【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜

白崎りか

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愛情と執着

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 その後、私は優秀な成績で魔法学園に入学した。過去最高レベルの成績を更新した。
 3歳の見た目を侮っていた学生と教師に、成長魔法を見せつけたのは、最初の剣術の授業の時だった。

 力量を図るためのトーナメント戦で、私は30歳ほどに成長し、剣術の教授のような逆三角形のムキムキの筋肉を身につけた。

 クラスメイトの畏怖の目を集めて、トーナメントで優勝を飾った。もちろん筋肉だけで勝てたわけではなく、精霊執事がこっそりかけた、時よ止まれ魔法のおかげだってことは秘密だ。

 寮生活ではずっと、一人部屋の特別室を独占し、転校生の黒髪の異世界人ヒナコには、すこしだけ、仕返しをしてやった。

 そして、今日の卒業式で無事に王太子との婚約を解消させた結果、今は愛する精霊執事と二人になった。

「終わったわ」

「満足かい?」

「ええ、少しね」

 パーティーの料理は美味しい。
 異世界人が考えたメニューだそうだ。
 特に醤油味の鶏肉は甘くて辛くて、気にいった。

 中庭のテーブルで、執事が取ってきたパーティ料理を味わう。

 初めて出会った時と同じ、白い月が出ていた。
 今日の月はどこもかけていない。丸くて完璧な月。
 月明かりの下で、美しい精霊を眺めた。

 これからどうしようか。

 成人したし、婚約はなくなったし、自分を縛り付けたものは全てなくなった。

 愛する人にも愛されている。


 妖精の愛は重いけれど、精霊の愛はもっとずっと重いのかもしれない。
 多分、私が心変わりでもしたら、この精霊は時を戻してやり直させるのだ。

 もしかしたら、今までも何度もやり直しているのかもしれない。記憶を消されて。

 それでも、求められるのが嬉しいと感じてしまうのは、ヒトよりも妖精としての感情か。

「ずっと私の執事でいてね」

「喜んで」

 ヒト族のしがらみには、縛られない生き物だから。
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