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王宮にて(オリバー視点)
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その頃、王宮の一室では王太子殿下と第二王子殿下が歓談していた。
私オリバー・セレスも護衛騎士として仕える。
両殿下は現王妃の実子で顔立ちが良く似ている。
人望があり視野の広い王太子殿下と、利発で人を引きつける魅力の第二王子殿下。幼い頃から兄弟仲が良かった。
「そういえば……オリバー、妹君は大丈夫か?」
王太子殿下が私の方を振り返る。
我が妹アレキサンドライトとブロウ伯爵子息との婚約破棄の件だろう。婚約破棄からまだ2日なのに、流石の情報網だ。
「私も聞いたよ。大変だったね」
第二王子殿下がおっしゃる。
第二王子殿下は妹が通う王立学園の現生徒会長でいらっしゃるので、おそらく情報元はここだろう。
「両殿下、お心遣いありがとうございます。
妹は王都の屋敷にこもって静かに過ごしております」
私は礼をとりながら答える。
「屋敷にいるのか……。学園には来にくいよね。
どうにかしたいけど…私は面識ないんだよ。
ユリウスはセレス嬢を知ってる?」
第二王子殿下が控えている側近を見上げる。
相手はユリウス・クローディア公爵子息、現宰相の息子で第二王子殿下の幼なじみだ。
「話したことはありません。学園で見かけた限りでは、あまり目立つ生徒ではなかったと記憶しています。しかしながら今年の飛び級試験で卒業資格を得たと聞いています」
クローディア公爵子息はまだ学生ながら、老成した雰囲気の人だ。若いけど切れ者と名高い、第二王子殿下の懐刀。
「へぇ!優秀なんだね。私たちの3学年下だからまだ16歳でしょ⁈あのバカ子息のせいで、もったいないなぁ」
ブロウ伯爵子息を『バカ子息』と称す第二王子殿下は年相応に見える。
第二王子殿下とクローディア公爵子息は現在19歳、今年王立学園を卒業して成人される。
「オリバーが騎士団に入ったのも、セレス子爵令嬢の助言によるそうだよ。見る目があるだろう?」
王太子殿下が面白がるように仰った。
「へー、そうなんだ!子爵家嫡男が騎士団なんて珍しいと思ってたよ。でも適職だと思う」
第二王子殿下も楽しそうなご様子だ。
王太子殿下を兄として慕っているのがわかる。
「ありがとうございます」
自分も騎士団が性に合っていると思うので、両殿下の言葉が素直に嬉しかった。
「……それでバカ子息、もといブロウ伯爵子息は例の件に関与していたか?」
王太子殿下が咳払いしながら問う。
第二王子殿下とご一緒だと冗談を言うようだ。
「いいえ、今のところ関与した証拠は見当たりません。というか、あのバカに関与できる程の才覚はないと思います。ただしバカと新しく婚約したドロール男爵家に関与の疑いがあります」
妹を悲しませたあのバカについて、私も第二王子殿下と同じ考えだ。
なお第二王子殿下がブロウ伯爵子息を『バカ』呼ばわりすることは黙認されたので、私も心の中で使う。
「ドロール男爵家は近年力をつけ台頭して来た家だな。娘を有力家に取り入らせてのし上がったと思っていたが、それだけではなかったか……」
王太子殿下はため息をついた。
「はい。ドロール男爵令嬢はこの件に関与していないようですが、父親が何をしているかくらいは察しているかもしれません」
第二王子殿下もため息をついた。
「ふむ、ではブロウ伯爵子息とドロール男爵令嬢について引き続き調査と監視を。こちらは証拠が固まり次第動く。オリバーも頼むぞ」
王太子殿下が席を立つ。
「はっ」
私は敬礼で答えた。
もともと妹のためにと調査をした件がきっかけで、予想外に大きな事件が発覚した。気を引き締めて取り掛からなければ。
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1人視点なので情報が偏っております。全体がわかるまでは読み進めて頂けると嬉しいです。
気に入って下さった方はお気に入りやいいね頂けると励みになります^_^
よろしくお願い致します。
私オリバー・セレスも護衛騎士として仕える。
両殿下は現王妃の実子で顔立ちが良く似ている。
人望があり視野の広い王太子殿下と、利発で人を引きつける魅力の第二王子殿下。幼い頃から兄弟仲が良かった。
「そういえば……オリバー、妹君は大丈夫か?」
王太子殿下が私の方を振り返る。
我が妹アレキサンドライトとブロウ伯爵子息との婚約破棄の件だろう。婚約破棄からまだ2日なのに、流石の情報網だ。
「私も聞いたよ。大変だったね」
第二王子殿下がおっしゃる。
第二王子殿下は妹が通う王立学園の現生徒会長でいらっしゃるので、おそらく情報元はここだろう。
「両殿下、お心遣いありがとうございます。
妹は王都の屋敷にこもって静かに過ごしております」
私は礼をとりながら答える。
「屋敷にいるのか……。学園には来にくいよね。
どうにかしたいけど…私は面識ないんだよ。
ユリウスはセレス嬢を知ってる?」
第二王子殿下が控えている側近を見上げる。
相手はユリウス・クローディア公爵子息、現宰相の息子で第二王子殿下の幼なじみだ。
「話したことはありません。学園で見かけた限りでは、あまり目立つ生徒ではなかったと記憶しています。しかしながら今年の飛び級試験で卒業資格を得たと聞いています」
クローディア公爵子息はまだ学生ながら、老成した雰囲気の人だ。若いけど切れ者と名高い、第二王子殿下の懐刀。
「へぇ!優秀なんだね。私たちの3学年下だからまだ16歳でしょ⁈あのバカ子息のせいで、もったいないなぁ」
ブロウ伯爵子息を『バカ子息』と称す第二王子殿下は年相応に見える。
第二王子殿下とクローディア公爵子息は現在19歳、今年王立学園を卒業して成人される。
「オリバーが騎士団に入ったのも、セレス子爵令嬢の助言によるそうだよ。見る目があるだろう?」
王太子殿下が面白がるように仰った。
「へー、そうなんだ!子爵家嫡男が騎士団なんて珍しいと思ってたよ。でも適職だと思う」
第二王子殿下も楽しそうなご様子だ。
王太子殿下を兄として慕っているのがわかる。
「ありがとうございます」
自分も騎士団が性に合っていると思うので、両殿下の言葉が素直に嬉しかった。
「……それでバカ子息、もといブロウ伯爵子息は例の件に関与していたか?」
王太子殿下が咳払いしながら問う。
第二王子殿下とご一緒だと冗談を言うようだ。
「いいえ、今のところ関与した証拠は見当たりません。というか、あのバカに関与できる程の才覚はないと思います。ただしバカと新しく婚約したドロール男爵家に関与の疑いがあります」
妹を悲しませたあのバカについて、私も第二王子殿下と同じ考えだ。
なお第二王子殿下がブロウ伯爵子息を『バカ』呼ばわりすることは黙認されたので、私も心の中で使う。
「ドロール男爵家は近年力をつけ台頭して来た家だな。娘を有力家に取り入らせてのし上がったと思っていたが、それだけではなかったか……」
王太子殿下はため息をついた。
「はい。ドロール男爵令嬢はこの件に関与していないようですが、父親が何をしているかくらいは察しているかもしれません」
第二王子殿下もため息をついた。
「ふむ、ではブロウ伯爵子息とドロール男爵令嬢について引き続き調査と監視を。こちらは証拠が固まり次第動く。オリバーも頼むぞ」
王太子殿下が席を立つ。
「はっ」
私は敬礼で答えた。
もともと妹のためにと調査をした件がきっかけで、予想外に大きな事件が発覚した。気を引き締めて取り掛からなければ。
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1人視点なので情報が偏っております。全体がわかるまでは読み進めて頂けると嬉しいです。
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