49 / 85
49. だって来週じゃん
しおりを挟む
49. だって来週じゃん
今日から8月。夏休みももう1ヶ月しかないと思うと何だか寂しくなってくるよな。とにかく今は聖菜さんとの幸せな日々を送るため、オレは頑張るのだ。
そんなことを思いながら、オレはリビングのソファーに寝転ぶ。すると怜奈がやってくる。
「ねぇおにぃ。物産展に行きたい」
「物産展?」
「アイス食べたい。有名なアイス屋さんが来てるんだって。一緒に買いに行かない?」
「なんでこんなに暑いのに妹とアイスなんか買いに行かないといけないんだよ?」
「おにぃは私と行くの嫌なの?」
「別にそういうわけじゃ……わかったよ。行けばいいんだろ」
こいつたまにこうやって甘えてくるよな。まぁこういうところは可愛いらしいから良いんだけど。
オレと怜奈は家を出て、全国で有名なアイス屋さんが期間限定で来ているというデパートの物産展に向かうことにする。今日も日差しが強く、蒸し暑かった。
「あっつ」
「アイス楽しみだなぁ」
「食べすぎて腹壊すなよな」
「分かってるよ」
「お前もオレなんかじゃなくて彼氏とか作って、そいつとアイスを食べろ」
「あーマウントとってきた!」
「今のオレは超絶美少女の彼女という最強のステータスがあるからな!」
それに聖菜さんとも愛し合った仲だしさ。あの時の聖菜さん……ダメだ思い出すな。体温があがって熱中症で死ぬ。そんなニヤけているオレに怜奈は反抗的に言ってくる。
「知ってたおにぃ?女の子の90%はエッチに満足してないんだって」
「……だから?」
「童貞だったおにぃはきっと独りよがりで、聖菜さん満足なんかしてないんじゃない?しかも5回もとか……発情期?」
「なんで知ってんだよ!」
「ならゴミくらい見えない袋で捨てなよ。それかおにぃがゴミ捨てするんだね」
くっ……。こいつ本当に生意気だ。そんなことを話しているとデパートに着く。目的の物産展は4F。そこまでエレベーターで向かう。フロアに出ると全国で有名なお店の物産展が行われていて、どれもこれも目移りしてしまう。
「あ。おにぃ!アイス屋さんあった!行こ!」
「分かったから腕を引っ張るなよ」
オレは怜奈に腕を引っ張られたまま目的のアイス屋さんに行く。色んな味があるんだな……。そんなことを考えながら選んでいると、後ろから声をかけられる。
「あれ?大人の階段を登った神坂じゃん」
「ん?あー姉貴とチャッカマン」
「だから誰が姉貴だし」
「チャッカマン?私持ってないわよ?」
いかんいかん。東雲さんをチャッカマンと呼んでいることは本人には伝えていなかった。あと大人の階段を登ったとか、そんな大きな声で言わないでほしいぞ。
「それより、その仲良く腕を組んでる子は誰なの神坂君?まさか浮気?」
「いや妹だぞ」
「おーこの子が聖菜の言ってた妹ちゃんか。可愛いじゃん。あたしは西城彩音。でこっちの怖い人が東雲舞子だよ。よろしくね妹ちゃん!」
「怖い人が余計なんだけど彩音」
「神坂怜奈です。いつもおにぃ……兄がお世話になってます」
「礼儀正しい妹さんじゃない。神坂君とは大違いね?」
「猫被ってるだけだ」
するとオレの脇腹を思い切り小突く怜奈。痛いんだが?
「どうして2人はここに?」
「え?だって来週じゃん?」
「来週?」
「語彙力がなさすぎよ彩音。神坂君はもう用意したの?」
「用意?」
「またまた照れるな照れるな。8月8日は聖菜の誕生日じゃん」
「私としては不本意だけど、きっと聖菜は楽しみにしてるんでしょうね?」
……聖菜さんの誕生日!?いやいや何も知らなかったんだけど!?ヤバいヤバいヤバい。なんでオレは聖菜さんの誕生日を聞かなかったんだぁ~!
今日から8月。夏休みももう1ヶ月しかないと思うと何だか寂しくなってくるよな。とにかく今は聖菜さんとの幸せな日々を送るため、オレは頑張るのだ。
そんなことを思いながら、オレはリビングのソファーに寝転ぶ。すると怜奈がやってくる。
「ねぇおにぃ。物産展に行きたい」
「物産展?」
「アイス食べたい。有名なアイス屋さんが来てるんだって。一緒に買いに行かない?」
「なんでこんなに暑いのに妹とアイスなんか買いに行かないといけないんだよ?」
「おにぃは私と行くの嫌なの?」
「別にそういうわけじゃ……わかったよ。行けばいいんだろ」
こいつたまにこうやって甘えてくるよな。まぁこういうところは可愛いらしいから良いんだけど。
オレと怜奈は家を出て、全国で有名なアイス屋さんが期間限定で来ているというデパートの物産展に向かうことにする。今日も日差しが強く、蒸し暑かった。
「あっつ」
「アイス楽しみだなぁ」
「食べすぎて腹壊すなよな」
「分かってるよ」
「お前もオレなんかじゃなくて彼氏とか作って、そいつとアイスを食べろ」
「あーマウントとってきた!」
「今のオレは超絶美少女の彼女という最強のステータスがあるからな!」
それに聖菜さんとも愛し合った仲だしさ。あの時の聖菜さん……ダメだ思い出すな。体温があがって熱中症で死ぬ。そんなニヤけているオレに怜奈は反抗的に言ってくる。
「知ってたおにぃ?女の子の90%はエッチに満足してないんだって」
「……だから?」
「童貞だったおにぃはきっと独りよがりで、聖菜さん満足なんかしてないんじゃない?しかも5回もとか……発情期?」
「なんで知ってんだよ!」
「ならゴミくらい見えない袋で捨てなよ。それかおにぃがゴミ捨てするんだね」
くっ……。こいつ本当に生意気だ。そんなことを話しているとデパートに着く。目的の物産展は4F。そこまでエレベーターで向かう。フロアに出ると全国で有名なお店の物産展が行われていて、どれもこれも目移りしてしまう。
「あ。おにぃ!アイス屋さんあった!行こ!」
「分かったから腕を引っ張るなよ」
オレは怜奈に腕を引っ張られたまま目的のアイス屋さんに行く。色んな味があるんだな……。そんなことを考えながら選んでいると、後ろから声をかけられる。
「あれ?大人の階段を登った神坂じゃん」
「ん?あー姉貴とチャッカマン」
「だから誰が姉貴だし」
「チャッカマン?私持ってないわよ?」
いかんいかん。東雲さんをチャッカマンと呼んでいることは本人には伝えていなかった。あと大人の階段を登ったとか、そんな大きな声で言わないでほしいぞ。
「それより、その仲良く腕を組んでる子は誰なの神坂君?まさか浮気?」
「いや妹だぞ」
「おーこの子が聖菜の言ってた妹ちゃんか。可愛いじゃん。あたしは西城彩音。でこっちの怖い人が東雲舞子だよ。よろしくね妹ちゃん!」
「怖い人が余計なんだけど彩音」
「神坂怜奈です。いつもおにぃ……兄がお世話になってます」
「礼儀正しい妹さんじゃない。神坂君とは大違いね?」
「猫被ってるだけだ」
するとオレの脇腹を思い切り小突く怜奈。痛いんだが?
「どうして2人はここに?」
「え?だって来週じゃん?」
「来週?」
「語彙力がなさすぎよ彩音。神坂君はもう用意したの?」
「用意?」
「またまた照れるな照れるな。8月8日は聖菜の誕生日じゃん」
「私としては不本意だけど、きっと聖菜は楽しみにしてるんでしょうね?」
……聖菜さんの誕生日!?いやいや何も知らなかったんだけど!?ヤバいヤバいヤバい。なんでオレは聖菜さんの誕生日を聞かなかったんだぁ~!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
225
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる