人たらしプリンスの初恋は淫魔でした!

ぐーたら猫

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むずむず

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抱きしめられて次を予感して薄目を開けると、耳元で規則正しい呼吸音が聞こえてきた。


(……。えっ?)


抱きしめられた腕から身捩りして彼を見ると、またもスヤスヤと整った顔で眠っていた。

(…もっとほし…っ///えっ…ばか!私もっとえっちなことしたかったって思っちゃった!)



告白すらして無い相手に、ましてや相手は酔っ払ってきっとまた会社で会っても覚えてないだろうに。



彼の寝顔は惚れた弱みなのか、特別にかっこよくも可愛く見えたが、むずむずする体を鎮める事に集中して、彼を毛布を掛けてホテルの部屋を出た。








スマホを取り出して時間を見ると日付が変わった午前2時…。始発もまだだし、タクシーで帰ることにした。




家に到着して早々に
シャワーを浴びに向かった。洗面台の鏡をふと見ると首筋にが散りばめられていた。


あの一瞬でとんでも無い数で驚きもしたが、その唇の感触を思い出してお腹の奥がきゅんとした。

「これ…スカーフで隠れるかなぁ…」



(濃厚なキスだけであんなに何も考えられなくなるなんて、生気を吸うと言う行為までしたら私は人間のフリして生きていけるのだろうか?)



熱情にカラダが火照りと疼きを感じ私は体を鎮めるようと抱きすくめながら、浴室に向かった。



(榊くんの手、想像よりずっと固かった。胸やお腹に感触が残ってる…。)





シャワーを浴びたあと、ベットに潜り眠る努力をした。だが、彼の事が頭から離れず、彼の手の感触を思い出したりと目が冴え、その日一日中他のことも手につかなかった。










次の日────

会社のエントランスで榊くんとバッタリあった時自己ベストで逃げてしまった。




月曜日は経過ミーティングや会議や重人への報告を建前にした無駄な会議が続く。
肩書きがあるため月曜日はほぼ絵コンテには手をつけれない事に、普段は憂鬱に感じるが今日に限っては全くもって絵コンテを捗る気がしなかったから助かった。



あっと言う間に定時になった。
「伊織さん、少しいいかなぁ?」
後ろから肩をぽんっと叩かれて振り返ると、霧島部長が手招きしていた。カフェテリアまで移動するとコーヒーをご馳走してくれて席に着く様に促された。


「今日はなんだか上の空って感じだったね?どうかした?もしかして飲み会で何かあったのかい?」



「えっ!?///な、なん!なんにも有りません。(小声)」





「何かあったね!私に言える事なら聞くから言ってみてくれ。ね?」


顔を覗き込む様に首を傾げられる。
その仕草と少し眉を八の字に下げて心配そうな表情に、この人の顔まで計画して話しているのがわかった。


(部長も顔いいんだよね。年上の包容力と紳士的でスピード出世した実力があって。非の打ち所がないよね。)




「すまない。俺が途中で抜けて大変だったんだろ?女性の君を1人残すのはとっても不安だったんだ」




「いえ…ただ少し酔い潰れた人をホテルまで運ぶのは大変でしたが大丈夫でした。」



「え?伊織さんだけで?
 その社員は男だよな?」



(???部長の様子が少し変わった…?)



部長は酷く驚き、私の肩に両手を置き顔を覗き込んで来た。



「??…部長?」
「ッ!す、すまない!!
…やっぱり何としても戻ってくれば良かった…。」



謝りながら慌てて肩から手を離して、降参のポーズをした。



「…はぁ……。これからは男性社員か私を頼れよ。君は課長の前に女性なんだ。何があるか分からないのだから…心配だよ。」




部長はまた大きなため息をつき…
次からは絶対私を頼って!いいね!と念を押され去っていった。




……?何故あんなに必死な顔をしたのか分からなかった。




(そっか。普通の人間の女性は軽々しく2人きりになったらダメなんだよね!)



部長のおかげでまた悪魔ってバレるところだった。人間は男女が2人きりは良くないって忘れてた。
ありがとうございます!部長。



榊くんに向き合わなければ…
私は上司で、普通の!人間の女性だから平常心で、何もなかった様に接しないと。




絵コンテ今日は全然触れなかったし、残業しよう~。仕事頑張るぞぉ~♪
デスクに戻ると没頭して絵コンテを考えていた。気がつくとオフィスに誰も居なくなっていた事に気が付かなかった。





ピピピー
スマホから終電用に設定していたアラームが鳴る。


(もうそんな時間だったんだ…)
急いで片付けていると…
「伊織さん」



チャリン…
振り返ると部長が車の鍵を掲げた。




「君なら残っていると思ったよ。送るよ。」


「そんな…部長の帰宅時間が遅くなって…
「だめ!これは上司命令ね?君が頼らないのはわかってるからね」




そう言う部長が優しく微笑んだ。
部長には見抜かれ過ぎているようで、帰る支度を始めた。程なくして、鞄を持ち上げようとした時、廊下の方からバタバタと足音が聞こえた。条件反射でそちらを見ると、榊くんがズカズカとやって来た。




「課長は僕が方向一緒なので、一緒に終電でお送りしますから。部長は気になさらず!!!」



榊くんは勢いよく現れては、私の手と鞄を掻っ攫って廊下をリターンした。





「えっ?」


(ええぇぇぇぇぇぇ~!!!)
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