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第6話 生まれた!
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「ふぅ」
食事を終えた僕は、風呂に入っていた。
異世界の風呂ってどうやって使うんだろうって思ってたけど、この家に備えられていたのは日本の風呂と同じような風呂だった。
この家の水に関する設備は日本の家と同じように蛇口があって、そこから水を出して使うことができるのだ。これは風呂だけではなくキッチンでも同じだ。
蛇口の仕組みはどうなってるんだろうと気になるところではあるが、おそらく魔法が関係する設備とか、そんな感じなのだろう。
何にせよ、使えるものがあるというのは有難いことだ。
頭の先から爪先までをくまなく洗って、肩までゆっくりと湯船に漬かる。
畑仕事で疲れた筋肉がほぐれていくのを感じる。まさに至福の時だ。
目を閉じてゆったりしていると、ドアの方からメネの声が。
「マスター、いる?」
「うん、いるよ。何?」
僕が返事をすると、一呼吸分の間を置いてメネが言った。
「エルの卵がね、動いたの」
「卵が?」
僕は浴槽に預けていた身体を起こして、ドアを見た。
「多分、そろそろ生まれるよ」
「分かった、すぐに行くよ」
さっき様子を見た時は何もなかったんだけどな。
とにかく、生まれそうだっていうなら様子を見に行かないといけない。
僕は浴槽から出て、ドアの傍に掛けられていたタオルに手を伸ばした。
風呂から上がった僕が生命の揺り籠のところに行くと、卵の様子を傍でじっと見ていたメネがこちらに振り向いてきた。
卵は……まだ生まれていないか。
「丁度生まれるところだよ」
メネがそう言うと、卵が大きく揺れた。
卵のてっぺんに、ぴしりと罅が入る。
ぴしっ、ぱりっ、ぱりぱりっ。
罅はどんどん大きくなっていき、殻の欠片が揺り籠に落ちた。
できた穴から覗くのは、真っ赤な鼻先。
見た目は爬虫類っぽい。イグアナとか、そういうずんぐりとした蜥蜴類を連想させる鼻の形だ。
「……頑張れ」
僕は呟いて卵に近付いた。
そして遂に、卵が大きくぱかりとふたつに割れた。
中から出てきたのは、丸っこい身体つきをした翼のある蜥蜴だった。
頭に角があるが、生まれたばかりなので短くて鋭くもない。爪も同様だ。
……これって、ひょっとして……
「レッドドラゴンだね」
僕の右肩の上に乗ったメネが、蜥蜴を見てそう言った。
やっぱり、竜なんだ。これ。
レッドドラゴンは身体をぷるぷると震わせて、瞼を閉じた顔を必死に上げてすんすんと鼻を動かしていた。
目が閉じているのは生まれたばかりだからか。
「抱いてあげたら?」
「う、うん」
僕はレッドドラゴンをそっと揺り籠から抱き上げた。
鱗で覆われている身体は柔らかく、ちょっと冷たい。
レッドドラゴンは自分が抱き上げられたことが分かるのか、小さな声でみゃあと鳴いた。
何か子猫みたいな声だな。竜って感じがしない。
可愛い、と素直にそう思った。
「名前はどうする? 付けてあげる?」
腕の中のレッドドラゴンを見つめていると、メネからそう提案が。
「え? でもエルって神様でしょ? 神様に名前を付けるなんて、何だかペットみたい……」
「エルにとってはマスターが親なんだから、気にすることはないよ。それに名前があった方が、愛着が湧くと思うよ?」
「そ、そう?」
僕はレッドドラゴンを両手に持って、目の前に掲げた。
「それじゃあ……」
食事を終えた僕は、風呂に入っていた。
異世界の風呂ってどうやって使うんだろうって思ってたけど、この家に備えられていたのは日本の風呂と同じような風呂だった。
この家の水に関する設備は日本の家と同じように蛇口があって、そこから水を出して使うことができるのだ。これは風呂だけではなくキッチンでも同じだ。
蛇口の仕組みはどうなってるんだろうと気になるところではあるが、おそらく魔法が関係する設備とか、そんな感じなのだろう。
何にせよ、使えるものがあるというのは有難いことだ。
頭の先から爪先までをくまなく洗って、肩までゆっくりと湯船に漬かる。
畑仕事で疲れた筋肉がほぐれていくのを感じる。まさに至福の時だ。
目を閉じてゆったりしていると、ドアの方からメネの声が。
「マスター、いる?」
「うん、いるよ。何?」
僕が返事をすると、一呼吸分の間を置いてメネが言った。
「エルの卵がね、動いたの」
「卵が?」
僕は浴槽に預けていた身体を起こして、ドアを見た。
「多分、そろそろ生まれるよ」
「分かった、すぐに行くよ」
さっき様子を見た時は何もなかったんだけどな。
とにかく、生まれそうだっていうなら様子を見に行かないといけない。
僕は浴槽から出て、ドアの傍に掛けられていたタオルに手を伸ばした。
風呂から上がった僕が生命の揺り籠のところに行くと、卵の様子を傍でじっと見ていたメネがこちらに振り向いてきた。
卵は……まだ生まれていないか。
「丁度生まれるところだよ」
メネがそう言うと、卵が大きく揺れた。
卵のてっぺんに、ぴしりと罅が入る。
ぴしっ、ぱりっ、ぱりぱりっ。
罅はどんどん大きくなっていき、殻の欠片が揺り籠に落ちた。
できた穴から覗くのは、真っ赤な鼻先。
見た目は爬虫類っぽい。イグアナとか、そういうずんぐりとした蜥蜴類を連想させる鼻の形だ。
「……頑張れ」
僕は呟いて卵に近付いた。
そして遂に、卵が大きくぱかりとふたつに割れた。
中から出てきたのは、丸っこい身体つきをした翼のある蜥蜴だった。
頭に角があるが、生まれたばかりなので短くて鋭くもない。爪も同様だ。
……これって、ひょっとして……
「レッドドラゴンだね」
僕の右肩の上に乗ったメネが、蜥蜴を見てそう言った。
やっぱり、竜なんだ。これ。
レッドドラゴンは身体をぷるぷると震わせて、瞼を閉じた顔を必死に上げてすんすんと鼻を動かしていた。
目が閉じているのは生まれたばかりだからか。
「抱いてあげたら?」
「う、うん」
僕はレッドドラゴンをそっと揺り籠から抱き上げた。
鱗で覆われている身体は柔らかく、ちょっと冷たい。
レッドドラゴンは自分が抱き上げられたことが分かるのか、小さな声でみゃあと鳴いた。
何か子猫みたいな声だな。竜って感じがしない。
可愛い、と素直にそう思った。
「名前はどうする? 付けてあげる?」
腕の中のレッドドラゴンを見つめていると、メネからそう提案が。
「え? でもエルって神様でしょ? 神様に名前を付けるなんて、何だかペットみたい……」
「エルにとってはマスターが親なんだから、気にすることはないよ。それに名前があった方が、愛着が湧くと思うよ?」
「そ、そう?」
僕はレッドドラゴンを両手に持って、目の前に掲げた。
「それじゃあ……」
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