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2-1 魔法学園の編入生
98 〝誰か〟のプロローグ
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どうもこんばんは!ばつ森です。
【引きこも】の第1巻をJ.Garden55で発売します!
アルファの表紙の絵も、書影に変えました:)
通販、電子配信も予定しております。
詳細はばつ森のプロフィールより、X(twitter)で。
すみません!今回は告知のみで、
第2章の更新再開は、2024/6月ごろを予定しております!
――――――――――――――――――――――
※残酷・残虐・非人道的な描写を含みます
※NL描写です
「土下座しなさい」
重厚な赤黒い色のカーテンで仕切られた、煌びやかな部屋。窓から夕暮れの陽が差し込んでいるが、部屋の中は薄暗く、どこか重々しい雰囲気が感じられた。
カーテンと同じ色の絨毯が敷かれた床で、半裸のまま土下座をしている男から、ハアハアと苦しそうな息が洩れる。深紅のドレスに身を包んだ、透き通るような肌の高貴な女が、窓際のソファに腰かけ足を組み直した。
「ふふ、今日はお前の大好きな騎士たちが、処刑されるんですって」
男の体がピクリと動き、小刻みに震え始めた。
それは恐怖からか、怒りからか……それは定かではないけれども。男は柔らかなそうな薄茶色の髪を、汗でぺたりと額に張りつけ、唇を噛みしめていた。土下座したまま陰茎を滾らせているせいで、滴った透明な汁が絨毯に染みを作っている。
「私の部屋から処刑するところが見えるけど、お前、見たい?」
高貴な女は興味もなさそうに窓の外を一瞥し、くすくすと顔を歪めて笑った。
「八つ裂きの刑だなんて、趣味が悪いわ。私……あれうるさくて嫌いなの。死ぬぎりぎりまで、変な声を出すんですもの。私は、拷問して『殺してくれ』と頼まれてから、じっくりいたぶるのが好きだわ。あれだけ生きたがっていた人間たちに、殺してなんて頼まれたら、そのまま拷問し続けてあげるのが礼儀だと思うのよ」
女はなにかを思い出したのか、アハハとおかしそうに声をあげながら、「ねえ、あなたもそう思うでしょう?」と、土下座している男に尋ねた。
「この前の女は、おもしろかったわ。自慢の顔を鏡を見せながら焼いてあげたのよ。少しずつ溶けるみたいに崩れていく肌を見て、人間の声とは思えないような声を上げてた。その女の前で、その女の恋人と性交をしていたの。最高だった」
どちらにしろみんな死んでしまうのに、どうして「殺さないで」だの「殺してくれ」だの、私に言うのかしら? と、女は不思議に思っている。本当に、下等な生き物の考えることはわからない。下等な生き物と交わることは、女にとってあまり好ましいことではなかったけど、人間が悶え苦しむのを見るとき、自分が性的に興奮しているのを感じていた。
特に悲痛な叫び声を聞きながら交わると、最高に気持ちがいいのだ。
女は美しいものが好きだった。
そして、女が思う下等な生き物の中にも、美しいものが混ざっていることを、女は知っていた。
――そう、目の前でひれ伏す……この男のように。
首に重々しい奴隷の首輪がつけられている。忌み嫌われる黒をあえて選んだのは、この男が美しく、そして、卑しい身分の者であることを、ひと目で周りに知らしめるためだった。
雑草みたいで嫌いだった男の瞳の色は、奴隷契約のおかげで今はルビーのような赤色に変わっていて、この男の美しさを際立たせている、と女は思った。
赤は好ましい。性的であるとも思うし、情熱的であるとも思うし、それに薔薇のようだから。
ふと、女は自分の靴に目をやり、眉を顰めた。
「新しい靴を仕立てたのだけど、なんだか汚れてしまったみたい。お前、舐めてきれいにしなさい」
女がそう命令すると、土下座してうつむいていた男は、まるで愛おしいものを愛でるかのように、女の靴底に舌を這わせた。ハアハアと興奮した様子で、男はぺろぺろと舌を動かし、女の靴を舐め回す。
「あはは! 惨めな犬。その薬、よく効くでしょう? お前みたいな犬が、発情して止まらなくなるの。ふふ、尊敬する先輩たちの断末魔を聞きながら、お前はその祖末なものを滾らせていい身分ね」
着飾った女は跪いた男の顎を、下から強く蹴りあげると、男の胸を蹴り倒し、屹立した中心を踏みつけた。ぐりぐりと靴底で刺激しながら、女も興奮したように、頬を上気させた。
男は「うあ"ッ」と低く呻きながらも、ぴくりとも動くことができず、ただ、拳だけは強く握りしめ、手のひらから血を流した。
「お前は、仲間の死に際に、気持ちよくなってよがる変態ね」
開けられた窓の外から、またひとり、またひとりと、処刑を執行されている男たちの絶望に満ちた断末魔が、響き渡っていた。
「よく覚えておきなさいな。お前が仲間の最期に、どこで、なにをしていたのか」
薄茶色の髪の男は、赤く染まった瞳を虚ろにひらき、その瞳から――涙を流した。
男にできる抵抗はなかった。
ぐいぐいと靴底で陰茎を踏みつけられ、そして、高まった体は解放を求めて、白濁を吐き出した。
ビクッビクッと射精した男は、ぐったりと倒れ込み、放心して宙を見つめた。
「汚れたわ、舐めてきれいにしなさい。私の靴も、床も」
男はのそのそと起き上がり、女の靴と床を舐めるために、丁寧に舌を這わせた。
女はその様子を見ながら、愉悦の笑みを浮かべた。
「お前は惨めで、どうしようもない変態犬だけど、美しいわ。褒められたときは笑顔でお礼を言いなさい」
自分を見上げる美しい男の顔を見て、女の背にぞくぞくと快感が駆け抜ける。
男は柔らかな笑顔を浮かべて言った。
「ありがとうございます」
この場にそぐわない爽やかな笑顔は、女をしっかりと魅了した。
「ふふ、かわいい。これからは、私のためにしっかり働きなさい。
――――――……フェルト」
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――――――――――――――――――――――
※残酷・残虐・非人道的な描写を含みます
※NL描写です
「土下座しなさい」
重厚な赤黒い色のカーテンで仕切られた、煌びやかな部屋。窓から夕暮れの陽が差し込んでいるが、部屋の中は薄暗く、どこか重々しい雰囲気が感じられた。
カーテンと同じ色の絨毯が敷かれた床で、半裸のまま土下座をしている男から、ハアハアと苦しそうな息が洩れる。深紅のドレスに身を包んだ、透き通るような肌の高貴な女が、窓際のソファに腰かけ足を組み直した。
「ふふ、今日はお前の大好きな騎士たちが、処刑されるんですって」
男の体がピクリと動き、小刻みに震え始めた。
それは恐怖からか、怒りからか……それは定かではないけれども。男は柔らかなそうな薄茶色の髪を、汗でぺたりと額に張りつけ、唇を噛みしめていた。土下座したまま陰茎を滾らせているせいで、滴った透明な汁が絨毯に染みを作っている。
「私の部屋から処刑するところが見えるけど、お前、見たい?」
高貴な女は興味もなさそうに窓の外を一瞥し、くすくすと顔を歪めて笑った。
「八つ裂きの刑だなんて、趣味が悪いわ。私……あれうるさくて嫌いなの。死ぬぎりぎりまで、変な声を出すんですもの。私は、拷問して『殺してくれ』と頼まれてから、じっくりいたぶるのが好きだわ。あれだけ生きたがっていた人間たちに、殺してなんて頼まれたら、そのまま拷問し続けてあげるのが礼儀だと思うのよ」
女はなにかを思い出したのか、アハハとおかしそうに声をあげながら、「ねえ、あなたもそう思うでしょう?」と、土下座している男に尋ねた。
「この前の女は、おもしろかったわ。自慢の顔を鏡を見せながら焼いてあげたのよ。少しずつ溶けるみたいに崩れていく肌を見て、人間の声とは思えないような声を上げてた。その女の前で、その女の恋人と性交をしていたの。最高だった」
どちらにしろみんな死んでしまうのに、どうして「殺さないで」だの「殺してくれ」だの、私に言うのかしら? と、女は不思議に思っている。本当に、下等な生き物の考えることはわからない。下等な生き物と交わることは、女にとってあまり好ましいことではなかったけど、人間が悶え苦しむのを見るとき、自分が性的に興奮しているのを感じていた。
特に悲痛な叫び声を聞きながら交わると、最高に気持ちがいいのだ。
女は美しいものが好きだった。
そして、女が思う下等な生き物の中にも、美しいものが混ざっていることを、女は知っていた。
――そう、目の前でひれ伏す……この男のように。
首に重々しい奴隷の首輪がつけられている。忌み嫌われる黒をあえて選んだのは、この男が美しく、そして、卑しい身分の者であることを、ひと目で周りに知らしめるためだった。
雑草みたいで嫌いだった男の瞳の色は、奴隷契約のおかげで今はルビーのような赤色に変わっていて、この男の美しさを際立たせている、と女は思った。
赤は好ましい。性的であるとも思うし、情熱的であるとも思うし、それに薔薇のようだから。
ふと、女は自分の靴に目をやり、眉を顰めた。
「新しい靴を仕立てたのだけど、なんだか汚れてしまったみたい。お前、舐めてきれいにしなさい」
女がそう命令すると、土下座してうつむいていた男は、まるで愛おしいものを愛でるかのように、女の靴底に舌を這わせた。ハアハアと興奮した様子で、男はぺろぺろと舌を動かし、女の靴を舐め回す。
「あはは! 惨めな犬。その薬、よく効くでしょう? お前みたいな犬が、発情して止まらなくなるの。ふふ、尊敬する先輩たちの断末魔を聞きながら、お前はその祖末なものを滾らせていい身分ね」
着飾った女は跪いた男の顎を、下から強く蹴りあげると、男の胸を蹴り倒し、屹立した中心を踏みつけた。ぐりぐりと靴底で刺激しながら、女も興奮したように、頬を上気させた。
男は「うあ"ッ」と低く呻きながらも、ぴくりとも動くことができず、ただ、拳だけは強く握りしめ、手のひらから血を流した。
「お前は、仲間の死に際に、気持ちよくなってよがる変態ね」
開けられた窓の外から、またひとり、またひとりと、処刑を執行されている男たちの絶望に満ちた断末魔が、響き渡っていた。
「よく覚えておきなさいな。お前が仲間の最期に、どこで、なにをしていたのか」
薄茶色の髪の男は、赤く染まった瞳を虚ろにひらき、その瞳から――涙を流した。
男にできる抵抗はなかった。
ぐいぐいと靴底で陰茎を踏みつけられ、そして、高まった体は解放を求めて、白濁を吐き出した。
ビクッビクッと射精した男は、ぐったりと倒れ込み、放心して宙を見つめた。
「汚れたわ、舐めてきれいにしなさい。私の靴も、床も」
男はのそのそと起き上がり、女の靴と床を舐めるために、丁寧に舌を這わせた。
女はその様子を見ながら、愉悦の笑みを浮かべた。
「お前は惨めで、どうしようもない変態犬だけど、美しいわ。褒められたときは笑顔でお礼を言いなさい」
自分を見上げる美しい男の顔を見て、女の背にぞくぞくと快感が駆け抜ける。
男は柔らかな笑顔を浮かべて言った。
「ありがとうございます」
この場にそぐわない爽やかな笑顔は、女をしっかりと魅了した。
「ふふ、かわいい。これからは、私のためにしっかり働きなさい。
――――――……フェルト」
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