思い出のムーンライト 〜遠き過去の3年間〜

２８歳

親友の［平］と弟分の［源］

小6の時に平は転校してきた。すぐに打ち解け合っていた。

「ゴリラ🎵」

「ねずみ🎵」

ケンカする度に仲良くなり何でも話せる仲となった。

自転車2人乗りでは

「女みたいに俺の背中にもたれるな！気持ち悪い！」

「ふふ🎵」


私が海洋学校。そして、平は建設のワル学校へ。

そんな所でも平は器用に渡り歩いた。

また平は話し上手なので女子に好かれやすかった。一方、私はシャイでぶっきらぼうだった。

「別れた嫁さんは？」

「知らんて。あんな奴。」

平は3年前に結婚したが数年で離婚。2歳の娘さんは平が引き取りご両親と一緒に住んでいる。

「でもさ。いつまでも今のままではな。娘のためにも何とかせないかんなと思っとるんだわ。」

「おう。そりゃそうだ。」

高卒の後、親父さんのあとを継ぐために平も大工となった。

お互い21歳になったときには共通の話題がなくなり楽しみ方もそれぞれ変わっていった。

ささいなことが原因でケンカとなり、それから一切会わなくなってしまっていた。

だが、半年前に平と弁当屋で再会した。7年ぶりの再会だった。それから、平とはまたよく会うようになった。


「新しい人と一緒になればいい。」

「まあな。」

「本当に、あんたは器用な割には優柔不断だがや。」

「はは🎵あんたみたいに迷わず考えず船に乗ってしまうことはないだで。（笑）」

「おやっさんとお袋さんは元気かね？」

「ああ。また、Zちゃんに遊びにおいでと言っていたよ🎵Ｚちゃんはうちの両親に気に入られているから🎵」

「そうか🎵」



源の運転する車で4時間かけて奈良へやってきていたた。

山道から奈良盆地がみえてきた。

「ここがお前の聖地、天理か🎵」

「そうだよ。人間のふるさとだよ🎵」

天理教総本山に着いた。スケールの広さに私は感動した。

「小学の時からZちゃんは俺の兄貴だで🎵」

「ふっ🎵何を言ってる。（笑）」

帰りは三重の月ヶ瀬温泉へ寄った。