20 / 89
第ニ章 運命との戦い
第二十話 魔剣の力
しおりを挟む
「侵入者、ハッケン! 侵入者、ハッケン!」
そう言いながら現れたのは、からくり仕掛けの兵士だった。
「まさか、魔導人形ですか!?」
エレーヌが驚愕する。
「魔導人形? こいつらはそう言うのか!?」
レイドは剣を魔導人形とやらの方へ向けながら、エレーヌに聞き返した。
「奴らは古代兵器です! 魔力で動く人形ですよ!」
「くそ! 凄い量だ! この数じゃさすがに不味い! さっさと離脱するぞ!」
「ええ、 ・・・痛っ、あ、足が・・・」
どうやらエレーヌは先ほどの崩落に巻き込まれた際、足をくじいてしまったようだ・・・
「は、走れそうにないです・・・」
エレーヌが青ざめる。
(くそ! こうなったら!)
レイドは追いかけてくる人形を尻目に、エレーヌの方へ駆け寄った。
「な、なんですか!? ああっ!?」
レイドはエレーヌを抱きかかえると、全力で反対方向へ走り去る。
「ちょ、ちょっと! 痛いです! もうちょっとマシな持ち方は無かったんですか!?」
「今はそれどころじゃないだろ!」
「侵入者、ハッケン! 排除、スル!」
人形たちは依然として追いかけてくる。そろそろ真っ暗になってきた。
これじゃ逃げることもままならない・・・
「エレーヌ! ここら周辺を照らしてくれ!」
「!? ・・・・分かりました!」
エレーヌは即座に杖を光らした。だんだんと建物の構造が見えてくる。
レイドは、狭い通路を見つける。 これで追手の数を減らせるだろう。
「あそこの狭いところに逃げる!」
「ええ!? か、壁に当てないでくださいよ!」
レイドは一目散に入る。
「きゃああああ! 怖いです!」
(いちいち注文が多いなあ!)
そう声に出す暇も無い。しばらくの間、レイドたちは逃げ回るのだった・・・
「ぜえ、ぜえ、ぜえ・・・ も、もう大丈夫か・・・」
レイドは肩で息をしながらも、何とか周りを見渡す。
「と、とんだ災難でした・・・」
エレーヌはレイドに担がれたまま、ぐったりするのだった。
(なんか今まで気づいていなかったけど、なんかエレーヌからいい匂いがするなあ・・・)
「レイド? 早く降ろしてください」
「あ、ああ。い、今降ろすよ」
そう言って、レイドはそそくさと肩から担ぎ降ろす。
「追手はいませんよね・・・」
エレーヌは周りを見計らいながら、自身に治癒魔術を施す。
杖が緑色に光った後、エレーヌの足は完全に回復したようだ。
「ふう。レイド、助かりました・・・ 感謝します」
「ああ。それよりも、だいぶ内部まで来てしまったようだな・・・」
今レイドたちは、遺跡内にあった小部屋で人形たちの追跡をしのいでいる。
部屋の中にはどうやら沢山の本が保管されているようだ。
「これは・・・ 何語でしょうか・・・」
エレーヌがその中の本の一冊を手に取り、ぺらぺらとページをめくってみる。
何語か分からず、一部が擦り切れておりまともに見ることもできない。
「私たちが知らない言語ということは、相当昔のものなんでしょう・・・ これは大発見ですが、今はそんなことを言っている暇はありませんね・・・」
「・・・いつまでもここにいることはできない。早くここから脱出する方法を探さないと・・・」
レイドがそう言っていると、どうやら追手が追い付いてきたようだ。
「侵入者、ソウサク! 侵入者、チカクニイル!」
「!? くそ、もう嗅ぎつけてきたか・・・」
「侵入者、ハッケン!」
勢い良く扉から2体の人形が飛び出してきた。
「おららああああ!!」
先手必勝! 先に叩き込む!
レイドは剣で勢いよく人形に叩きつける。
「ギギギ・・・」
どうやら一回では倒れなかったようだ。ならばもう一回!
レイドが1体の方へ夢中になっている間に、もう1体が既に魔法を詠唱し始めていた。しかし、レイドはそれに気づいていない。
「レイド! 危ない・・・! それ!」
エレーヌがとっさにもう1体の方を魔法で攻撃した。
「!? エレーヌ! 助かった!」
「一人で戦いに行かないでください! 今は私が付いています!」
そうだ、今は仲間がいるんだ。協力すれば、倒せるかも!
「おらああああ! くたばれ!」
レイドは再び人形に切り込む。
「ギギギ!」
人形も反応し、お互いの剣が交わる。
ギリギリギリギリ・・・
剣が火花をあげている。
(こいつ、なんて力してやがる!)
徐々にレイドが押されていく・・・
「ギギギ・・・」
「させません!」
エレーヌは詠唱が終わった大型魔法を繰り出す。
人形の下に、魔法陣が浮かび上がった。そして、棘が飛び出し、人形を串刺しにした。
「ギガ!? ・・・・・・ガ」
一体の人形はこと切れたようだ。
「ガガガ・・・」
もう片方の人形は、また魔法を唱え、そして発射した。
(・・・エレーヌの反撃が間に合わなかったか!)
そうしている間にも、魔法は止まらずこちらへ向かってくる。避ける暇など無いようだ。
(こうなったら!)
「うおおおおお!!」
レイドは剣で魔法を迎え撃とうとしたのだ。余りにも無謀。だったのだが・・・
「!?」
突如として、今持っている剣、インテグリーが光りだした! そして、人形が放った魔法をみるみる吸収していく・・・!
