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44. 後輩ちゃんは『夢』を叶えたそうです
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44. 後輩ちゃんは『夢』を叶えたそうです
時間は午後10時。早速『Fmすたーフェスティバル』の収録が始まる。この時間なのはオレがいるからで鈴町さんには迷惑をかけているので申し訳ない気持ちはある。
「では、まずましろさんの『ホワイトプリンセス』から撮りますね」
「あっはい」
「ましろん先輩……頑張って」
「おう」
そう言われて撮影場所に立ち、『姫宮ましろ』の3Dモデルの動きを確認する。よし。問題なさそうだ。
「それじゃあ始めてください」
「はい。よろしくお願いします」
そしてオレは歌い始める。今回の『Fmすたーフェスティバル』は全員が同じ感じの衣装を着ていて、『姫宮ましろ』の衣装は白を基調としたドレス。イメージカラーでもある白色がメインになっている。これは姫宮ましろが清楚であるということを表現しているらしい。だから画面を見ながら動きを確認しないといけない。
「すいません。少しウインクを多めにできますか?少しカメラが引き気味なので。もう一度頭からお願いします」
「あっはい。わかりました」
オレは言われた通りにウインクを多くする。正直、24の男がウインクとか恥ずかしすぎるけど、これも仕事だと割り切るしかない。
「はいオッケーです。お疲れさまです」
「ありがとうございました」
「じゃあ次はかのんさん。準備お願いします」
「鈴町さん。頑張ってな」
「はい……行ってくる……です」
鈴町さんも緊張しているのかいつも以上にオドオドしていた。そして『双葉かのん』のオリ曲『フェアリーテイル』が流れると、鈴町さんはその曲に合わせて歌いながらダンスを始める。
鈴町さんの歌を初めて聴くが、結構上手い……それに踊りも全然踊れている。普段の姿とは全然違う。本当にアイドルみたいでオレは思わず見惚れてしまった。
「ごめんなさいかのんさん。サビ前のカメラワークだけもう少しアップでお願いしたいんですが、もう一度いいですか?」
「あっはい。大丈夫……です」
スタッフの指示に従い、鈴町さんも指示された通りのポーズをする。その後、無事に『フェアリーテイル』の収録を終えることができたので、休憩に入る。オレは飲み物を持って鈴町さんに声をかける。
「お疲れ様。鈴町さん。すごく良かったよ、驚いた」
「うぅ……ましろん先輩に言われると……恥ずかしい……です……」
「いやいや、本当に凄かったって。鈴町さんの『フェアリーテイル』初めて聞いたけど……なんか……感動した」
「そっ……そんなこと……ない……ですよ」
鈴町さんは顔を赤くしながら照れている。その姿がまた可愛い。
「でも……ましろん先輩も……『ホワイトプリンセス』カッコ良かったです」
「ありがとう。次は『夢色トリック』だから頑張ろう。歌詞割り大丈夫か?」
「だっ……大丈夫……です……」
オレたちは休憩を終えて、次の曲『夢色トリック』の収録に移る。オレと鈴町さんは並んで定位置に立つ。画面を見るとは3Dモデルの『姫宮ましろ』と『双葉かのん』が初めて並ぶ。なんかこうやって『姫宮ましろ』の隣に誰かがいて、歌って踊るなんて、少し前のオレは想像できなかったなぁ……。
そして曲が流れ出すとオレは歌い始める。すると横にいる鈴町さんは振り付けを間違えることなく、しっかり歌っていた。そして、この『夢色トリック』の振り付けはお互いの顔を見ることが多いので、鈴町さんと視線が合うことが多くて、その度にドキドキしてしまっていた。
「はい。OKです。お2人ともお疲れさまでした。じゃあ最後にMCパートを収録します」
こうして、そのあと無事にMCパートを収録し終えたオレたちは、そのまま帰宅する。
「ましろん先輩……今日は……楽しかった……です」
「ああ、オレもだよ。鈴町さんと一緒に歌えてよかった。夜遅くまでごめんな。でも最高の『Fmすたーフェスティバル』になったと思うぞ」
「はい……私も……そう思います」
2人で笑い合い、今日のことを振り返りながら話していく。
「夢が……叶いました」
「夢?」
「憧れのましろん先輩と……一緒に……歌うこと……それが……私の……Vtuber『双葉かのん』の夢だったから」
鈴町さんは嬉しそうに微笑む。そんな鈴町さんを見てると、オレが『姫宮ましろ』としてやってきたことが間違っていなかったと改めて思う。
「そっか。でもこれからもっと色々な夢を叶えるんだ。オレと鈴町さんで。……『ましのん』でな?」
「ましろん先輩……これからもずっと一緒に……活動……してくれますか?」
「当たり前だろ。オレは『姫宮ましろ』であり、鈴町さんのマネージャーなんだからさ」
「はい……約束ですよ?」
「ああ。約束な」
こうしてオレたちの『Fmすたーフェスティバル』の収録は無事に終わったのだった。あとは配信を楽しみに待つだけだな。
時間は午後10時。早速『Fmすたーフェスティバル』の収録が始まる。この時間なのはオレがいるからで鈴町さんには迷惑をかけているので申し訳ない気持ちはある。
「では、まずましろさんの『ホワイトプリンセス』から撮りますね」
「あっはい」
「ましろん先輩……頑張って」
「おう」
そう言われて撮影場所に立ち、『姫宮ましろ』の3Dモデルの動きを確認する。よし。問題なさそうだ。
「それじゃあ始めてください」
「はい。よろしくお願いします」
そしてオレは歌い始める。今回の『Fmすたーフェスティバル』は全員が同じ感じの衣装を着ていて、『姫宮ましろ』の衣装は白を基調としたドレス。イメージカラーでもある白色がメインになっている。これは姫宮ましろが清楚であるということを表現しているらしい。だから画面を見ながら動きを確認しないといけない。
「すいません。少しウインクを多めにできますか?少しカメラが引き気味なので。もう一度頭からお願いします」
「あっはい。わかりました」
オレは言われた通りにウインクを多くする。正直、24の男がウインクとか恥ずかしすぎるけど、これも仕事だと割り切るしかない。
「はいオッケーです。お疲れさまです」
「ありがとうございました」
「じゃあ次はかのんさん。準備お願いします」
「鈴町さん。頑張ってな」
「はい……行ってくる……です」
鈴町さんも緊張しているのかいつも以上にオドオドしていた。そして『双葉かのん』のオリ曲『フェアリーテイル』が流れると、鈴町さんはその曲に合わせて歌いながらダンスを始める。
鈴町さんの歌を初めて聴くが、結構上手い……それに踊りも全然踊れている。普段の姿とは全然違う。本当にアイドルみたいでオレは思わず見惚れてしまった。
「ごめんなさいかのんさん。サビ前のカメラワークだけもう少しアップでお願いしたいんですが、もう一度いいですか?」
「あっはい。大丈夫……です」
スタッフの指示に従い、鈴町さんも指示された通りのポーズをする。その後、無事に『フェアリーテイル』の収録を終えることができたので、休憩に入る。オレは飲み物を持って鈴町さんに声をかける。
「お疲れ様。鈴町さん。すごく良かったよ、驚いた」
「うぅ……ましろん先輩に言われると……恥ずかしい……です……」
「いやいや、本当に凄かったって。鈴町さんの『フェアリーテイル』初めて聞いたけど……なんか……感動した」
「そっ……そんなこと……ない……ですよ」
鈴町さんは顔を赤くしながら照れている。その姿がまた可愛い。
「でも……ましろん先輩も……『ホワイトプリンセス』カッコ良かったです」
「ありがとう。次は『夢色トリック』だから頑張ろう。歌詞割り大丈夫か?」
「だっ……大丈夫……です……」
オレたちは休憩を終えて、次の曲『夢色トリック』の収録に移る。オレと鈴町さんは並んで定位置に立つ。画面を見るとは3Dモデルの『姫宮ましろ』と『双葉かのん』が初めて並ぶ。なんかこうやって『姫宮ましろ』の隣に誰かがいて、歌って踊るなんて、少し前のオレは想像できなかったなぁ……。
そして曲が流れ出すとオレは歌い始める。すると横にいる鈴町さんは振り付けを間違えることなく、しっかり歌っていた。そして、この『夢色トリック』の振り付けはお互いの顔を見ることが多いので、鈴町さんと視線が合うことが多くて、その度にドキドキしてしまっていた。
「はい。OKです。お2人ともお疲れさまでした。じゃあ最後にMCパートを収録します」
こうして、そのあと無事にMCパートを収録し終えたオレたちは、そのまま帰宅する。
「ましろん先輩……今日は……楽しかった……です」
「ああ、オレもだよ。鈴町さんと一緒に歌えてよかった。夜遅くまでごめんな。でも最高の『Fmすたーフェスティバル』になったと思うぞ」
「はい……私も……そう思います」
2人で笑い合い、今日のことを振り返りながら話していく。
「夢が……叶いました」
「夢?」
「憧れのましろん先輩と……一緒に……歌うこと……それが……私の……Vtuber『双葉かのん』の夢だったから」
鈴町さんは嬉しそうに微笑む。そんな鈴町さんを見てると、オレが『姫宮ましろ』としてやってきたことが間違っていなかったと改めて思う。
「そっか。でもこれからもっと色々な夢を叶えるんだ。オレと鈴町さんで。……『ましのん』でな?」
「ましろん先輩……これからもずっと一緒に……活動……してくれますか?」
「当たり前だろ。オレは『姫宮ましろ』であり、鈴町さんのマネージャーなんだからさ」
「はい……約束ですよ?」
「ああ。約束な」
こうしてオレたちの『Fmすたーフェスティバル』の収録は無事に終わったのだった。あとは配信を楽しみに待つだけだな。
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