【ガチ恋プリンセス】これがVtuberのおしごと~後輩はガチで陰キャでコミュ障。。。『ましのん』コンビでトップVtuberを目指します!

夕姫

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786. 姫は『神川家の人』らしいです

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786. 姫は『神川家の人』らしいです



 部屋の扉が開いて、三人の女性が入ってきた。

『雪平セレナ』『紫雨レイリ』『猫丸マオ』――これからオレたちが担当することになる、CGSのライバーたちだ。

 以前顔を合わせた時は、まだどこか遠慮がちなよそよそしい空気があったけれど、今回は少し違う。3人とも、どこか柔らかなお互いに打ち解けたような雰囲気を纏っているように見えた。さすが、これから一緒に活動していく仲間という自覚が芽生えてきているんだろうな。

 若林さんが立ち上がり、彼女たちを迎える。

「初めまして。本日から皆さんのマネジメントを担当させていただきます、若林です。皆さんの活動を全力でサポートさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。こちらは……皆さん会ったことがあると思いますが、神崎です。そして、こちらの女の子が、新人の川口です」

 若林さんの紹介に続いて、オレも軽く頭を下げた。川口さんは、まだ少し緊張しているものの、若林さんの言葉に勇気づけられたのか先ほどよりも大きな声で挨拶をしていた。

「皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。改めて、皆さんの担当マネージャーを紹介させていただきます。まず、雪平セレナさんの担当は、神崎です」

 若林さんが、改めて担当を発表していく。長門さんの視線が、オレに向けられる。

「神崎です。よろしくお願いいたします」

「あ。……はい。この前の神川家の人」

 ……オレって長門さんに神川家の人って思われてるのか?確かにコンセプトは出したけどさ……なんか複雑だぞ

「そして、紫雨レイリさんの担当は、私、若林が務めさせていただきます」

「はい。よろしくお願いいたします」

「最後に、猫丸マオさん。猫丸さんは、織田が担当しますが、本日は別の仕事で席を外しております。そして、こちらの川口が織田の補佐として一緒に担当させていただきます」

「あっあの!よよよ!よろしくお願いいたします!」

「あはは。緊張してる!私も新人だから大丈夫だよ~!しかも私の方が年下だよw」

 確かにそんなこと言っていたか。長門さんが24、帆夏ちゃんが21、小早川さんが20だったな。本当に若い子ばかりだよな。彩芽ちゃんは23になるんだっけ?早いものだよ本当に。

「早速ですが、専用のディスコードアカウントは作ってもらったと思います。私たちマネージャーとのやり取りは基本こちらでおこないます。そして、デビュー前ですので他のライバーが使用しているグループは使用禁止です。これは注意してください。Xのアカウントもあると思いますが、これも解禁まで使用禁止です。ディスコードもXも誤って何か発信してしまえば、それだけでデビューが白紙になる可能性もあります。冗談抜きに、そこは徹底してください」」

 若林さんはそう言って目の前の3人に釘を刺した。まだデビュー前とはいえ、情報漏洩のリスクは常に考えておかないといけないからな。

「それから今後のスケジュールですが、まずは自己紹介、コンセプト決め。これは担当マネージャーと共に決めてください。この2つは皆さんの個性や魅力を伝える最初のチャンスです。どんな自分を見せたいか、じっくり考えて作ってください。フォーマットは後で送ります」

「自己紹介……」

「なんかやっとここまで来た感じだね」

「私どうしようかな~」

「あと配信環境については……まぁ皆さんは個人勢として活動していたので問題ないと思いますが、一応機材の選定から設置、調整まで分からないことがあれば何でも聞いてください。もちろんこちらでサポートもします」

 その言葉に、三人はそれぞれ思い思いの反応を見せる。特に猫丸さんは「私どうしようかな~」と頭を抱えていた。確かに自己紹介とコンセプト決めは、ライバーとしての一歩を踏み出す上で非常に重要だ。

「それから収益化には、まずチャンネル登録者数が1000人以上……まぁこれは問題ないでしょう。あとは総再生時間を達成するという条件があります。これは皆さん、デビューから半年以内には達成してほしい目標です。もちろん、私たちも最大限サポートします。あと、著作権や肖像権についても注意してください。特にBGMや画像を使う際は必ず著作権フリーのものか、許諾を得たものを使用してください。これは冗談抜きで違反すれば一発でアウトです」

 特に個人で活動していたライバーは、この辺りが甘くなりがちだ。企業に在籍して活動する以上、この辺りの認識は徹底してもらう必要がある。

「質問はありますか?」

 若林さんのその言葉に、元気良く小早川さんが質問する。

「はい!あの!配信の頻度ってどれくらいがいいとかありますか?」

「基本的には皆さんのペースで構いません。ただ、デビュー直後はできるだけ頻繁に配信して、ファンとの接点を増やすことをお勧めします。最低でも週に2、3回は配信できるといいですね」

 若林さんの答えに、小早川さんは「なるほど~!」と納得した様子だった。続いて帆夏ちゃんが静かに手を挙げた。

「コラボなどをする場合はどうしたらいいですか?あと、この3人でコラボとかも頻繁にやってもいいんですか?」

「コラボ配信は、ある程度のファンベースができてからの方が効果的です。CGSは『すたフェス』で御披露目、そのあと初配信の予定なので、目安としては夏の長時間耐久配信のあとですかね?ただし、相手のライバーさんとの相性や、企画の内容も重要になりますので、最初は事前に担当マネージャーに相談したほうが良いと思います」

 若林さんの説明に、帆夏ちゃんは満足そうに頷いた。長門さんは特に質問はなさそうだ。

「では、本日はこれで終了です。皆さん、お疲れ様でした。自己紹介とコンセプトについては、担当マネージャーから改めて連絡がいきますのでよろしくお願いします」

 若林さんの言葉で、今日のミーティングは終了となった。三人はそれぞれ立ち上がり、オレたちに頭を下げて部屋を出ていく。

 今日のミーティングで、ようやくCGSのライバーたちが本格的に動き出す。これからマネージャーとして忙しい日々が始まるんだと改めて気を引き締めた。
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