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第2章第六話 氷姫救出作戦
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第2章第六話 氷姫救出作戦
準備は整った。
強力な毒入りウオーター・ボール三個が、トッキロの一メートル前方に浮かんでいる。
トッキロの後方に集まった女生徒たちが、風魔法で、正確には風魔法によるエーテルで、ウオーター・ボール三個を空中浮遊させている。
砦の屋上では、兵士の怒声が聞こえる。
それに、氷姫の声も。
だが、兵士たちの声は、だいぶ減少してきた。
もう、時間がない。
早く救援しないと、全滅してしまう。
砦の屋上の北端、つまり東城壁側には、アース・ドラゴンが十匹ほどいる。
手前に五匹。その向こうに五匹。
いずれも北側、つまりトッキロに、尻尾を向けている。
「ウオーター・アロー」
そう、つぶやいた。
飛翔した。蛇毒入りの水の魔法矢が。
次々に五本。
あたった。手前のアース・ドラゴン五匹に。
腰の後ろあたり、背骨の近くだ。
貫通した。アース・ドラゴンの分厚い皮を。
血が噴き出した。アース・ドラゴンの腰の傷口から。
さらに、次々と放った。ウオーター・アローを、もう五本。
奥のアース・ドラゴン五匹に、あたった。腰から尻尾の付け根あたりに。
次々に、出血した。アース・ドラゴン合計十匹。
その出血が、止まらない。
最初に蛇毒入り水魔法矢をあてたアース・ドラゴンの傷口も、まだ閉じずに出血している。
どうやら毒の効果で、傷口が再生しないようだ。
あるいは、再生スピードが、低下しているのか。
十匹とも、たいした出血量ではないが、出血し続けている。
毒の効果か、あるいは、出血による体力の低下のせいか、その十匹は、後ろ足で踏ん張れなくなり、潰れるように、うずくまった。
合計十匹が、活動停止状態となった。
砦の屋上で、氷姫が叫ぶのが聞こえた。
「北側の動きが鈍った! 今がチャンスだ! たたみかけろ!」
蛇毒入りの魔法の水球は、すべて使い尽くした。
バレーボールくらいの大きさの魔法の水球の場合、ウオーター・アロー十本で、水をぜんぶ使い尽くす。
この位置からでは、砦の屋上の奥にいるアース・ドラゴンは、よく見えない。
南城壁のほうへ、つまり砦の西側へ、移動しよう。
そう、思ったときだった。
悲鳴が聞こえた。
氷姫だ。
空中に浮かんでいた。
放り投げられた。アース・ドラゴンに。
いや、そうではない。
氷姫の身体中に、捕食用の長い舌が巻き付いている。
その数、五本。
アース・ドラゴンは、たたきつけるつもりだ。氷姫を。砦の屋上に。
その五匹は、前足を伸ばして頭部を上げ、視線を上に向けているため、トッキロの位置からでも視認できる。その五匹の頭部を。
しかも、皮のやわらかい喉元を。
その瞬間、ウオーター・アローを放った。
五本、同時に。
サソリ毒入り水魔法矢を。
あたった。五本、同時に。五匹の喉元に。
血が噴き出した。五匹の喉元から。
同時に、捕食用舌の力が弱まった。
氷姫が、脱出した。空中で。五本の捕食用舌から。身体をよじって。
魔法剣を振るった。空中で。叫びながら。
「アイス・ブレード!」
切り落とした。
一瞬で。
五本の捕食用舌を。
氷の刃で。
落下した。氷姫が。
姿が見えなくなった。着地したようだ。砦の屋上に。
この位置ではもう、倒すべきアース・ドラゴンは見えない。
トッキロが、エメラルディアたちに声をかけた。
「ちょっと、砦の屋上に行ってくる」
「待ってよ! 近くにいないと、ウオーター・ボールを維持できないわよ」
「だいじょうぶ。二つくらいなら、一人で維持できる。一つはもう、半分の大きさだし」
