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第4章 使用人とメイドさんと天才魔法士令嬢(後編)
33. 使用人と感謝
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33. 使用人と感謝
オレはマリアさんがお風呂から出たあと、入れ替わりにお風呂に入る。そして今、湯船に浸かって気持ちを落ち着かせている最中だ。
「……ふぅ」
さっきから心臓の鼓動が激しくなっている。理由はわかっているけど、それをどうにかする術がない。だってオレはずっとマリアさんと付き合いたいと思っている。そう考えてしまうと、このドキドキは収まるどころかますます激しくなっていく一方だった。
「ダメだ……。これじゃのぼせちまう……」
これ以上浸かっていると本当に頭がおかしくなってしまうと思ったオレは、お風呂から出て身体を拭き服を着てリビングへと戻る。するとそこにはソファに座っているマリアさんの姿があった。
「あっ、おかえりなさい……」
「た、ただいまです……」
緊張してるせいで変な挨拶になってしまった。でも仕方ないよな?好きな人と一緒にいるんだぞ?こんなん緊張しない方がおかしいわ!
「あの……隣いいですか?」
「うん。どうぞ……」
オレはマリアさんの横に座る。なんかマリアさんも緊張してないか?顔が少し赤いし、少し汗ばんでるし……。それに心なしか良い匂いまでしてくるような気がする。これが女性の香りなのか!?
やばい!このままだとまた理性が崩壊しかねない!何か別のことを考えないと……そうだ!こういう時こそオレのジェントルを発揮するべきだ!
「あっあのマリアさん!」
「うん!?なにかな!?」
「その……エルナリア様!そうエルナリア様と話したことありますか!?オレははなしたことがないんですけど?」
「え?あー……エルナリア様とは挨拶くらいで私も話したことないかな?」
話題終了。オレのジェントルタイム終了のお知らせ。うおおおおおおお!オレって本当につまらない男だ!そんなことを思っていると、マリアさんがクスッと笑い出す。
「ふふ。カイル君。エルナリア様と会って何か粗相しないか心配なんでしょ?」
「え?まぁそうですね。まだクビになりたくないですからね」
「カイル君はエルナリア様も怒らせそうだよね?イライザ様の時みたいに。なんかあの時のこと思いだしちゃった。おかしい」
「笑わないでくださいよマリアさん……」
そう言って笑顔を見せるマリアさん。もうオレとマリアさんの間に緊張とかそういう感情は無くなっていた。それからしばらく他愛のない話をした。考えてみたらマリアさんとお互いのプライベートや自分のことを話したりするのは初めてだった。
気付いた時には、もう日付が変わる頃になっていた。マリアさんとの時間は本当に楽しくてあっという間に過ぎてしまった。名残惜しくはあるけれど今日はこの辺にしておいた方がいいだろう。
「あのそろそろ寝ますか?」
「うん。そうだね」
そのままベッドに入り、電気を消す。変な気持ちになっていたのが恥ずかしい。あんなにドキドキしていたのに今は普通に眠れそうな気がする。それはきっとマリアさんも同じだと思う。
「カイル君」
「はい?」
「……ありがとう。」
「いえ……こちらこそありがとうございます」
「……お休みなさい」
「お休みなさい」
お互いにそれだけ言うと、すぐに眠りにつくことができたのだった。
オレはマリアさんがお風呂から出たあと、入れ替わりにお風呂に入る。そして今、湯船に浸かって気持ちを落ち着かせている最中だ。
「……ふぅ」
さっきから心臓の鼓動が激しくなっている。理由はわかっているけど、それをどうにかする術がない。だってオレはずっとマリアさんと付き合いたいと思っている。そう考えてしまうと、このドキドキは収まるどころかますます激しくなっていく一方だった。
「ダメだ……。これじゃのぼせちまう……」
これ以上浸かっていると本当に頭がおかしくなってしまうと思ったオレは、お風呂から出て身体を拭き服を着てリビングへと戻る。するとそこにはソファに座っているマリアさんの姿があった。
「あっ、おかえりなさい……」
「た、ただいまです……」
緊張してるせいで変な挨拶になってしまった。でも仕方ないよな?好きな人と一緒にいるんだぞ?こんなん緊張しない方がおかしいわ!
「あの……隣いいですか?」
「うん。どうぞ……」
オレはマリアさんの横に座る。なんかマリアさんも緊張してないか?顔が少し赤いし、少し汗ばんでるし……。それに心なしか良い匂いまでしてくるような気がする。これが女性の香りなのか!?
やばい!このままだとまた理性が崩壊しかねない!何か別のことを考えないと……そうだ!こういう時こそオレのジェントルを発揮するべきだ!
「あっあのマリアさん!」
「うん!?なにかな!?」
「その……エルナリア様!そうエルナリア様と話したことありますか!?オレははなしたことがないんですけど?」
「え?あー……エルナリア様とは挨拶くらいで私も話したことないかな?」
話題終了。オレのジェントルタイム終了のお知らせ。うおおおおおおお!オレって本当につまらない男だ!そんなことを思っていると、マリアさんがクスッと笑い出す。
「ふふ。カイル君。エルナリア様と会って何か粗相しないか心配なんでしょ?」
「え?まぁそうですね。まだクビになりたくないですからね」
「カイル君はエルナリア様も怒らせそうだよね?イライザ様の時みたいに。なんかあの時のこと思いだしちゃった。おかしい」
「笑わないでくださいよマリアさん……」
そう言って笑顔を見せるマリアさん。もうオレとマリアさんの間に緊張とかそういう感情は無くなっていた。それからしばらく他愛のない話をした。考えてみたらマリアさんとお互いのプライベートや自分のことを話したりするのは初めてだった。
気付いた時には、もう日付が変わる頃になっていた。マリアさんとの時間は本当に楽しくてあっという間に過ぎてしまった。名残惜しくはあるけれど今日はこの辺にしておいた方がいいだろう。
「あのそろそろ寝ますか?」
「うん。そうだね」
そのままベッドに入り、電気を消す。変な気持ちになっていたのが恥ずかしい。あんなにドキドキしていたのに今は普通に眠れそうな気がする。それはきっとマリアさんも同じだと思う。
「カイル君」
「はい?」
「……ありがとう。」
「いえ……こちらこそありがとうございます」
「……お休みなさい」
「お休みなさい」
お互いにそれだけ言うと、すぐに眠りにつくことができたのだった。
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