57 / 65
第6章 使用人とメイドさんと大切な約束
57. 使用人とお揃い
しおりを挟む
57. 使用人とお揃い
マリアさんは勘違いをしている。でもうまい言い訳が見つからない。どうしたら……。そんなことを考えているとマリアさんが微笑みながらオレに言ってくる。
「ごめんごめん理解したよ。もう!それだったら尚更言ってくれれば良かったのに。私とカイル君の仲でしょ?」
「へ?」
そうマリアさんは両手でテーブルに頬杖をついて可愛い笑顔でオレを見つめてくる。あー唇も艶やかだなぁ……しかも胸がテーブルに乗っかってるし、目のやり場に困る……。本当に女神様だよマリアさんは。
「雑貨屋さんに一目惚れした商品があって男の子だと買いにくい可愛いやつなんでしょ?だからプレゼントを買うって嘘ついたんだね」
「え?」
なんか全然違うが、マリアさんにオレの気持ちがバレてないならそれでいいかと思い直して首を縦に振る。
「そっそうなんですよ!ちょっと恥ずかしくて……」
「うんうん。カイル君は男の子だもんね。でも可愛いのが好きだっていいと思うよ?女の子みたいだけど!」
「ははは……ですよねー」
うわーやっぱり誤解されてるけど、あの銀髪ツインテールのことが好きとか勘違いされるよりはいいか。そんなことを考えていると料理が運ばれてくる。
「わぁ美味しそう!じゃあこれ食べたら雑貨屋さんに行こうか」
「あっはい」
そう言ってマリアさんはニコニコしながらフォークを手に取る。そして口いっぱいに頬張り美味しそうに食べ始める。食べ方も可愛い。この前のルスタミラの時も口いっぱいに海鮮串を頬張ってたっけ。その姿は小動物みたいで可愛い。
「ん?どうしたのカイル君?私の顔ばっかり見て?食べないのかな?」
「あっいえ!なんでもないです!」
しまったつい見惚れてしまった。でもこんなに可愛い人が目の前にいるんだから仕方がないよな。それだけでお腹いっぱいだぜ!
食事を済ませてから会計をして店を出る。それから少し歩くと目的の雑貨屋が見えてきた。するとマリアさんは目を輝かせながら言う。
「ここが例のお店かな?可愛いもの沢山あるといいね!」
「はい!楽しみですね!」
「ふふっ!カイル君嬉しそうだね」
そりゃ嬉しいさ。好きな人と一緒に買い物出来るなんて最高じゃないか!本当に神様に感謝感激だぞ!そんなことを考えつつ店内に入る。中に入ると様々な種類のポーション瓶が置かれている棚がある。そしてその横には魔法石や魔道具なども置いてあった。あの銀髪ツインテールもいたら喜びそうな場所だ。
「うわぁ……凄い品揃えだね!あっあれ可愛い!」
そう言ってマリアさんはある商品の前で立ち止まる。それはガラス細工で作られた猫の置物だ。黒猫が木箱の上にちょこんと座っている可愛らしい置物である。
「本当だ。可愛いですね」
「カイル君もそう思うよね!?」
マリアさんがすごいテンション上がっている。可愛い×可愛いは最強だよ!
「そう言えばカイル君の一目惚れした、買いたい物ってなにかな?」
「あぁ……えっと……」
ヤバい。特に決めていなかった!とりあえず何か言わないと……。
「こっこれです!どうですか?」
「テディベア?へぇ~カイル君こういうの好きなんだね?でも確かに可愛いかも……色んな色や表情があるね?」
そう言ってマリアさんはテディベアのぬいぐるみを手に取り色々な角度から見ていく。そんなマリアさんの姿を見ているだけで幸せを感じる。オレは思わずニヤけてしまう。そしてオレは一体のテディベアを手に取る。
「オレはこれを買います!」
それは黄色いテディベアでとても可愛いらしい表情をしているものだ。まるでマリアさんにそっくり。だから選んだんだけど。それを見たマリアさんが微笑みながらオレに言った。
「なんかその子……私に似てないかな?」
「え!?あーそそそそうですかね?確かに良く見ると似てるかも?ははっあはは。」
速攻バレた~!今どんな状態なのこれ?つまりオレが嘘までついて雑貨屋で欲しかった一目惚れしたテディベアがマリアさんに似てるってことだよな。もう答えなんだが!?完全にアウトだよ!
「ふふ。それなら……私はこの子にしようかな?青くてなんかおどおどした表情だし。カイル君に似てるしね。」
え?え?え?まさかの展開すぎてついていけない。ただ一つだけ言えることは、これは夢じゃないんだよな?現実なんだ。うおおおおおお!もしかして本当にマリアさんはオレが好きなのか!?お揃いのテディベアを買うんですよね!?なんか感動してきた!やべー顔の筋肉が崩壊しそうだ。
「ねぇカイル君。せっかくだからエルナリア様にもプレゼントしない?エルナリア様にはお世話になったし、友達として渡したいんだけど」
「そうですね。マリアさんはともかくオレみたいな使用人も専属にしてくれましたしね。サプライズして泣かせちゃいましょう!」
そしてオレとマリアさんはエルナリア様のためにテディベアを選ぶ。するとお互い同じテディベアの前で足を止める。それは白くて目付きが鋭めなテディベアだ。
「これって……」
「うん……」
「「エルナリア様みたい」」
そう言い合ってお互いに見つめ合う。それから自然と笑いが込み上げてくる。
「ぷっ!くっくく!あはははははは!」
「ふふふふふ!ははは!やっぱカイル君もそう思うよね?」
「はい!そっくりですよ!」
オレたちはひとしきり笑うとその白いテディベアも手に取り、合わせてそのまま会計をする。結局3人分3セットを買うことになった。こうして色々あったが、マリアさんの誤解も解けて初デートを無事に終えることができたのだった。
マリアさんは勘違いをしている。でもうまい言い訳が見つからない。どうしたら……。そんなことを考えているとマリアさんが微笑みながらオレに言ってくる。
「ごめんごめん理解したよ。もう!それだったら尚更言ってくれれば良かったのに。私とカイル君の仲でしょ?」
「へ?」
そうマリアさんは両手でテーブルに頬杖をついて可愛い笑顔でオレを見つめてくる。あー唇も艶やかだなぁ……しかも胸がテーブルに乗っかってるし、目のやり場に困る……。本当に女神様だよマリアさんは。
「雑貨屋さんに一目惚れした商品があって男の子だと買いにくい可愛いやつなんでしょ?だからプレゼントを買うって嘘ついたんだね」
「え?」
なんか全然違うが、マリアさんにオレの気持ちがバレてないならそれでいいかと思い直して首を縦に振る。
「そっそうなんですよ!ちょっと恥ずかしくて……」
「うんうん。カイル君は男の子だもんね。でも可愛いのが好きだっていいと思うよ?女の子みたいだけど!」
「ははは……ですよねー」
うわーやっぱり誤解されてるけど、あの銀髪ツインテールのことが好きとか勘違いされるよりはいいか。そんなことを考えていると料理が運ばれてくる。
「わぁ美味しそう!じゃあこれ食べたら雑貨屋さんに行こうか」
「あっはい」
そう言ってマリアさんはニコニコしながらフォークを手に取る。そして口いっぱいに頬張り美味しそうに食べ始める。食べ方も可愛い。この前のルスタミラの時も口いっぱいに海鮮串を頬張ってたっけ。その姿は小動物みたいで可愛い。
「ん?どうしたのカイル君?私の顔ばっかり見て?食べないのかな?」
「あっいえ!なんでもないです!」
しまったつい見惚れてしまった。でもこんなに可愛い人が目の前にいるんだから仕方がないよな。それだけでお腹いっぱいだぜ!
食事を済ませてから会計をして店を出る。それから少し歩くと目的の雑貨屋が見えてきた。するとマリアさんは目を輝かせながら言う。
「ここが例のお店かな?可愛いもの沢山あるといいね!」
「はい!楽しみですね!」
「ふふっ!カイル君嬉しそうだね」
そりゃ嬉しいさ。好きな人と一緒に買い物出来るなんて最高じゃないか!本当に神様に感謝感激だぞ!そんなことを考えつつ店内に入る。中に入ると様々な種類のポーション瓶が置かれている棚がある。そしてその横には魔法石や魔道具なども置いてあった。あの銀髪ツインテールもいたら喜びそうな場所だ。
「うわぁ……凄い品揃えだね!あっあれ可愛い!」
そう言ってマリアさんはある商品の前で立ち止まる。それはガラス細工で作られた猫の置物だ。黒猫が木箱の上にちょこんと座っている可愛らしい置物である。
「本当だ。可愛いですね」
「カイル君もそう思うよね!?」
マリアさんがすごいテンション上がっている。可愛い×可愛いは最強だよ!
「そう言えばカイル君の一目惚れした、買いたい物ってなにかな?」
「あぁ……えっと……」
ヤバい。特に決めていなかった!とりあえず何か言わないと……。
「こっこれです!どうですか?」
「テディベア?へぇ~カイル君こういうの好きなんだね?でも確かに可愛いかも……色んな色や表情があるね?」
そう言ってマリアさんはテディベアのぬいぐるみを手に取り色々な角度から見ていく。そんなマリアさんの姿を見ているだけで幸せを感じる。オレは思わずニヤけてしまう。そしてオレは一体のテディベアを手に取る。
「オレはこれを買います!」
それは黄色いテディベアでとても可愛いらしい表情をしているものだ。まるでマリアさんにそっくり。だから選んだんだけど。それを見たマリアさんが微笑みながらオレに言った。
「なんかその子……私に似てないかな?」
「え!?あーそそそそうですかね?確かに良く見ると似てるかも?ははっあはは。」
速攻バレた~!今どんな状態なのこれ?つまりオレが嘘までついて雑貨屋で欲しかった一目惚れしたテディベアがマリアさんに似てるってことだよな。もう答えなんだが!?完全にアウトだよ!
「ふふ。それなら……私はこの子にしようかな?青くてなんかおどおどした表情だし。カイル君に似てるしね。」
え?え?え?まさかの展開すぎてついていけない。ただ一つだけ言えることは、これは夢じゃないんだよな?現実なんだ。うおおおおおお!もしかして本当にマリアさんはオレが好きなのか!?お揃いのテディベアを買うんですよね!?なんか感動してきた!やべー顔の筋肉が崩壊しそうだ。
「ねぇカイル君。せっかくだからエルナリア様にもプレゼントしない?エルナリア様にはお世話になったし、友達として渡したいんだけど」
「そうですね。マリアさんはともかくオレみたいな使用人も専属にしてくれましたしね。サプライズして泣かせちゃいましょう!」
そしてオレとマリアさんはエルナリア様のためにテディベアを選ぶ。するとお互い同じテディベアの前で足を止める。それは白くて目付きが鋭めなテディベアだ。
「これって……」
「うん……」
「「エルナリア様みたい」」
そう言い合ってお互いに見つめ合う。それから自然と笑いが込み上げてくる。
「ぷっ!くっくく!あはははははは!」
「ふふふふふ!ははは!やっぱカイル君もそう思うよね?」
「はい!そっくりですよ!」
オレたちはひとしきり笑うとその白いテディベアも手に取り、合わせてそのまま会計をする。結局3人分3セットを買うことになった。こうして色々あったが、マリアさんの誤解も解けて初デートを無事に終えることができたのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
41
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる