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第41話 錬金術の封印を解け
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出立当日。その日は晴れてはいるが、雲の多い天気だった。
しかしこの天気の様子なら、雨が降るといったことはないだろう。
本日休業の札を戸口に掛けた店の前で待つ僕を、アデルさんたちは準備万端の格好で迎えに来た。
アミィさんが背負ってるバックパック……彼女の体の大きさを考えると随分と大きい。
随分と物資を詰めて持ってきたんだな。
「おはようございます。何とか晴れて良かったですね」
アデルさんは僕の服装を見て、ほうと声を漏らした。
「それは……魔術師のローブですか? 随分と手の込んだ衣裳ですね」
「これは、昔使ってた装束なんだ。まだ使えるから、こうして外に出る時に着てるんだよ」
僕はローブを指で摘まんで、言った。
「格好は魔術師だけど、魔術が使えるわけじゃないから。それは勘違いしないでよ」
「承知してますよ。貴方のことは、我々が責任を持ってお守りしますから」
アデルさんは皆の顔を見回して、通りの向こうに目を向けた。
「では、出発しましょう」
クレブ山はアメミヤから徒歩で移動して五時間ほどの距離のところにある。
山の麓にはかつて採掘場があった名残として『クレブ鉱山』と書かれた古い看板が残っていた。
僕たちは道なりに進んでいき、遂に、坑道の入口が見えるところに到着した。
「あれがダンジョンの入口です」
そう言ってアデルさんが指で指し示したのは、坑道の入口だった。
やはり、坑道がダンジョンと化したパターンか。此処のダンジョンは。
坑道が元になっているということは、内部はおそらく迷路のようになっているはずである。
この分だと、生息している魔物はそれほど大型のものではないはずだ。
僕たちは坑道に近付いた。
坑道の入口には虹色の膜のようなものが掛かっていて、道を完全に塞いでいた。
これが、錬金術で施されたという封印らしい。
試しに手を伸ばしてみるが、膜のところで進入が阻まれてしまう。
この封印が冒険者の進入を妨害しているというのは間違いないようだ。
「シルカさん、お願いします」
三人が見守る中、僕は封印の前に立って封印をじっと観察した。
この入口自体に、結界を作っていそうな仕掛けはない。おそらく錬金術が入口そのものに掛けられていて、入口が魔力で覆われている状態なのだろう。
それならば──錬金術でこの魔力の流れを中和してやれば、封印は解けるはず。
僕は両手を結界に付けて、目を閉じて念を込めた。
繋がっていた糸がぷつんと切れたような感覚が掌の先に生じる。
僕が目を開けると。
目の前にあった結界は薄れて、シャボンの膜が消えるように消えていった。
「これで中に入れるよ」
「ありがとうございます」
僕の前に出て入口の中を見据えるアデルさん。
「では、行きましょう」
アミィさんから火の入ったランタンが手渡される。
それを持って、僕は三人の後ろに下がった。
アデルさんを先頭に、サーファさん、アミィさんと僕という順番で僕たちはダンジョンの中に足を踏み入れた。
しかしこの天気の様子なら、雨が降るといったことはないだろう。
本日休業の札を戸口に掛けた店の前で待つ僕を、アデルさんたちは準備万端の格好で迎えに来た。
アミィさんが背負ってるバックパック……彼女の体の大きさを考えると随分と大きい。
随分と物資を詰めて持ってきたんだな。
「おはようございます。何とか晴れて良かったですね」
アデルさんは僕の服装を見て、ほうと声を漏らした。
「それは……魔術師のローブですか? 随分と手の込んだ衣裳ですね」
「これは、昔使ってた装束なんだ。まだ使えるから、こうして外に出る時に着てるんだよ」
僕はローブを指で摘まんで、言った。
「格好は魔術師だけど、魔術が使えるわけじゃないから。それは勘違いしないでよ」
「承知してますよ。貴方のことは、我々が責任を持ってお守りしますから」
アデルさんは皆の顔を見回して、通りの向こうに目を向けた。
「では、出発しましょう」
クレブ山はアメミヤから徒歩で移動して五時間ほどの距離のところにある。
山の麓にはかつて採掘場があった名残として『クレブ鉱山』と書かれた古い看板が残っていた。
僕たちは道なりに進んでいき、遂に、坑道の入口が見えるところに到着した。
「あれがダンジョンの入口です」
そう言ってアデルさんが指で指し示したのは、坑道の入口だった。
やはり、坑道がダンジョンと化したパターンか。此処のダンジョンは。
坑道が元になっているということは、内部はおそらく迷路のようになっているはずである。
この分だと、生息している魔物はそれほど大型のものではないはずだ。
僕たちは坑道に近付いた。
坑道の入口には虹色の膜のようなものが掛かっていて、道を完全に塞いでいた。
これが、錬金術で施されたという封印らしい。
試しに手を伸ばしてみるが、膜のところで進入が阻まれてしまう。
この封印が冒険者の進入を妨害しているというのは間違いないようだ。
「シルカさん、お願いします」
三人が見守る中、僕は封印の前に立って封印をじっと観察した。
この入口自体に、結界を作っていそうな仕掛けはない。おそらく錬金術が入口そのものに掛けられていて、入口が魔力で覆われている状態なのだろう。
それならば──錬金術でこの魔力の流れを中和してやれば、封印は解けるはず。
僕は両手を結界に付けて、目を閉じて念を込めた。
繋がっていた糸がぷつんと切れたような感覚が掌の先に生じる。
僕が目を開けると。
目の前にあった結界は薄れて、シャボンの膜が消えるように消えていった。
「これで中に入れるよ」
「ありがとうございます」
僕の前に出て入口の中を見据えるアデルさん。
「では、行きましょう」
アミィさんから火の入ったランタンが手渡される。
それを持って、僕は三人の後ろに下がった。
アデルさんを先頭に、サーファさん、アミィさんと僕という順番で僕たちはダンジョンの中に足を踏み入れた。
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