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本編
-51- カランデュエル オリバー視点*
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「この茎の方ですが、名を、カランデュエル、と言います。
カレンデュラはよくご存じでしょう?
オレンジ色の食用花です。
あの花が魔当たりし、運悪く魔物に変化したのがきっかけだと言われています。
一つの対象物に対し一つ寄生し、絡み根付きます。
一対一であることから、カレンデュラをもじりカランデュエルと名付けられたようです。
見た目は蔓のようだったと思います。それも、紐のような細さで細かな凹凸がある」
「ああ」
「この植物は、本来魔力のある生き物に寄生します。魔力を吸い上げ、茎を増やし伸ばし絡ませ…もうこの時点で蔓と言いたいですが。
魔力が満タンになると花を咲かせます。
大きさは…そうですね、私の掌と同じくらいの花が咲きます。見た目は、それこそ大きなカレンデュラそのものです。
外国では、花弁をそのまま口にするとポーション代わりになるとされて重宝されています。
ですが、寄生植物で魔物、です。寄生されたそのものは、魔力を全て吸い取られ、それこそこの枯れ枝のように無残な姿になると言われています。
貞操具についていたのならば、恐らく貞操具に使われていた植物に寄生させていたのでしょう。
あれも魔物ですし、少なからず魔力を吸い上げる働きがありますからカランデュエルの相性はいいはず。花が咲く前で本当に良かった」
「あの塊が蕾なのか。咲いちまったら…取り出せないだろうな」
「そうじゃありませんよ」
「?」
私が相変わらず説明下手でなかなか正しく伝わりませんね。
それ知っているアレックスは、このくらいじゃ怒りもしませんし、こんな私の説明に対しても、根気よく付き合ってくれる方ですが。
「この花は、魔力がたまりきると花を咲かせるのですが、花が開くと再度魔力を吸い上げるのです。
蕾までは、緩やかに魔力を吸い上げられ、花が開くと同時に、寄生されたそのものはミイラになります」
「ってことは、2段階にわけて魔力が吸われるってことか。開花時に強力な魔力を必要とするってことだろ?」
「ええ、ですので。あの貞操具そのものは、少しずつ魔力を吸収するものでしたが、それに寄生させていたこのカランデュエルがもしレン君の中で花が開いてしまったら?」
「貞操具を通して魔力が吸いあげられ、ミイラになって死んでいた、と?」
「ええ、おそらく。それも、カランデュエルは、咲くときは直前になって体内を突き破ってから咲きます。
蕾の時に体内から外へと突き破るのです。その痛みは壮絶で、絶望を与えるといいます」
「…いたのか、過去に」
「いたもなにも、昔、帝国では、間者の拷問器具として使用されていたようですから。
しかし、今、教会が持っているとなると、恐らく裏では同じように使われているのでしょう。
使用方法は、間者を立ち姿で拘束し、足の親指の爪の間、そこにカランデュエルの種を植えます。すると、カランデュエルは、細く根を張り茎を伸ばしてく。その茎は、身体の中を通るのではなく外を通ります。
体内を通らないのは、恐らくですが、人の血液のなんらかの成分が良くないのでしょうね。
飲み込ませるとそのまま腹の中で育つと言われていますし、実際はそれが理由で魔物や動物を寄生して花を咲かせますから。
茎の先端は、多くの魔力を求めて体内を目指します。
男性なら通常性器の穴から、女性なら膣穴から入り込む。茎が伸び進むと凹凸で鋭い快感を産むそうです。
茎はそうとう頑丈だと言われているので強制的に引っ張り出し、手を離せばまた体内を目指していく。
そうして、やがて従順になり、情報をなんなく引き出すことが出来たそうです。
必要がなくなれば、そのまま放置するだけで勝手に蕾が育ち、その蕾が体を突き破り、花が開き、ミイラ化する」
「……ほっといたら、レンが死んでいた?」
「はい」
「闇属性だからか?」
