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第5章 魔王僭称
第67話 魔王になって?②
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「――マツル......お前、俺の代わりに魔王になってくれ。頼む」
「......は?」
「は? ってお前......もうちょっと『何が魔王だよ!? 俺人間! ヒューマン!! いきなりなれとかそんなの無理に決まってるだろバカ師匠オイ!!』位は言うと思ってたぞ......って誰がバカ師匠だコラァ!!」
「何一人で声真似してキレてんだよ情緒ヤバいぞ!? 大体いきなり真面目トーンで『魔王になれ』って言われて驚かない人いますか!?」
「一理どころか十三理くらいはあるな......」
「良いじゃないのマツル。私は応援するわよ」
「ウム! 小僧が魔王になればかっこいい気がするのである!」
なんでお前らまで同意してんだよ......魔王ってこの世界そんなにカジュアルなの?
「じゃあ師匠に推薦されて魔王を名乗ったとして......反対意見が出た場合はどうすんですか? と言うより十中八九出るでしょ人間の魔王なんて......」
「反対意見を出した魔王をボコって賛成に変えればいい」
脳筋!!!!
「――因みに反対意見を出しそうなのは......」
おいおいなんか勝手に話が進み出したぞ!?
「先ずはコイツだな! ヒルディ! 俺とコイツはとことん馬が合わねぇ! 俺の出した意見を全部反対しやがるから今回も反対するだろう......魔法通信をワン切りしたり嘘告白の手紙をこの島に送ってきたり陰湿な野郎なんだよ」
「中坊みたいな野郎ですね......」
「ま、強さだけは俺と同じくらい......いや俺の方が上だけども、ボコって認めさせろや」
師匠にも勝てん時点でそれと同等の魔王を倒せとか無理だろ......
「後はニシュラブだな......俺はコイツの事よく知らんがなんか人間を滅ぼすのに躍起になってるな。そこで人間の魔王とか多分許さんだろ! 俺は普通にコイツの事嫌いだ! カッカッカ!!」
「大丈夫。俺もコイツ嫌いだから魔王関係なくぶっ飛ばす」
「じゃあ良いじゃないか。ついでに魔王になっとこうぜ」
「魔王ってついでになるもんじゃないでしょ」
「ついでになれるならなっといて損は無いんじゃない?」
なんでホノラは俺を魔王にしたいんだよ!!
「我もなって欲しいぞ! 嫌なのか?」
「嫌だよ!? 普通嫌だよ!?」
「ほら、仲間もこう言ってる事だし! な!!」
師匠がすごい煽ってくるぅぅぅ......もう仕方ない!
「じゃあ気が向いたら!! 今はどうしても勝てないやつもいるし、もっと強くなってちゃんとした格を身に付けてから!!――――これでどうですか?」
師匠はキョトンとした顔でしばらく俺を見つめたあと、大笑いしだした。
「カッカッカッカ!!!! そうだったそうだったな! お前には自分の目標があったもんな! 確かに、お前の目標は冒険者じゃないと出来ねぇ! スマンかったマツル! お前はお前のやりたいようにやってくれ!」
こうして、俺が魔王などと大それた称号を受け取る事は今の所無く、その後島にてしばらく修行と称した一方的な鏖殺を経験した後、俺達は帰る事になったのだった。
「......は?」
「は? ってお前......もうちょっと『何が魔王だよ!? 俺人間! ヒューマン!! いきなりなれとかそんなの無理に決まってるだろバカ師匠オイ!!』位は言うと思ってたぞ......って誰がバカ師匠だコラァ!!」
「何一人で声真似してキレてんだよ情緒ヤバいぞ!? 大体いきなり真面目トーンで『魔王になれ』って言われて驚かない人いますか!?」
「一理どころか十三理くらいはあるな......」
「良いじゃないのマツル。私は応援するわよ」
「ウム! 小僧が魔王になればかっこいい気がするのである!」
なんでお前らまで同意してんだよ......魔王ってこの世界そんなにカジュアルなの?
「じゃあ師匠に推薦されて魔王を名乗ったとして......反対意見が出た場合はどうすんですか? と言うより十中八九出るでしょ人間の魔王なんて......」
「反対意見を出した魔王をボコって賛成に変えればいい」
脳筋!!!!
「――因みに反対意見を出しそうなのは......」
おいおいなんか勝手に話が進み出したぞ!?
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「中坊みたいな野郎ですね......」
「ま、強さだけは俺と同じくらい......いや俺の方が上だけども、ボコって認めさせろや」
師匠にも勝てん時点でそれと同等の魔王を倒せとか無理だろ......
「後はニシュラブだな......俺はコイツの事よく知らんがなんか人間を滅ぼすのに躍起になってるな。そこで人間の魔王とか多分許さんだろ! 俺は普通にコイツの事嫌いだ! カッカッカ!!」
「大丈夫。俺もコイツ嫌いだから魔王関係なくぶっ飛ばす」
「じゃあ良いじゃないか。ついでに魔王になっとこうぜ」
「魔王ってついでになるもんじゃないでしょ」
「ついでになれるならなっといて損は無いんじゃない?」
なんでホノラは俺を魔王にしたいんだよ!!
「我もなって欲しいぞ! 嫌なのか?」
「嫌だよ!? 普通嫌だよ!?」
「ほら、仲間もこう言ってる事だし! な!!」
師匠がすごい煽ってくるぅぅぅ......もう仕方ない!
「じゃあ気が向いたら!! 今はどうしても勝てないやつもいるし、もっと強くなってちゃんとした格を身に付けてから!!――――これでどうですか?」
師匠はキョトンとした顔でしばらく俺を見つめたあと、大笑いしだした。
「カッカッカッカ!!!! そうだったそうだったな! お前には自分の目標があったもんな! 確かに、お前の目標は冒険者じゃないと出来ねぇ! スマンかったマツル! お前はお前のやりたいようにやってくれ!」
こうして、俺が魔王などと大それた称号を受け取る事は今の所無く、その後島にてしばらく修行と称した一方的な鏖殺を経験した後、俺達は帰る事になったのだった。
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◇
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最後まで見ていただきありがとうございました
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