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第2章 決戦“目無しの魔獣”
第21話 決戦前夜①
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ギルドマスターは、ウィールから急ぎと思われる報告を受けていた。
「――チッチエナ村からの連絡が途絶えた? 原因は......」
「はい。最後の魔法通信が『黒い波が来た』その通信のあとすぐ調査隊を派遣。その調査隊からの報告によると、村は壊滅、生存者は確認出来る限り0と......」
調査隊を派遣したギルドマスターがこの報告を受けたのは、マツル達がサラバンドに帰還してから数時間後の事である。
「――ギルドマスター!! 調査隊からの緊急報告です!」
無造作に扉を開け、普段は各機関との通信を行っている女性が入ってくる。息は荒く、かなり焦っている様子だ。
「今度は何があった? 落ち着いて話してくれ」
「......はい。チッチエナ村近辺に莫大な数の目無しの魔獣の群れを確認......その総数は...およそ200万。現在サラバンドに向かって移動している模様......」
「200万だって!? なぜその数の魔獣に誰も気付かなかったんだ!? その数は数え間違いじゃないのか?」
「何度も魔力感知や熱源探知、解析系の魔法で確認しましたが、結果は変わらなかったそうです......」
皆がパニックにならないよう、冷静な対応を心掛けていたギルドマスターもこの報告には驚きを隠しきれない。
――そもそも、そんな馬鹿げた数の魔獣が徒党を組んで移動するなど有り得ない話であり、どこかで大きな被害が出る前にギルド本部といくつかの支部、予想される行路周辺の国の騎士団が総力を挙げて対処しなければいけない大問題なのだ。
それを「どこも気付きませんでした」は有り得ないと自然とギルドマスターの声も荒くなるのだった。
「......サラバンドへの到達予定日時は?」
「最速で2日後の早朝です」
「2日後......よし分かった! 現在国王の護衛とやらで全員出払っている騎士団の馬鹿共に代わり冒険者ギルド、サラバンド支部が総力を挙げて200万の魔獣の群れを撃滅する!! 全冒険者、並びにギルド本部に通達を! 国民には避難を開始するよう伝えて!」
「はいっ!」
サラバンド支部の全冒険者がギルドへ集合したのは、翌日の深夜であった。
「――チッチエナ村からの連絡が途絶えた? 原因は......」
「はい。最後の魔法通信が『黒い波が来た』その通信のあとすぐ調査隊を派遣。その調査隊からの報告によると、村は壊滅、生存者は確認出来る限り0と......」
調査隊を派遣したギルドマスターがこの報告を受けたのは、マツル達がサラバンドに帰還してから数時間後の事である。
「――ギルドマスター!! 調査隊からの緊急報告です!」
無造作に扉を開け、普段は各機関との通信を行っている女性が入ってくる。息は荒く、かなり焦っている様子だ。
「今度は何があった? 落ち着いて話してくれ」
「......はい。チッチエナ村近辺に莫大な数の目無しの魔獣の群れを確認......その総数は...およそ200万。現在サラバンドに向かって移動している模様......」
「200万だって!? なぜその数の魔獣に誰も気付かなかったんだ!? その数は数え間違いじゃないのか?」
「何度も魔力感知や熱源探知、解析系の魔法で確認しましたが、結果は変わらなかったそうです......」
皆がパニックにならないよう、冷静な対応を心掛けていたギルドマスターもこの報告には驚きを隠しきれない。
――そもそも、そんな馬鹿げた数の魔獣が徒党を組んで移動するなど有り得ない話であり、どこかで大きな被害が出る前にギルド本部といくつかの支部、予想される行路周辺の国の騎士団が総力を挙げて対処しなければいけない大問題なのだ。
それを「どこも気付きませんでした」は有り得ないと自然とギルドマスターの声も荒くなるのだった。
「......サラバンドへの到達予定日時は?」
「最速で2日後の早朝です」
「2日後......よし分かった! 現在国王の護衛とやらで全員出払っている騎士団の馬鹿共に代わり冒険者ギルド、サラバンド支部が総力を挙げて200万の魔獣の群れを撃滅する!! 全冒険者、並びにギルド本部に通達を! 国民には避難を開始するよう伝えて!」
「はいっ!」
サラバンド支部の全冒険者がギルドへ集合したのは、翌日の深夜であった。
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