「おそらく。育ちきるまでは痛みを感じないといいますし、あの貞操具をしている限り空腹は感じなかったはずです。
あの術式は貞操具そのものを神器様からの魔力で補い、産道を常に開いた状態にするものだと思われます。
産道が開かれていたら、排泄機能はおのずと閉じ、空腹も感じない」
「だから、『自分の精液のみ与えていれば満足する。飼い犬より餌代がかからない』とかいう阿呆がいるわけか」
「ええ。そうです。実際、神器様の間では身体が細いことがステイタスの一つらしいので。
聖女様となると、条件が変わってきますし空腹感は訪れるでしょうからね。
自分の親を見て育ちますしそうそう若いうちから、手にはいるものでもありませんしね。
今の貴族間だとどうしても、神器様は、男性のほうが人気なようですよ。属性関係が一番の理由ですが」
「聖女はもれなく光だからか。光属性の子が生まれたとして、その先が相性的に難しいからな」
「ええ。本人が光属性だとか皇族の娘を産ませたいならともかく、自分自身の魔力供給が楽に出来、身の丈に合った魔力の相性が一番だと」
聖女であれば、相手が闇属性以外の者なら子をなすことは出来ますが、魔力譲渡は光属性の者以外出来ません。
まあ、大抵、召喚してすぐの若いうちは、皇族か貴族出身の教会の者が囲い込むとの噂ですが。
「カランデュエルについて、もっと詳しく調べますか?」
「いや、それだけ分かれば十分だ。助かった」
「いいえ。…アレックス、まだ、レン君を抱いてはいないでしょう?」
アレックスは、急に何を言い出すんだ、といぶかし気な顔で私を見てきました。
こういう表情をするから、他人から怖いだの、射殺せそうだの言われるんでしょう。
私はもう慣れましたが。
「あの貞操具は常に産道を開く働きもありました。
神器様だろうと、男性です。
産道は普段閉じていますから、あなたがもし子を望むなら完全に開ききってから抱くのが良いと思います。
望まないなら、開ききる前に抱いてしまえばいい」
闇属性同士。生まれる子供は闇属性以外ありえません。
そうだとすると、アレックスは子供を望むかは、微妙なところです。
ですから、これは、私からの助言です。
カレンデュラはよくご存じでしょう?
オレンジ色の食用花です。
あの花が魔当たりし、運悪く魔物に変化したのがきっかけだと言われています。
一つの対象物に対し一つ寄生し、絡み根付きます。
一対一であることから、カレンデュラをもじりカランデュエルと名付けられたようです。
見た目は蔓のようだったと思います。それも、紐のような細さで細かな凹凸がある」
「ああ」
「この植物は、本来魔力のある生き物に寄生します。魔力を吸い上げ、茎を増やし伸ばし絡ませ…もうこの時点で蔓と言いたいですが。
魔力が満タンになると花を咲かせます。
大きさは…そうですね、私の掌と同じくらいの花が咲きます。見た目は、それこそ大きなカレンデュラそのものです。
外国では、花弁をそのまま口にするとポーション代わりになるとされて重宝されています。
ですが、寄生植物で魔物、です。寄生されたそのものは、魔力を全て吸い取られ、それこそこの枯れ枝のように無残な姿になると言われています。
貞操具についていたのならば、恐らく貞操具に使われていた植物に寄生させていたのでしょう。
あれも魔物ですし、少なからず魔力を吸い上げる働きがありますからカランデュエルの相性はいいはず。花が咲く前で本当に良かった」
「あの塊が蕾なのか。咲いちまったら…取り出せないだろうな」
「そうじゃありませんよ」
「?」
私が相変わらず説明下手でなかなか正しく伝わりませんね。
それ知っているアレックスは、このくらいじゃ怒りもしませんし、こんな私の説明に対しても、根気よく付き合ってくれる方ですが。
「この花は、魔力がたまりきると花を咲かせるのですが、花が開くと再度魔力を吸い上げるのです。
蕾までは、緩やかに魔力を吸い上げられ、花が開くと同時に、寄生されたそのものはミイラになります」
「ってことは、2段階にわけて魔力が吸われるってことか。開花時に強力な魔力を必要とするってことだろ?」
「ええ、ですので。あの貞操具そのものは、少しずつ魔力を吸収するものでしたが、それに寄生させていたこのカランデュエルがもしレン君の中で花が開いてしまったら?」
「貞操具を通して魔力が吸いあげられ、ミイラになって死んでいた、と?」
「ええ、おそらく。それも、カランデュエルは、咲くときは直前になって体内を突き破ってから咲きます。
蕾の時に体内から外へと突き破るのです。その痛みは壮絶で、絶望を与えるといいます」
「…いたのか、過去に」
「いたもなにも、昔、帝国では、間者の拷問器具として使用されていたようですから。
しかし、今、教会が持っているとなると、恐らく裏では同じように使われているのでしょう。
使用方法は、間者を立ち姿で拘束し、足の親指の爪の間、そこにカランデュエルの種を植えます。すると、カランデュエルは、細く根を張り茎を伸ばしてく。その茎は、身体の中を通るのではなく外を通ります。
体内を通らないのは、恐らくですが、人の血液のなんらかの成分が良くないのでしょうね。
飲み込ませるとそのまま腹の中で育つと言われていますし、実際はそれが理由で魔物や動物を寄生して花を咲かせますから。
茎の先端は、多くの魔力を求めて体内を目指します。
男性なら通常性器の穴から、女性なら膣穴から入り込む。茎が伸び進むと凹凸で鋭い快感を産むそうです。
茎はそうとう頑丈だと言われているので強制的に引っ張り出し、手を離せばまた体内を目指していく。
そうして、やがて従順になり、情報をなんなく引き出すことが出来たそうです。
必要がなくなれば、そのまま放置するだけで勝手に蕾が育ち、その蕾が体を突き破り、花が開き、ミイラ化する」
「……ほっといたら、レンが死んでいた?」
「はい」
「闇属性だからか?」
「おそらく。育ちきるまでは痛みを感じないといいますし、あの貞操具をしている限り空腹は感じなかったはずです。
あの術式は貞操具そのものを神器様からの魔力で補い、産道を常に開いた状態にするものだと思われます。
産道が開かれていたら、排泄機能はおのずと閉じ、空腹も感じない」
「だから、『自分の精液のみ与えていれば満足する。飼い犬より餌代がかからない』とかいう阿呆がいるわけか」
「ええ。そうです。実際、神器様の間では身体が細いことがステイタスの一つらしいので。
聖女様となると、条件が変わってきますし空腹感は訪れるでしょうからね。
自分の親を見て育ちますしそうそう若いうちから、手にはいるものでもありませんしね。
今の貴族間だとどうしても、神器様は、男性のほうが人気なようですよ。属性関係が一番の理由ですが」
「聖女はもれなく光だからか。光属性の子が生まれたとして、その先が相性的に難しいからな」
「ええ。本人が光属性だとか皇族の娘を産ませたいならともかく、自分自身の魔力供給が楽に出来、身の丈に合った魔力の相性が一番だと」
聖女であれば、相手が闇属性以外の者なら子をなすことは出来ますが、魔力譲渡は光属性の者以外出来ません。
まあ、大抵、召喚してすぐの若いうちは、皇族か貴族出身の教会の者が囲い込むとの噂ですが。
「カランデュエルについて、もっと詳しく調べますか?」
「いや、それだけ分かれば十分だ。助かった」
「いいえ。…アレックス、まだ、レン君を抱いてはいないでしょう?」
アレックスは、急に何を言い出すんだ、といぶかし気な顔で私を見てきました。
こういう表情をするから、他人から怖いだの、射殺せそうだの言われるんでしょう。
私はもう慣れましたが。
「あの貞操具は常に産道を開く働きもありました。
神器様だろうと、男性です。
産道は普段閉じていますから、あなたがもし子を望むなら完全に開ききってから抱くのが良いと思います。
望まないなら、開ききる前に抱いてしまえばいい」
闇属性同士。生まれる子供は闇属性以外ありえません。
そうだとすると、アレックスは子供を望むかは、微妙なところです。
ですから、これは、私からの助言です。
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