そう言うと、トッキロは足早に砦に向かった。一直線に。魔法の毒入り水球二個を前方に浮かべながら。
準備は整った。
強力な毒入りウオーター・ボール三個が、トッキロの一メートル前方に浮かんでいる。
トッキロの後方に集まった女生徒たちが、風魔法で、正確には風魔法によるエーテルで、ウオーター・ボール三個を空中浮遊させている。
砦の屋上では、兵士の怒声が聞こえる。
それに、氷姫の声も。
だが、兵士たちの声は、だいぶ減少してきた。
もう、時間がない。
早く救援しないと、全滅してしまう。
砦の屋上の北端、つまり東城壁側には、アース・ドラゴンが十匹ほどいる。
手前に五匹。その向こうに五匹。
いずれも北側、つまりトッキロに、尻尾を向けている。
「ウオーター・アロー」
そう、つぶやいた。
飛翔した。蛇毒入りの水の魔法矢が。
次々に五本。
あたった。手前のアース・ドラゴン五匹に。
腰の後ろあたり、背骨の近くだ。
貫通した。アース・ドラゴンの分厚い皮を。
血が噴き出した。アース・ドラゴンの腰の傷口から。
さらに、次々と放った。ウオーター・アローを、もう五本。
奥のアース・ドラゴン五匹に、あたった。腰から尻尾の付け根あたりに。
次々に、出血した。アース・ドラゴン合計十匹。
その出血が、止まらない。
最初に蛇毒入り水魔法矢をあてたアース・ドラゴンの傷口も、まだ閉じずに出血している。
どうやら毒の効果で、傷口が再生しないようだ。
あるいは、再生スピードが、低下しているのか。
十匹とも、たいした出血量ではないが、出血し続けている。
毒の効果か、あるいは、出血による体力の低下のせいか、その十匹は、後ろ足で踏ん張れなくなり、潰れるように、うずくまった。
合計十匹が、活動停止状態となった。
砦の屋上で、氷姫が叫ぶのが聞こえた。
「北側の動きが鈍った! 今がチャンスだ! たたみかけろ!」
蛇毒入りの魔法の水球は、すべて使い尽くした。
バレーボールくらいの大きさの魔法の水球の場合、ウオーター・アロー十本で、水をぜんぶ使い尽くす。
この位置からでは、砦の屋上の奥にいるアース・ドラゴンは、よく見えない。
南城壁のほうへ、つまり砦の西側へ、移動しよう。
そう、思ったときだった。
悲鳴が聞こえた。
氷姫だ。
空中に浮かんでいた。
放り投げられた。アース・ドラゴンに。
いや、そうではない。
氷姫の身体中に、捕食用の長い舌が巻き付いている。
その数、五本。
アース・ドラゴンは、たたきつけるつもりだ。氷姫を。砦の屋上に。
その五匹は、前足を伸ばして頭部を上げ、視線を上に向けているため、トッキロの位置からでも視認できる。その五匹の頭部を。
しかも、皮のやわらかい喉元を。
その瞬間、ウオーター・アローを放った。
五本、同時に。
サソリ毒入り水魔法矢を。
あたった。五本、同時に。五匹の喉元に。
血が噴き出した。五匹の喉元から。
同時に、捕食用舌の力が弱まった。
氷姫が、脱出した。空中で。五本の捕食用舌から。身体をよじって。
魔法剣を振るった。空中で。叫びながら。
「アイス・ブレード!」
切り落とした。
一瞬で。
五本の捕食用舌を。
氷の刃で。
落下した。氷姫が。
姿が見えなくなった。着地したようだ。砦の屋上に。
この位置ではもう、倒すべきアース・ドラゴンは見えない。
トッキロが、エメラルディアたちに声をかけた。
「ちょっと、砦の屋上に行ってくる」
「待ってよ! 近くにいないと、ウオーター・ボールを維持できないわよ」
「だいじょうぶ。二つくらいなら、一人で維持できる。一つはもう、半分の大きさだし」
そう言うと、トッキロは足早に砦に向かった。一直線に。魔法の毒入り水球二個を前方に浮かべながら。
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