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第4章第十五話 死闘
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第4章第十五話 死闘
トッキロは、南西に向かって後退し始めた。足早に。
「逃げるな! 黒髪の人間! われと決闘したいのだろ!」
鉄龍将軍が、そう怒鳴った。鋼鉄製盾の陰に、身を隠したままで。
怒鳴り返した。トッキロが。
「もう一対一ではないので、決闘は、また今度で」
「ふざけるな!」
「だったら、追いかけてきたら、どうです?」
思わず、挑発してしまった。無意味な行為だと思いながら。
鉄龍将軍は、両足の毒が、まだ効いている。
そのため、立ち上がれない。今のところは。
「おのれ! ぶっ殺す!」
そう言って、特大ファイアー・ボールを放ってきた。鉄龍将軍が。火球の直径は、二メートル以上もある。
右手の木製杖を、振り下ろした。
切り裂いた。左右真っ二つに。特大ファイアー・ボールを。
もっとも、火球の芯を切り裂いたのは、木製の杖ではなく、杖の先端に出現させた圧縮空気のエア・ソードだ。
エア・ソードの長さは、特大の火球を切り裂くために、二メートル半ほどに伸ばした。
もっともエア・ソードは、肉眼で視認できないが。
「おのれ! ちっぽけな人間のくせに!」
そう言いながら、次々と放ってきた。特大ファイアー・ボールを。連発で。
次々に切り裂いた。エア・ソードで。特大ファイアー・ボールを。
エア・ソードを上から下に振り下ろした直後、今度は下から上へと斬り上げた。
それを繰り返し、次々に切り裂いた。
東側から走ってきた魔族の集団も、ファイアー・ボールを投げつけてきた。いくつも。直径一メートル前後の火球を。トッキロに向かって。
杖を振るった。水平に。
一度に、複数のファイアー・ボールを切り裂いた。
何度も、杖を振るった。水平に。右から左へ。左から右へ。
それにより、すべて切り裂いた。東側から駆けつけた魔族たちが放ったファイアー・ボールを。
鉄龍将軍が、怒鳴った。魔族語で。東方面から駆けつけた魔族たちに。
そのとたん、立ち止まった。東方面から走ってきた魔族たちが。
トッキロとの距離、およそ三十メートルほどで。
ウオーター・カッターの有効射程距離は、三十数メートルだ。
よって、有効射程距離内だ。三十メートルは。
だが、魔族は首を切り落としても、すぐには死なない。
すぐに首をつなげれば、驚異的な再生能力により、死なずにすむ。
そして、ふたたび戦闘可能になる。
ゆえに、首を切り落としても、すぐにつなげられてしまえば、攻撃として無意味だ。
それに、多数の敵をウオーター・カッターで倒すためには、それなりの量の水が必要だ。
もう、水壺の中の水は、半分を大幅に切っている。
この水の量では、足りない。
無詠唱で、頭上に水球を出現させた。
すでに近くには、いない。人間は。
サソリ姫も、もう遠ざかっている。姿が見えないほど。
もうバレることは、ない。無詠唱魔法の使い手だと。
無詠唱のまま、精神を集中させ、頭上の水球を拡大した。直径二メートル以上に。
東方面から来た魔族たちが、前進した。トッキロの後退に合わせて。おそよ三十メートルの距離を保って。ファイアー・ボールを放ちながら。
魔族側は、思っているようだ。ウオーター・カッターの有効射程距離が、三十メートルだと。
トッキロは、後退し続けた。ゆっくりと。南西方面に。
あたる寸前に、ファイアー・ボールを切り裂き、打ち落としながら。
だが、まずい状況だ。
後手に回っている。
時間の経過は、敵に有利だ。
もうしばらくすれば、北側から、盾を持った約五十名の魔族が駆けつける。
そうなれば、絶体絶命の窮地に陥る。
その前に、なんとかしなければ。
まずは、東から駆けつけた魔族たちだ。
そのときだった。
号令が聞こえた。魔族語だ。
東方面の魔族集団の中からだ。
一列横隊になった。東方面の魔族たちが。
横隊と言っても、直線ではない。
扇状だ。
トッキロとの距離は、三十メートル前後だ。
素早く数えた。
全部で、ちょうど三十名だ。東方面から来た魔族たちは。
三十名の魔族が、いっせいにファイアー・ボールを出現させた。
その大きさは、直径一メートルから一メートル半の大型だ。
