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46. 将来は魔法使い
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46. 将来は魔法使い
そして聖菜さんの話を色々聞いているといつの間にか夕方になっていた。楽しい時間はあっという間と言うけれど、本当にその通りだな。オレは晩ご飯を作るためにキッチンに行こうとすると聖菜さんがオレを呼び止める。
「もしかして夕飯作るのかな」
「一応そのつもり。さすがに聖菜さんみたいには美味しく作れないと思うけど。聖菜さんはお客さんだから座ってて」
「ふむふむ。優斗君の料理とか心配だなぁ?今ならこの三ツ星シェフが一緒に作ってあげよう。感謝したまえ」
「そんなこと言って一緒に作りたいんでしょ聖菜さん」
「ふふ。女の子は何でも好きな人と一緒がいい時もあるのだよ」
そう言って聖菜さんはエプロンを身に付け一緒にキッチンに立つ。『好きな人と一緒』その言葉で顔が熱くなる。
「おや?まだ何もしてないよ」
「火を使うイメージをしたら感情移入してさ」
「火に感情移入か想像力豊かだね」
「オレさ。国語のテストの作者の気持ちとかいつも模範解答と同じ完璧回答するタイプだから」
「ふむふむ。でも隣の席の美少女の気持ちはギリギリまで分からないと」
「さて。何作ろうかな」
「無視は良くないなぁ」
オレと聖菜さんは楽しく笑いながら夕飯を作り始める。今日のメニューは冷やし中華だ。聖菜さんの手際はすごく良くてテキパキと料理を作っていく。しかも聖菜さんは味付けも上手でとても美味しい。
「こんなものかな」
「おお!美味しそう!本当に聖菜さんは料理得意なんだな」
「別に得意じゃないよ。むしろあまり好きじゃなかったし。主婦だから身に付いただけ」
「嫌いでも愛しの旦那様のためにか。愛だな」
「そこは否定しないかな」
「愛されてるなオレは」
「だから今さらだけどねそれ」
聖菜さんは少し呆れた顔をして笑う。そしてお互い出来上がった料理を持ってリビングに行き机に並べて食べる。
こんなに美味しそうな料理なのに聖菜さんはあまり料理が好きじゃないのか。なんか色々聖菜さんのことが知れて嬉しいぞ。
とか愛情たっぷりの冷やし中華を食べていると聖菜さんが聞いてくる。
「あのさ優斗君」
「ん?」
「優斗君さ……未来で結婚するまでの私が、どんな恋愛をしてきたとか気にならないの?」
めちゃくちゃ気になるに決まっている。でも聞きたくない気持ちもある。だって、もし聖菜さんがオレ以外の男と付き合っていたらと思うと嫌だし。
「……気になるよ。でも怖くて聞けないかな。オレはそんなに出来た人間じゃないしさ。それこそ本当に落ち込むぞ」
「ふふ。そこまで私のこと好きなんだ?」
「好きすぎて困るよな本当に」
「こらこら困るな」
「聖菜さん魔法でもかけた?」
「それは優斗君じゃないの?『タイムリープ』するくらい未来で私に幸せをくれてるんだからさ」
「オレの将来は魔法使いだったんだな」
「そうかもね」
そう言って聖菜さんはクスクスと笑う。今のは聖菜さんの本心なんだろうな。それが凄く嬉しい。そう思うとまた顔が熱くなる。
「おや?また火に感情移入してるのかな?」
「いや。素直に嬉しすぎるだけ」
「正直だね」
「まぁたまにはね」
「そんな正直者の優斗君に良いことを教えてあげよう」
良いこと?なんか聖菜さんの良いことって少し怖いような気もするんだけど。
「もしかしてスリーサイズ?」
「え?教えて欲しいの?えっと上から……」
「いや。やっぱりいい。」
「本当にいいのかなぁ」
「世の中には知らない神秘的な美学もあるからさ」
「そんなこと言って、この美少女の身体を想像しちゃうからでしょ」
「そうとも言うな」
「ほらやっぱり正直だ」
すると聖菜さんは少しだけ微笑みながら真面目な顔で、その良いこととやらをオレに伝えてくれる。
「……私はね。優斗君と付き合うまで誰ともお付き合いしたことなかったし、初めての相手も優斗君なんだよ?」
「……え?」
「ふふ。お風呂先にいただくね?」
そう言って聖菜さんはお皿を下げてからお風呂に向かった。その顔はいつもより赤かった気がした。
つまりどういうことだ?初めての相手はオレ?マジかよ……。聖菜さんの爆弾発言により頭が真っ白になりながらも何とか冷静さを保とうとするオレがいた。
そして聖菜さんの話を色々聞いているといつの間にか夕方になっていた。楽しい時間はあっという間と言うけれど、本当にその通りだな。オレは晩ご飯を作るためにキッチンに行こうとすると聖菜さんがオレを呼び止める。
「もしかして夕飯作るのかな」
「一応そのつもり。さすがに聖菜さんみたいには美味しく作れないと思うけど。聖菜さんはお客さんだから座ってて」
「ふむふむ。優斗君の料理とか心配だなぁ?今ならこの三ツ星シェフが一緒に作ってあげよう。感謝したまえ」
「そんなこと言って一緒に作りたいんでしょ聖菜さん」
「ふふ。女の子は何でも好きな人と一緒がいい時もあるのだよ」
そう言って聖菜さんはエプロンを身に付け一緒にキッチンに立つ。『好きな人と一緒』その言葉で顔が熱くなる。
「おや?まだ何もしてないよ」
「火を使うイメージをしたら感情移入してさ」
「火に感情移入か想像力豊かだね」
「オレさ。国語のテストの作者の気持ちとかいつも模範解答と同じ完璧回答するタイプだから」
「ふむふむ。でも隣の席の美少女の気持ちはギリギリまで分からないと」
「さて。何作ろうかな」
「無視は良くないなぁ」
オレと聖菜さんは楽しく笑いながら夕飯を作り始める。今日のメニューは冷やし中華だ。聖菜さんの手際はすごく良くてテキパキと料理を作っていく。しかも聖菜さんは味付けも上手でとても美味しい。
「こんなものかな」
「おお!美味しそう!本当に聖菜さんは料理得意なんだな」
「別に得意じゃないよ。むしろあまり好きじゃなかったし。主婦だから身に付いただけ」
「嫌いでも愛しの旦那様のためにか。愛だな」
「そこは否定しないかな」
「愛されてるなオレは」
「だから今さらだけどねそれ」
聖菜さんは少し呆れた顔をして笑う。そしてお互い出来上がった料理を持ってリビングに行き机に並べて食べる。
こんなに美味しそうな料理なのに聖菜さんはあまり料理が好きじゃないのか。なんか色々聖菜さんのことが知れて嬉しいぞ。
とか愛情たっぷりの冷やし中華を食べていると聖菜さんが聞いてくる。
「あのさ優斗君」
「ん?」
「優斗君さ……未来で結婚するまでの私が、どんな恋愛をしてきたとか気にならないの?」
めちゃくちゃ気になるに決まっている。でも聞きたくない気持ちもある。だって、もし聖菜さんがオレ以外の男と付き合っていたらと思うと嫌だし。
「……気になるよ。でも怖くて聞けないかな。オレはそんなに出来た人間じゃないしさ。それこそ本当に落ち込むぞ」
「ふふ。そこまで私のこと好きなんだ?」
「好きすぎて困るよな本当に」
「こらこら困るな」
「聖菜さん魔法でもかけた?」
「それは優斗君じゃないの?『タイムリープ』するくらい未来で私に幸せをくれてるんだからさ」
「オレの将来は魔法使いだったんだな」
「そうかもね」
そう言って聖菜さんはクスクスと笑う。今のは聖菜さんの本心なんだろうな。それが凄く嬉しい。そう思うとまた顔が熱くなる。
「おや?また火に感情移入してるのかな?」
「いや。素直に嬉しすぎるだけ」
「正直だね」
「まぁたまにはね」
「そんな正直者の優斗君に良いことを教えてあげよう」
良いこと?なんか聖菜さんの良いことって少し怖いような気もするんだけど。
「もしかしてスリーサイズ?」
「え?教えて欲しいの?えっと上から……」
「いや。やっぱりいい。」
「本当にいいのかなぁ」
「世の中には知らない神秘的な美学もあるからさ」
「そんなこと言って、この美少女の身体を想像しちゃうからでしょ」
「そうとも言うな」
「ほらやっぱり正直だ」
すると聖菜さんは少しだけ微笑みながら真面目な顔で、その良いこととやらをオレに伝えてくれる。
「……私はね。優斗君と付き合うまで誰ともお付き合いしたことなかったし、初めての相手も優斗君なんだよ?」
「……え?」
「ふふ。お風呂先にいただくね?」
そう言って聖菜さんはお皿を下げてからお風呂に向かった。その顔はいつもより赤かった気がした。
つまりどういうことだ?初めての相手はオレ?マジかよ……。聖菜さんの爆弾発言により頭が真っ白になりながらも何とか冷静さを保とうとするオレがいた。
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