まあ、あの性格じゃあ無理か……。
で、上手い具合に立ち回ってる子爵の下男――――、名前忘れたけども、男爵様の元で真面目に働いているそうだ。
男爵様も子煩悩なところもあるけど、しっかりと政務をこなしている。
大公様が抜き打ちで視察にくるらしいから、それが原因だと思われる。というかそれだ。
迷惑でおっかない存在でしかないな。特に怠惰に偏りがちな貴族の方々にとっては。
反面、民衆には人気あるって事なんだろうけど。
僕は嫌いだけどね! あの腹黒!
ちなみに宰相様はテント暮らしではなく、骨董店で暮らしている。
昨晩もケーシーさんのお店で、いつもの常連客と共に和気藹々とお酒を楽しみ、レインちゃんから食事を奪われるという流れまでが基本だ。
もちろん常連の方々との関係を壊したくないとの事なので、僕もブールさんと呼んで、宰相である事を伏せている。
ご近所住まいの宰相様曰く、赤裸々になれる最高の場所とのこと。
「休憩中かい?」
「いえいえ、介抱中ですよお兄さん」
お久しぶりですと、典雅な一礼を行う。
ハインさん、今回の件で、ヘルムによって、ギルドが圧力を受けていた事を事細かに調べ上げて、この王都だけでなく、大陸の各所でも同じような事例があったと、官庁に報告するそうだ。
完全に国側の責任でもあるから、ギルドに対しては平謝りになるだろう。
それでも、圧力に屈してクエストを冒険者へと提供しなかった事での信頼失墜は自分たちにもあると思っているらしく、お兄さんは全力で調査を行い、東奔西走の毎日をおくっておられる。
ビシッと決まったスーツ姿でなく、くたびれた靴とスーツ姿が今のお兄さん。
それでも十分に格好良さを維持しているその秘訣を知りたいところ。
「妹が正式に謝罪してるから助かるよ」
「今では局長ですよ」
「あっという間の追い抜かれたよ……」
ヘルムが圧力をかけてた事を、現局長であるロールさんが謝罪する。
ロールさんが局長となって第一に行ったのは、亀裂の入った関係と信頼回復。
これに加えて復興作業まで取り仕切るんだから――――、凄いよ。
「兄妹喧嘩は回避ですよ」
「だね、圧力かけてきたら太刀打ち出来ないよ」
「だれもそんな事はしないよ!」
振り向けば頬を膨らませたロールさん。
可愛いという感想しか浮かばない。
「まったく、二人して変な話しをして」
「さて、俺はギルドの方に報告があるから……」
あ、逃げた……。
今朝も目にしたけど、兄というのは、妹に弱い存在なんだな~。うんうん。
「何を頷いてるのかな?」
「兄妹の有り様を」
「そんな事はいいから仕事をしてもらえる」
「あ、はい」
うむ、局長になってから、さらに厳しくなられているような気もするが、そこはしかたないか。責任者になったんだから。
で――――、現場責任者は?
「おお、スゲー! スゲー!!」
なに子供みたいに、勤労君の作業風景に目を輝かせてるのか……。
普段から見てるだろうに。
あ! サボってばかりだから、普段はあんまり見てないのか。
「なに見てんだ?」
「仕事してないな~と、思いまして」
「んだこら!」
すぐ怒る。本当の事を素直に言っただけなのに。
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