人たらしプリンスの初恋は淫魔でした!

ぐーたら猫

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据え膳食わぬは淫魔の恥!?

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 宴も酣…
 そろそろ解散を感じる頃、酒の席は2度目だと言う彼はぐったりしていた。囲んでいた女性社員は少し飲ませ過ぎちゃったと言って私に丸投げして終電前に帰ってしまった。





(どうしよう…。男性社員に頼ることも私出来ないし…。こんな時バシッと言えたら…。)


 寝てる彼を起切る気配もなく、どうしよう。

 霧島部長も途中で退席したこともあり、上司不在、事実上最高上司が私だから、なんとしなければならない。

 どうしよ…会社近くのビジネスホテルまではタクシーで行くとして…
(2部屋借りないと…)
 ネットで会社近くのビジネスホテルを予約した。




「伊織、本当に大丈夫か?榊のこと任せても。」



 同期の男性社員に聞かれたが、新婚の彼は帰る方向が違う為私は咄嗟に強がってしまった。


「大丈夫ですよ。野暮用片づけに会社に戻るついでなので」



「こんな時間から課長や部長ってのは大変だな。」
 そういい、そのままタクシーに乗って自宅へ帰って行った。




(新婚さんなのに未婚の私と居て噂にでもなったら、お嫁さんにも悪いし。)


 ブーブー
 スマホのバイブに気付き、榊くんに肩を貸しながらベンチで確認すると、部長から無事依頼の件は終わったと言う知らせが来た。



“お疲れ様です。😔”
と返事を返し、タクシーを呼んだ。


 タクシーの運転手さんに手伝ってもらいながら、榊くんを乗せて会社近くのビジネスホテルへと向かった。





 タクシーを降りて、親切なタクシーの運転手さんにホテルのロビーのソファまで榊くんを運ぶの手伝ってもらった。お礼を言ってチェックインフロントに私は向かった。


 フロントでツインの部屋を用意されてしまったことを告げられた。しかもその部屋以外は満室になってしまっているらしい。



(こんな漫画みたいな事ってあるの…。
 仕方ない…私はタクシーで自宅に帰るか…。)


 部屋までは親切なボーイさんに手伝ってもらい榊くんを連れてベットに寝かせた。


 ボーイさんにお礼を言い、榊くんが起きた時用にサイドテーブルに備え付けのメモにメッセージを残してるt…
「んー。いおり…かちょ…?」



「あ、榊くん起きた?」




「むにゃむにゃ…」



(なんだぁ…寝言か…。)




 メッセージを書き終り横を見ると、普段起きてる時も可愛いらしい笑顔が、眠っている顔は端麗な男性の顔そのものだった。




(かっ…かっこいい。
 キス…したいなぁ…。生気美味しそう。えっちぃな香りが…する。)




 妖艶な香りに誘われて顔を近づける。





「…。」

ごくっ。
(…むりぃ……。ドキドキする。
 寝込み襲ってるのはやっぱり良くないよね。が、我慢が正解だよね。)



 顔を引き…そっと頭を撫でた。
 サキュバスの本能より人間の理性が勝ち!




 人生で一度も生気を吸った事の無いから、サキュバスあるあるの生気を吸って虜になる人と出逢えたと言う話を聞き羨ましく思うばかりだ。



(私も美味しい生気吸ってみたいなぁ…ううん違う。榊くんの生気が…吸いたいなぁ。
 私は好きな人のを吸いたい…///)







「……。おやすみ…。榊くん。また明後日に会社でね。」



 そう言って
 立ち上がり出口に向かおうとした時、腕を掴まれ視界が急にぐらついた。
 咄嗟に目を瞑ると、ふわっとした感触が背中に感じて恐る恐る目を開けると…



(……。わっ…綺麗な顔…。
 綺麗な顔??ん?・・・ !!ポッポッポッ         チーン
 こ、ちちち近いぃぃぃぃ!!)






 距離感がおかしいことに気づき、もがいたがびくともしない自分の状況に改めて理解する。



(榊くんが私に跨ってるぅぅ。今にも…にぃぃ)





(なん…なんでぇぇぇ!え?えっ…?)





「いおりかちょ…なんでここにいるんです?……。あぁ。これ…夢かぁ。」



(榊くん寝ぼけてる!!夢じゃないよぉ…。)




(!!っ…!)


「夢なら…ちょっとぐらい良いよね。
かちょう…かわいい…」



彼は完全にこの状況を夢と思い込み、普段は決して見せる事がない男の顔を見せた。煽情的な視線で見つめられ息をする事すら忘れて、吸い寄せられるように唇を重ねた。



「んっ…」




息苦しさから空気を吸おうと開いた隙間から柔らかいものが滑り込んでくる。



逃げる私を追いかけて絡みつく。捕まえたと言わんばかりに、吸われ卑猥な水音が耳を犯していく。



(だめ…ぇ…。何も…考えられ…)




程なくして解放されたが、息を吸えるようになった時には私の思考は霧散していた。



(生気が少し流れてきた。…美味しい…。もっとぉ…。ほしい…。)



「あぁ…えっろぉい顔して、もっと欲しいですか?
欲しいならおねだりしてください。課長」





「さかきくぅん…ぁ…もっとぉ…ちょうらい…キスちょうらい」




彼は口角を上げ、唇をひと舐めする仕草は卑猥でその唇から目が離せない。



(美味しい…これが生気?
 こんなの虜になるの当たり前だよぉ。)



「ははっ…やべぇ…な。超興奮する。
課長が呂律回ってなくて俺におねだりしてる…。」



齧りつくように唇を奪われた。
キスの間にブラウスの中に手が忍び込んで、ビクッと体が反応した。それは榊くんは火がついたと言うように、性急な手つきで双丘に辿り着いた。



「檸檬さん…。もうこんなにここ…触ってって主張してる…。そんなに俺を煽っていいの?」



!?(…。)
彼の口調はあからさまに変わり、普段の丁寧な言葉とのギャップでゾクゾクした。
彼に指摘された頂きは赤く果実のように尖っていた。


「榊…くぅん……。」
けい…。京って呼んで?」
「…け…けっ…京…くん…。」
「っ…。///か、わいすぎ」



榊くんに腕を引かれて彼の胸に飛び込むように抱き止められた。彼に抱き止められた時、彼の服に擦れて快感に身震いした。見た目以上にガッチリとした体、鍛えられた腕が苦しいくらい抱き締められた。
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