放った。いっせいに。大型ファイアー・ボール三十個を。トッキロに向かって。
トッキロは、南西に向かって後退し始めた。足早に。
「逃げるな! 黒髪の人間! われと決闘したいのだろ!」
鉄龍将軍が、そう怒鳴った。鋼鉄製盾の陰に、身を隠したままで。
怒鳴り返した。トッキロが。
「もう一対一ではないので、決闘は、また今度で」
「ふざけるな!」
「だったら、追いかけてきたら、どうです?」
思わず、挑発してしまった。無意味な行為だと思いながら。
鉄龍将軍は、両足の毒が、まだ効いている。
そのため、立ち上がれない。今のところは。
「おのれ! ぶっ殺す!」
そう言って、特大ファイアー・ボールを放ってきた。鉄龍将軍が。火球の直径は、二メートル以上もある。
右手の木製杖を、振り下ろした。
切り裂いた。左右真っ二つに。特大ファイアー・ボールを。
もっとも、火球の芯を切り裂いたのは、木製の杖ではなく、杖の先端に出現させた圧縮空気のエア・ソードだ。
エア・ソードの長さは、特大の火球を切り裂くために、二メートル半ほどに伸ばした。
もっともエア・ソードは、肉眼で視認できないが。
「おのれ! ちっぽけな人間のくせに!」
そう言いながら、次々と放ってきた。特大ファイアー・ボールを。連発で。
次々に切り裂いた。エア・ソードで。特大ファイアー・ボールを。
エア・ソードを上から下に振り下ろした直後、今度は下から上へと斬り上げた。
それを繰り返し、次々に切り裂いた。
東側から走ってきた魔族の集団も、ファイアー・ボールを投げつけてきた。いくつも。直径一メートル前後の火球を。トッキロに向かって。
杖を振るった。水平に。
一度に、複数のファイアー・ボールを切り裂いた。
何度も、杖を振るった。水平に。右から左へ。左から右へ。
それにより、すべて切り裂いた。東側から駆けつけた魔族たちが放ったファイアー・ボールを。
鉄龍将軍が、怒鳴った。魔族語で。東方面から駆けつけた魔族たちに。
そのとたん、立ち止まった。東方面から走ってきた魔族たちが。
トッキロとの距離、およそ三十メートルほどで。
ウオーター・カッターの有効射程距離は、三十数メートルだ。
よって、有効射程距離内だ。三十メートルは。
だが、魔族は首を切り落としても、すぐには死なない。
すぐに首をつなげれば、驚異的な再生能力により、死なずにすむ。
そして、ふたたび戦闘可能になる。
ゆえに、首を切り落としても、すぐにつなげられてしまえば、攻撃として無意味だ。
それに、多数の敵をウオーター・カッターで倒すためには、それなりの量の水が必要だ。
もう、水壺の中の水は、半分を大幅に切っている。
この水の量では、足りない。
無詠唱で、頭上に水球を出現させた。
すでに近くには、いない。人間は。
サソリ姫も、もう遠ざかっている。姿が見えないほど。
もうバレることは、ない。無詠唱魔法の使い手だと。
無詠唱のまま、精神を集中させ、頭上の水球を拡大した。直径二メートル以上に。
東方面から来た魔族たちが、前進した。トッキロの後退に合わせて。おそよ三十メートルの距離を保って。ファイアー・ボールを放ちながら。
魔族側は、思っているようだ。ウオーター・カッターの有効射程距離が、三十メートルだと。
トッキロは、後退し続けた。ゆっくりと。南西方面に。
あたる寸前に、ファイアー・ボールを切り裂き、打ち落としながら。
だが、まずい状況だ。
後手に回っている。
時間の経過は、敵に有利だ。
もうしばらくすれば、北側から、盾を持った約五十名の魔族が駆けつける。
そうなれば、絶体絶命の窮地に陥る。
その前に、なんとかしなければ。
まずは、東から駆けつけた魔族たちだ。
そのときだった。
号令が聞こえた。魔族語だ。
東方面の魔族集団の中からだ。
一列横隊になった。東方面の魔族たちが。
横隊と言っても、直線ではない。
扇状だ。
トッキロとの距離は、三十メートル前後だ。
素早く数えた。
全部で、ちょうど三十名だ。東方面から来た魔族たちは。
三十名の魔族が、いっせいにファイアー・ボールを出現させた。
その大きさは、直径一メートルから一メートル半の大型だ。
放った。いっせいに。大型ファイアー・ボール三十個を。トッキロに向かって。
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