(な、何が起こっているんだ!?)
そう言いながら現れたのは、からくり仕掛けの兵士だった。
「まさか、魔導人形ですか!?」
エレーヌが驚愕する。
「魔導人形? こいつらはそう言うのか!?」
レイドは剣を魔導人形とやらの方へ向けながら、エレーヌに聞き返した。
「奴らは古代兵器です! 魔力で動く人形ですよ!」
「くそ! 凄い量だ! この数じゃさすがに不味い! さっさと離脱するぞ!」
「ええ、 ・・・痛っ、あ、足が・・・」
どうやらエレーヌは先ほどの崩落に巻き込まれた際、足をくじいてしまったようだ・・・
「は、走れそうにないです・・・」
エレーヌが青ざめる。
(くそ! こうなったら!)
レイドは追いかけてくる人形を尻目に、エレーヌの方へ駆け寄った。
「な、なんですか!? ああっ!?」
レイドはエレーヌを抱きかかえると、全力で反対方向へ走り去る。
「ちょ、ちょっと! 痛いです! もうちょっとマシな持ち方は無かったんですか!?」
「今はそれどころじゃないだろ!」
「侵入者、ハッケン! 排除、スル!」
人形たちは依然として追いかけてくる。そろそろ真っ暗になってきた。
これじゃ逃げることもままならない・・・
「エレーヌ! ここら周辺を照らしてくれ!」
「!? ・・・・分かりました!」
エレーヌは即座に杖を光らした。だんだんと建物の構造が見えてくる。
レイドは、狭い通路を見つける。 これで追手の数を減らせるだろう。
「あそこの狭いところに逃げる!」
「ええ!? か、壁に当てないでくださいよ!」
レイドは一目散に入る。
「きゃああああ! 怖いです!」
(いちいち注文が多いなあ!)
そう声に出す暇も無い。しばらくの間、レイドたちは逃げ回るのだった・・・
「ぜえ、ぜえ、ぜえ・・・ も、もう大丈夫か・・・」
レイドは肩で息をしながらも、何とか周りを見渡す。
「と、とんだ災難でした・・・」
エレーヌはレイドに担がれたまま、ぐったりするのだった。
(なんか今まで気づいていなかったけど、なんかエレーヌからいい匂いがするなあ・・・)
「レイド? 早く降ろしてください」
「あ、ああ。い、今降ろすよ」
そう言って、レイドはそそくさと肩から担ぎ降ろす。
「追手はいませんよね・・・」
エレーヌは周りを見計らいながら、自身に治癒魔術を施す。
杖が緑色に光った後、エレーヌの足は完全に回復したようだ。
「ふう。レイド、助かりました・・・ 感謝します」
「ああ。それよりも、だいぶ内部まで来てしまったようだな・・・」
今レイドたちは、遺跡内にあった小部屋で人形たちの追跡をしのいでいる。
部屋の中にはどうやら沢山の本が保管されているようだ。
「これは・・・ 何語でしょうか・・・」
エレーヌがその中の本の一冊を手に取り、ぺらぺらとページをめくってみる。
何語か分からず、一部が擦り切れておりまともに見ることもできない。
「私たちが知らない言語ということは、相当昔のものなんでしょう・・・ これは大発見ですが、今はそんなことを言っている暇はありませんね・・・」
「・・・いつまでもここにいることはできない。早くここから脱出する方法を探さないと・・・」
レイドがそう言っていると、どうやら追手が追い付いてきたようだ。
「侵入者、ソウサク! 侵入者、チカクニイル!」
「!? くそ、もう嗅ぎつけてきたか・・・」
「侵入者、ハッケン!」
勢い良く扉から2体の人形が飛び出してきた。
「おららああああ!!」
先手必勝! 先に叩き込む!
レイドは剣で勢いよく人形に叩きつける。
「ギギギ・・・」
どうやら一回では倒れなかったようだ。ならばもう一回!
レイドが1体の方へ夢中になっている間に、もう1体が既に魔法を詠唱し始めていた。しかし、レイドはそれに気づいていない。
「レイド! 危ない・・・! それ!」
エレーヌがとっさにもう1体の方を魔法で攻撃した。
「!? エレーヌ! 助かった!」
「一人で戦いに行かないでください! 今は私が付いています!」
そうだ、今は仲間がいるんだ。協力すれば、倒せるかも!
「おらああああ! くたばれ!」
レイドは再び人形に切り込む。
「ギギギ!」
人形も反応し、お互いの剣が交わる。
ギリギリギリギリ・・・
剣が火花をあげている。
(こいつ、なんて力してやがる!)
徐々にレイドが押されていく・・・
「ギギギ・・・」
「させません!」
エレーヌは詠唱が終わった大型魔法を繰り出す。
人形の下に、魔法陣が浮かび上がった。そして、棘が飛び出し、人形を串刺しにした。
「ギガ!? ・・・・・・ガ」
一体の人形はこと切れたようだ。
「ガガガ・・・」
もう片方の人形は、また魔法を唱え、そして発射した。
(・・・エレーヌの反撃が間に合わなかったか!)
そうしている間にも、魔法は止まらずこちらへ向かってくる。避ける暇など無いようだ。
(こうなったら!)
「うおおおおお!!」
レイドは剣で魔法を迎え撃とうとしたのだ。余りにも無謀。だったのだが・・・
「!?」
突如として、今持っている剣、インテグリーが光りだした! そして、人形が放った魔法をみるみる吸収していく・・・!
(な、何が起こっているんだ!?)
22
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる